ウォシュレット
その時、俺はとあるゴルフ場のクラブハウスでトイレに入っていた。
大の方の個室に入り、用をたしていると、何やら股下から不穏な音が…
【ウイーン…ニョゴニョゴ…】
『?』
なんだろうと思っていると、次の瞬間、
『プシューッ!』
と、俺のお尻目掛けて温水という名の鉄砲水が攻撃を仕掛けてきた。
『☆×○★▲□◆…』
その時の俺は声も出せずにただ狼狽するばかり。、
あの攻撃は、自分で洗浄スイッチを押してこそ、平静を保っていられるもの。
突然の攻撃では、理解が追い付かない。
慌てて壁にある操作盤で【止】のスイッチを押す。
情け容赦のない温水攻撃が終わってホッとしていると、隣の個室でなにやらゴソゴソする物音が……
次の瞬間、温水攻撃第二波の発車準備が……
『ウイーン…ニョゴニョゴ…』
俺は攻撃を阻止するべく、【止】を押し込む。
攻撃が止まると、またもや隣でゴソゴソと物音が……
すると性懲りもなく発射準備の音がする。
『ウイーン…ニョゴニョゴ…』
攻撃させてはならじと、【止】を押す。
…どうやら、スイッチは有線ではなく、電波式らしく、隣同士のスイッチに反応してる模様。
なんと迷惑な!
隣の個室では洗浄したいのに、発射間際で俺が止めるから、常に不発。
何度も死闘を繰り返し、やっとあきらめてくれた模様。
冷静に考えたら、隣の人も災難だけど、う○ちがモリモリ出てる最中に攻撃されなくて良かった。と、俺は胸を撫で下ろしていた。
ゴルフ場の支配人に報告したのは言うまでもない。
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