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『時相(ときあい)』

とりあえず読んでみてください。


ひとつの裂け目が

無名の濃度に 微光を孕ませるとき

名指されぬものが 静けさのなかで芽吹く


それは

砂の時計でもなく

心の鼓動でもなく

ただ

移ろいの影が 新たな影を抱くこと


水底に沈んだ夢は 輪郭を持たず

不在のなかに 在るものがある

わたしたちは 名を与えられた「いま」に

無限の反響を そこに聴く


ある人は言う

それは呼吸の間にある

また別の声が囁く

それは知覚の裂け目にすぎぬ


けれど わたしのなかの

消えゆく音の 残響の襞に

名づけえぬものが ひそやかにゐる



ああ あなたの声が 遠ざかる───




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読んでくださった方々、ありがとうございました。

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