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のほほん見聞録  作者: ヒロっぴ
○野自動車
118/136

入社当日






入社当日。




寮に入る準備を整えて、本社に向かった。




しばらくアパートには帰らないので、ブレーカーを落とし、シッカリと施錠する。




期間従業員なので、全国から集まるのだが、正式な採用になるためには、ここでの健康診断に受からなければならない。




せっかく寮に入る準備までして、前職を辞めてきたとはいえ、健康診断で引っかかると、『はい、さようなら』ということになる。




もちろん往復の交通費は出るらしいのだが、実際に引っかかって帰る人も何人かいるのだ。





俺は隣の県だし、電車で1時間ちょっとなので、まだいいが、北海道や沖縄などから来ている人は、困るだろう。




ただ、往復の交通費が出るのだから、万一受からなくても、そのまま帰らずに観光でもして帰るのかもしれないが。




健康診断の後、入社に関する説明を小一時間受けてから、バスでそれぞれの寮に送り届けられるとの事だった。




トラック製造なので、一つ一つのパーツも重く、配属された部署によってはかなり体力も必要なため、数日で音を上げて辞めてしまう人がかならず何人か出るという。




ただ、辞めるのはかまわないが、黙って出て行くのだけは辞めて欲しいと言っていた。




出勤時間になっても表れないので寮に行ってみると、制服が畳んで置いてあってもぬけの殻、ということが何度かあったらしい。



いわゆる夜逃げだ。




それでも退職手続きをして貰わなければならないので、結局また来てもらうことになり、二度手間だから、辞めるときはちゃんと申告するようにとの事だった。




その後、俺が入ることになった寮は、その年の春に入った新卒の社員と同じだということだった。




工場から歩いて30分位の所だ。




社員用の寮なので古いが、食堂もあって、安く食べることが出来るのは助かった。



ただ、寮での食事は夕食だけで、平日の夕方から夜9時までなので、昼勤でフルに残業になると間に合わないという欠点もあった。




とにかく、こうして、初めての期間従業員生活が始まったのだった。




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