機械少女
こんにちは白恋です。
私はいつも作品を書くとき常に驚きを求めています。今回も驚き要素を入れて見ました‼
機械少女……さて、心がないはずの少女が求めるものとは?
2198年エンジニアが勢力をあげつくった次世代型ロボット「nano」家事や仕事場でも活躍できるようにとより人間に似せて作られたロボット……。
ここにもまた一人nanoを持つ少女が……この物語はそんなロボットと少女のひと夏の物語。
「ねえ…………はさ、私のこと好き?」
「もちろんだよ。」
「じゃあ約束の印…………」
私、泉千里は小学校の頃から親の都合で何度も何度も転校させられた。そのせいか友達もいつも浅い関係で終わりなかなか親友と呼べる存在がいなかった……やっと仕事が落ち着いてきて定住することになったが、結果として、私は友達の作り方や接し方がよくわからなくなりずっと家に引きこもり続けた。
そんな私を可哀想に思ったのか、両親が次世代型ロボットnanoを買ってくれた。最初はロボットになにができるの?と思っていたと同時に自分に忠実な友達になってくれるかもと期待もよせていた。
「ハジメマシテ。ワタシハ次世代型ロボットnanoとモウシマス」
その容姿は人間にそっくりで唯一違うのが機械的な喋り方と白い髪そして青い瞳だった。お父さんにきくとそのnanoはあるエンジニアにつくらせたオーダーメイドなのだそうだ。
「はじめまして。私は泉、泉千里。」
「千里サマデスネ。」
「あなたは何ができるの?」次世代というくらいなのだからさぞかし何でもできるのだろう。期待し過ぎか……
「千里サマガ望ンダコトナラ、デキルカギリナンデモシマス。」
なら、と私は自分が今一番欲しいものをいった
「じゃあ親友になりましょう!」
「友達デスカ?」
「友達じゃなくて親友!親友は時として家族よりも大切な存在なんだから。」
「ワカリマシタ。今日カラ千里サマとワタシは親友デス。」
nanoは私の瞳を真っ直ぐにずっと覗きこんでいる(キレイだな。でもなんか恥ずかしい。)
「後もう一つお願い事。親友なんだから敬語はつかわなくていいよ。他人行儀じゃないんだから。でも、そうすると、名前がnanoっていうのもねー……決めたっ!あなたの名前ナオっていうのはダメ?」
「ウレシイデス。コレカラハ、ナオとオヨビ下サイ」
「だから敬語は話さない。ナオこれからよろしくね!」
「ヨロシク千里」
「そうそうやっぱりこうでなくちゃ。親友は」
私はそれから親友と同居生活という少しおかしな状況を楽しんだ。
「そういえばナオはご飯って食べられるの」
「イイエ。カナシイデス方ガ、タベラレマセン機械デスカラ」
「そうなんだなんかごめんね……。それからナオ敬語!」
ナオは機械だからか頭もいいし、また平気な顔で軽く100キロの荷物を持ち上げたりしていた。そんなこんなで2ヶ月が過ぎた。ナオと過ごしてみるとあれだけ苦手だった友達の接し方を克服できてしまうんじゃないかとさえ思った……それから後、久しぶりに学校にいくことになった。
現在、学校には人間とロボット両方が同じクラスで学べるようになっているらしい(知らなかったけど……)。私は不安一色だったのでナオにも行って欲しいと親にいうと親も承諾してくれた。
次の日、長らく休学していたが学校の校門の前まできた…緊張する……朝、通学路で友達と会うのは嫌だったので昼休みの途中からの登校にした
「学校ッテドウイウ場所ナノ?」
「毎日授業という勉強をする時間があったり、または、友達と交流関係を結ぶところかな。」
「千里ツラソウナ顔シテルヨ」そういうと持っていた手鏡を私の顔がうつるようにみせた。確かに自然と眉がよっている。
教室の前まできた中からはおそらくは生徒の声がしていた。でも、今の私は違うナオがいるんだもん大丈夫。隣のナオもいつもあまり表情にはださないのだが今回は少し緊張をみせていたそういえば本当に笑ったところみたことがないな(微笑んだところは何度もあるけど……一呼吸おき、教室のドアに手をかけいきおいよく開けた
そこには3ヶ月ぶりのみんなの顔があった。
一斉に顔をこちらに向け一人の女子が
「あれ?千里じゃん。体はもう大丈夫なの?」と声をかけてきた私は病気でしばらく休学したことになっている。
「う、うん心配かけてごめんね。」
「本当だよー」といいながら近づいてきた。意外にみんな親しげだ。
「紹介するねこの子がナオ。」と私がナオを紹介するととクラスのひとり男子が
「おっまた美少女が転校生かっ!」というとクラスの空気が一瞬固まった(なんだろう?また?)
