そんな使い方が……
タクシーを使う人々の利用目的は様々だ。
目的地に手っ取り早く着けるので、財布に余裕があれば利用価値は高い。
目的地が駅の近くや、バス停の近くで、時間に余裕があれば、わざわざタクシーを使うこともないのだろうが、駅から遠かったり、そもそもバスが走っていなかったりすれば、タクシー以外の選択肢がない場合もある。
勿論自家用車があれば目的地まで行くことが出来るのだが、駐車場代の方が高くつく場合もある。
かくいう俺も、若い頃に寝坊をして引越のバイト先に行くのに電車では間に合わないと、タクシーを利用したことが何度もある。
当時のバイト代が六千円。タクシーを使うと二千円ほどかかったので痛かったが、当日欠勤するわけにも行かず、お陰で助かったのは事実だ。
そんなタクシー利用者の中でも、『自分だったら使わないな。』と思うような使い方をする人が度々いた。
あくまでも『自分だったら……』という主観なのでご了承頂きたい。
そのうちの1つはパチンコ店だ。
駅や、集合住宅等から乗車してパチンコ店に向かう。
よっぽど、勝てる自信があるのだろうか。
負けた日には目も当てられないと思うのだが……
勝って気が大きくなり、飲食店などに向けて走らせるならまだ分かる気もするのだが……
そしてもうひとつは、ラブホテルだ。
駅や路上でタクシーを拾い、ラブホテルを行き先として告げる。
色んな事を想像して、こちらが変に動揺してしまう。まー、そんな必要もないのだが……なんだ
そして大抵は、ラブホテルの駐車場まで入るように指示されるので、お客を下ろしたあとは、回送で駐車場から出ることになる。
気にすることは全くないのだろうが、変に周りの目を意識してしまう。
『あの車に着いていって……』というのもあったが、刑事ドラマであるような尾行とかではなく、知り合いの車に同行するという感じだった。
まー、どんな形であれ、利用してもらえるのはありがたいんだけどね。
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