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水風船
その日、俺は当時付き合っていた彼女と夜の営みをした。
やはり彼女との一体感を味わいたいので、中でイキたい。
その為、特に妊活をしているわけではなかったので、避妊具を使用する。
多くの人がそうであるように、一番ポピュラーなスキンを使っていた。
若さ故に、何度か交わり、最後は疲れてシャワーも浴びずにそのまま眠ってしまっていた。
翌朝、尿意をもよおした俺は、トイレに向かった。
寝ボケまなこのままトイレに行き、我が愚息を取り出して、いざ放尿!
はぁ~、爽快!
ジョボジョボ……
あれ?
ジョボジョボいわないな?
ボ~っとしながら視線を下に移すと、
わが愚息の先に巨大な水風船が…
昨夜の営みのあと、そのまま寝てしまった俺の愚息には、コンドームが着いたままだったのだ。
次の瞬間…
『ポンっ!』
オシッコで大きく膨らんだ水風船は、勢いよく便器目掛けて飛んで行った。
俺は目が点状態。
しばらく固まっていた。
きっと世の中の男性は必ず通る道だろう。
……と、無理やり自分に言い聞かせ、事の顛末を彼女に報告すると、思いっきり笑われたのであった。
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