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のほほん見聞録  作者: ヒロっぴ
引越屋時代
13/136

目がチカチカする






これはとある大手引越センターで仕事をしていた頃の話。




引越屋は、お客さんの所へ行くと、まず挨拶をした後、



『お荷物確認させて下さい。』



と言って、部屋の中を確認してまわる。




それで、荷物の全体量を把握し、大まかな作業手順や積み込み方法等を決めて行くのだ。




その日も一部屋一部屋、奥さんと一緒に確認し、持っていく物や捨てる物等を聞いていった。




そして、ある部屋のドアノブに手をかけた時、奥さんはこちらを向いて、




『ビックリしないで下さいね。』




と言った。




俺は思わず他の作業員達と顔を見合わせてしまった。




そして、ドアを開けると…



『⁉‼⁉』


ぴ…ピンク?




その部屋は、


壁といい天井といい、


敷物や家具、照明や小物に至るまで、


全てピンクだった。




以前、アメリカ人家族の引越をした時、息子さんの部屋が、当時のニューヨークの地下鉄ばりに落書きだらけだったのにも驚いが、一面ピンクの部屋の方が更にインパクトがあった。



奥さんによると、中学生の娘さんがピンク好きで、なんでもピンクにしちゃうとの事だった。




やがて、作業を進めていると、当の娘さんが、




『こんにちわ』




と言いながら現れた。







いや…あの…



いくらピンク好きでも……




…そのコは、


全身ピンクの衣服を身にまとい、眉毛や髪の毛に至るまで、全てピンクに染めていた。




俺達は、密かに




『いくらなんでも、あそこまで行ったら、一種の病気だよな…』




とか言いながら作業をしていた。



すると…



足元に纏わり付く物体が…




『ニャア~ン』




猫までピンクだった。




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