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のほほん見聞録  作者: ヒロっぴ
ノンセクション
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片足上げろよー

 





当時中学三年だったか、あるいは高校一年だったか、今となっては曖昧だが、我が家では初めてお犬様をお迎えした。



柴犬の雑種で、名前はタローと名付けた。




タローはまだ仔犬だったので、オシッコをする時も、メス犬のように、しゃがんでしていた。




当時は、俺も妹も、オス犬は仔犬の頃から片足を上げてオシッコをするもんだと思っていたので、一緒に散歩に行く度に、




『お前、オスなんだから、片足上げろよー。』




とか言いながら、手や棒を使って、タローの片足を上げていた。




今となっては、なんともはた迷惑な話だが、仔犬だったタローもそーいうもんなんだと思ったんだかどうだか、段々と片足を上げてオシッコをするようになった。




『おー、やっとお前もオス犬らしくなってきたな。』




と、喜んでいたのだが……




何を勘違いしたのか、タローは大の方をする時まで片足を上げるようになってしまった。




素直というかなんというか……




確かに俺達が悪かった。



オシッコをする度に、お節介にも片足上げてやってたんだから。



でも、さすがに大の時にはそんな事をしなかった。しなかったのに……



タローは、片足を上げ……大だと力が入るのか、二つの前足がプルプルと震えて上げた片足が段々降りてくる。


それでも必死で片足を上げようと踏ん張った結果……



よく見ると、後ろ足がわずかだが、両方浮いていた。




いわば軽く逆立ち状態。




タロー、ごめん。ホント、ごめん。






そんな芸が出来ても、誰にも見せてあげられないんだ。




そんなタローも大人になるにつれ、普通に用を足せるようになっていった。



今となっては懐かしい……




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