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男3人の異世界旅行記  作者: 知吉
5/45

5. 出発

 ようやくあらすじに追い付いた。

5. 出発




Side:ユウ


 出発前の支度中。トモの模造刀をアキに持たせたら?って提案したらニラまれた。



 関東に行く途中に観光で寄った大○城。入城時間ギリギリに行った結果、人が多くて入れなかったな………

 その○阪城前にある土産屋で、トモが一目惚れして買った模造刀。車に乗せたままだった気がするけど、持って行ったら駄目だった?


「これ?」


アキが後部座席の後ろから、細長い箱を取り出した。確かこれだったと思うけど。


「………出来れば持って行きたくないんだけど」

「何で?」

「アキ、お前剣道の経験とかあったっけ?」

「中学の体育でやったな」

「振り回して曲げたり凹ませたり、傷つきそうで嫌なんだけど」

「でも、武器無いとしんどいだろ?」

「そうだけど………じゃあ、俺が許可するまで抜くんじゃねーぞ?」

「んーわかったー」


 結局持って行く事に決まったらしい。刀はロマンだと思うから、後で俺も振ってみたいんだけど。


「とりあえず開けよーぜ」

「待てコラ、俺が開けるから」

「おお、カッケー。けどやっぱ刃は潰してるのか、鞘もいい感じの模様が………模様?なんだ、シールか」

「文句言うな、貸さねーぞ」


 箱から出して、梱包の袋から出して。いいなぁ、俺も買えばよかったかなぁ。なんて見てると。


「振ってみる?」

「マジか。ありがと」


 貸してくれたから持ってみる。思ってたより重くないかな?

 アニメやら何やらの知識で見様見真似、上段に構えて振り下ろす。


「っと」


 振った反動でふらついた。筋力付けたり練習しないと無理っぽい。


「次俺ね」

「はいよ」


 アキに渡して、少し離れる。アキも同じように振って、やっぱりちょっとふらつく。


「じゃ、最後俺で」

「ほい」


 トモが上段に構えて振り下ろす。ヒュッと小気味良い音、素人目にはふらついたように見えず、綺麗な姿勢のまま。鞘を拾って刀を収めて―――こっち見てドヤ顔。


「「ウゼェ」」

「ウゼェ言うなし。小学校でかじったことあるから上手くいっただけだし」

「「キメェ」」

「キメェ言うなし。ドヤ顔したのは悪かったけど、ちょっとぐらい調子に乗ってもいいじゃんか」

「だってよ、ユウ。俺にはお前らもやってみろよって顔に見えた」

「だよな、アキ。俺にはこの位楽勝だろって顔に見えたよ」

「お前らなぁ………」


 いつもみたいに3人でギャースカやってると。


「そろそろ、いいですか?」

「「「アッ、ハイ」」」


 女神様から声を掛けられた。

 美人が無表情だと怖いって、初めて知った。



 そういえば、1つ気になったけど聞いてないことがあったな。


「女神様、どうして俺達を選んだんですか?」

「ある程度の倫理観を持たれていて―――


 こっちに呼ばれる前から観察されてたのかな?ちょっと恥ずかしいけど異世界に行けるならそれくらいは―――





―――年齢の割に、異世界等への夢を持たれていたからです」

「「「ガハッ!!!」」」


 崩れ落ちる俺達。

 普通の理由に聞こえるけど、無表情で言ってくれたから後半から「夢見てんじゃねーよ、オッサン」って副音声が聞こえてきた。

 確かに、アニメとかラノベとかの異世界物は好きなんだけど。

 アハハ、泣いていいかなぁ………



 数分後、なんとか立ち直ることが出来た。


「それでは送りますね」

「「「お願いします」」」









 そして、そのまま送られた先は―――鬱蒼とした森だった。


「「「人里どこだよ!!!」」」


 女神様、さっき放置して遊んでた事への仕返しですか?


 次話からようやく異世界旅行記開始です。

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