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第一話:そうだ! 異世界に行こう!

俺の名前は小瀬綱こせつな 朗太ろうた

勉強も運動も苦手、容姿も微妙で性格だってよくない。自分で言うのもなんだけど、何一ついいところがない高校生だ。


そんな俺でも唯一続けてきたことがある。それは、WEB小説発のなろう系ライトノベル、いわゆる『なろう小説』を読むことだ。

中でも特に好きなのが【異世界に転生した平凡な高校生ですが、女神の力で最強になったのでハーレムをつくります】という作品。

(これ、『異世界に転生した平凡な高校生が女神の力で最強になって、ハーレムをつくる』というタイトルからは全く想像つかない、衝撃の展開がめちゃくちゃ面白いんだよなぁ。)


 この小説と出会ったのは小学生のころ。夏休みのラジオ体操の参加賞でもらった図書カードを握りしめ、ふらっと立ち寄った本屋でのことだった。

 長すぎるタイトル、そして表紙に描かれた主人公とヒロインたちの美麗なイラスト……その1冊だけが、棚の中で鮮やかに光って見えた。運命だと思った。


 さっそく家に帰ってページをめくる。

やっぱりおもしろい。主人公が異世界に行くっていう設定自体がまず最高にかっこいい!

何よりすごいのが主人公だ。俺と同じように、平凡に生活していたただの高校生が、突然すごい力を手に入れる……主人公が敵を倒すたびに、自分のことのように体がしびれた。

そしていつの間にか俺は、彼に自分自身の姿を投影していた。


 当時は「ハーレム」の意味がよくわからなかったが、高校生になった今なら痛いほどよくわかる!

「俺も、異世界に転生して、ハーレムをつくりたい……!」


「そうだ! 異世界に行こう!」

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