おねぇのおっぱい百万ナゴジー
ナゴジーってなんだろね?
世界には多くの謎がある。
その代表と言えるのがおっぱいだ。
いや、ブラウザバックしないでくれたまえ。これでも真面目な話なのだ。
君たちは疑問に思わないのかね?
何故男のおっぱいが出し放題なのに女性のおっぱいは規制されるのか。
これでも『私』は学者のはしくれを自負しているが……女性の胸部を晒けだすのは確かに公序良俗を鑑みて宜しくはない。
しかし……ならば男のおっぱいも同様ではなかろうか?
「とゆー訳で今回のゲストはカブキチョーのドン、可憐ちゃんです」
「いやーん。可憐でーす!」
このオカマ……いや、このおねぇ様はカブキチョーと呼ばれる花街を裏で支配する権力者。取材とはいえ……ここは死地だな。私はここで死ぬのだろうか。
「さて、可憐ちゃんに質問なのだが……おっぱい……駄目か?」
おっぱい……雄っぱい……可憐ちゃんは胸板が分厚かった。
「……あんた、ぶっ込むわね。あたしに面と向かってそんな事聞いた野郎は今まで居なかったわよ」
可憐ちゃん……声はやたらと可愛いらしくて……吐きそうだ。
「ふむ、乳をさらけ出すという行為……女には許されず、男にだけ許されたその理由を私は知りたいのだ」
目の前の筋肉ダルマはサテンのキャミソール……うっ……。いかん、直視したら死ぬ。
「……男もさらけ出しちゃダメでしょ」
「なるほど……つまり許されているわけではなく……自主的に見せている男が多いということか」
……つまり雄っぱいは変態紳士か。それは盲点だったな。
「……男の乳首を許さない国とか普通にあるわよ?」
「……千切るのか?」
それはびっくりなのだが。雄っぱいが……ぶちん? 幼少期にヤットコで引き千切るのだろうか。なんと恐ろしい……。
「……その発想にドン引きよ。裸を人前に見せない風習というか、宗教的な物があんのよ」
ほう、このオカマ……ただのオカマではないな。太ももが私の胴体ぐらいの太さだし。
「なるほど……しかし……可憐ちゃん? ハミチチしてないか?」
キャミソールがタンクトップにしか見えん。はみ出るとかそういう次元でもないのだが……。
「……あたしも少し考えるわ」
今回の取材はとても有意義な結果となった。可憐ちゃんはとても親切なオカマ、いや、おねぇ様だった。
……しかし何故あんなにも疲れていたのだろうか。
まぁ、いい。私はこれから論文を書き、学会に提出しなければならないからな。
雄っぱい露出は変態紳士という新説を。
世界はこの衝撃に耐えられるだろうか。
学者とは……こういうものさ。
えっと……この物語はフィクションなのです。