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のほほん見聞録  作者: ヒロっぴ
○野自動車 2
131/136

さっしー







新しい寮に移って、同じフロアにいる同期はAKB48のファンだった。



年齢は俺よりは年下には違いないが、当時すでに40代のオッサンである。




そんな彼はパチンコも好きで、AKBの新台を打って大勝ちしたという。



とはいえ、1パチといわれる低貸しの台なのだが、6万発も出たというのだから、大勝ちには違いないだろう。


俺はこの時まで、AKB48というアイドルグループがあるのは知っていたが、特に興味も無かったので、メンバーの名前もほとんど知らなかった。




パチンコは元々やってはいたが、何しろこの時は余裕が無かったので、やっぱりやってもゲーム感覚で出来る低貸しの1パチだった。



つまり、彼が大勝ちしたというのと、同じレートの台だ。



二千円だけ持っていき、遊んで帰る。そんな感じだったが、AKB48の台はゲーム性が面白く、やっていると、メンバーの名前や個性まで色々と分かってきた。




そんな中で気になりファンになったのが、『まゆゆ』と呼ばれる王道のアイドル渡辺麻友だ。



昭和世代の人間には刺さる感じのアイドルだった。




パチンコの台で良く流れる曲のCDシングルを買い、同封されているDVDを買ったばかりのブルーレイレコーダーで再生して楽しんでいた。





そんな時に、AKB48の選抜総選挙が行われ、たまたま休みだった俺は、AKBファンの同期と一緒に固唾を飲んでテレビ中継を見守った。



勿論、二人で酒を飲みながら。




この時の選抜総選挙は、いよいよまゆゆが一位になるんじゃないかと言われている世代交代の大舞台だった。




にわかまゆゆファンの俺も、当然それを期待していた。




ところが、大方の予想を裏切り、一位に輝いたのは、指原莉乃だった。




俺はパチンコ台の情報しか知らなかったので、指原莉乃とは、『ヘタレ』と呼ばれ、ブスキャラでも売っている箸にも棒にもかからないような存在だという認識しか無かった。




ところがこの時の中継で見せた仕草や、表情。一位になったときのコメント等、全てが俺に刺さった。




にわかまゆゆ推しの俺が、指原推しに変わった瞬間である。




AKB48など、ほとんど知らなかったのに、同期とパチンコのおかげで興味を持ち、タイミング的にも生活が安定しだして、初めて手に入れたブルーレイレコーダー。そしてプライベートが充実した社員寮。



それによって、いい年して買ったまゆゆのCD(DVD付)と、AKB48のブルーレイアルバム。




そこから更に、さっしーファンになった事で、購入し始めた指原センターのCD各種。




しまいには、club345という指原莉乃のファンクラブにまで入ってしまって今に至る(笑)



この時、〇野自動車の期間従業員になっていなければ、いまだにAKB48のことなどほとんど知らずに過ごしていたであろうオッサンが、事もあろうに指原莉乃のファンクラブに入ろうなどとは、神のみぞ知る所業であろうと思う。



…………べ、別に照れ隠しで長々と講釈を垂れてきた訳じゃないんだからね!






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