「本当だすっげーかわいいな。」「ねーお人形さんみたい」(なんだナオのかわいさにびっくりしたのか。)
「ナオもよろしくな!」
「ハイ。ヨロシクオネガイシマス。」
昼休みが終わると先生が入ってきて2つの隣り合った空席を指さして
「俺からみて右が千里。左がナオの席だ」というと授業に入っていった。意外にみんな明るく迎えてくれるなーやっぱりナオのおかげかな。帰る時刻になった。鞄を持って帰ろうとすると女子学生三人が「一緒に帰ろう千里」私が不思議そうな顔をしていると気づいたのか
「3ヶ月ぶりだから私たちの名前忘れちゃったかな?私は東城あすか。んでこのメガネかけてるいかにも優等生みたいな子が雪代しほ。「よろしくお願いします。」んで不良まっしぐらになりそうなこいつが西円寺めぐみ「誰が不良だだれが!?」不良とはいってないでしょう。というわけでよろしくね。千里。」
「うん……よろしく。」
「で、改めて一緒に帰ろう。」
「うん。いいよでも、ナオも一緒に帰っていい?」ナオの方を向くとナオが小さく微笑んだ。
「あぁ……もちろんいいぜ!なっみんな。」めぐみがいった
「そうね。一緒に帰りましょうナオさんも千里さんも」
「皆サンコレカラ、ヨロシクオネガイシマス。」とナオも返した
そしてみんなでおしゃべりをしながら帰ったナオはなぜか微笑みながらあいずちをうつばかりであまり喋らなかった。(緊張してるのかな?)家に帰ると
「お帰りなさい」とお母さんがでむかえた
「どうだった久しぶりの学校は?」
「うん!ナオのおかげでびっくりするくらい友達ができたよねっナオ。」
「イイエ、千里ノ友達ニ対スル思イが伝ワッタンデスヨ。」
「そう……ナオもありがとう。」お母さんはそれから台所に夕食を作りにいった。夕食が出来上がったと同時にお父さんが帰ってきた。夕食を食べてる時ナオはいつももの欲しそうな顔をしている。
「ナオにご飯食べてもらいたいな。」
「止めなさい。ナオも困るじゃないか。」普段あまり怒らないお父さんが久しぶりに怒った。
「ちょっといってみただけじゃん。」
「千里、心配シナクテモ大丈夫デスヨ。食ベレナクテモ、ミンナガオイシソウにタベテル姿ヲ見テルダケデウレシイデスカラ。」
「ナオ……。」
その夜、ふと、私は目が覚めた。隣の部屋にはナオが寝ている。喉がかわいたのでリビングにいこうと階段を下りていくと両親の声が聞こえた。
「いつまで千里に内緒にする気なの。」
「だが、千里にいうと悲しんでまた、部屋から出てこなくなってしまう。」
そんな会話が聞こえてきた。内緒にしてることってまさかまた、転校しなきゃならないの!?
私はせっかく友達と仲良く慣れたのにという思いが溢れて喉がかわいたのも忘れて自分の部屋に帰った。そのままベッドに潜り込み泣いた。その日は泣きつかれて眠ってしまった。
次の日、朝食を食べようとするとナオが
「千里目ガ赤イデス。ドウシマシタカ。」と聞いてきた私は
「何でもない。」とナオに返した。ナオに心配かけたくない‼となるべくいつもと同じように返した。(きっと違うことに違いない。今はそう思っとこう)と昨日のことは胸の奥にしまった。
友達ができたからかその日の登校は足取りがいつもよりよかった。
前からめぐみが来た「おはよう千里。それにあれ、ナオは?」
「いるよここに。」(うちの影に隠れていたから見えなかったのかな?)
「あっ本当だおはようナオ。今日もいい天気だね」
「オハヨウゴザイマス。ソウデスネ。」
そのあとしほとあすかも合流した。
「今日は50メートルだってさ」
「うわっやだなーうちそんなはやくないんだよなー」
「えっあすかが運動神経よさそうなのに」
「悪かったなーはやくなくて笑」
「ごめんごめんって」
そんな話をしながら学校にいった。
1、2時間目を終え、50メートル走になった。体操を終え名前順に二人ずつ走った私は7、81秒結構早い方だった。他の三人もまあまあ早い方だった。最後になりナオが走る番となるとき、
「よし、これで全員走ったな。」と先生が言った。
「あれ、ナオは?」と私がいうと
「あぁそっか。すまん転校生だから名前を書き忘れていた。」
「じゃあ私が一緒に走るよ」とあすかが言った
二人で並びいちについてよーいどん。掛け声とともに二人とも走りだした。記録をみるとさすがというかロボットだからかナオは6、50秒だった。みんなから
「ナオすごいね。」「将来はオリンピックか」と称賛をうけた不思議と私も嬉しくなった。
歴史の時間ではナオがあまりにすらすらこたえるものだから男子から「彼女にほしいな例えロボットでも」「いや、お前じゃ無理だろう顔最悪だし。」「どういうことだー」みんなで笑った
そんな学園生活を1ヶ月続け夏休みに入ったある日家族で車でドライブに釣りにいくことになった。
どうでしたか?もうすでに最大の驚きポイントに気づけましたか?
気づけなかった人も、気づいた人も、もしかしてと思った人も
次回を楽しみに待っていてください!‼