<プロローグ>
もともとは月一で投稿しようと思っていたのですが、パソコンの調子がおかしい時もあり、データが消えたらという恐怖から出来次第投稿していこうと考えを改めました。また、書き溜めていても類似の作品が先に出た場合、まだ投稿していない自分が対応せざる負えずそうなる前に出しておこうという考えもあります。
そういった事情もあり、誤字や文章の確認がおろそかになっているとは思いますがご了承ください。
太古から続いてきた魔法使い優位の世界は銃器の発達とともに終焉を迎えた。いくら強力な魔法が使える魔法使いでも所詮は人間、弾が当たれば死ぬのは当然のことだった。
・・・・・
そして時代は現代、魔法を拠り所としない都市にある一棟のビル。そこには部屋の奥に座る壮年の男と男から机越しに並べられたソファに座っている若い女がいた。
「正式に設立決定ですか」
「ああ、欲しい人員は今年の卒業生から自由に選んでくれ」
首都警察本部、そこでは新しく設立される組織の話行なわれていた。その組織とは通称「ワッパ」魔法使いの逮捕を専門的に行なう部隊である。
「所属はどうなるのでしょう」
「実際は俺の部下だが、書類上は警視総監の直属になる」
「警視総監ですか!?」
近代以降、銃は魔法が使えない人間が魔法使いに対抗する唯一の武器となった。しかし、対抗といっても実際には魔法使いを殺すといった方が正しい。見た目武器を持っているわけでもない、魔法で殺そうと思えば簡単に殺されてしまう。そんな状態で魔法使いを逮捕するというのは至難の業なのだ。
そんなこともあり、警察は魔法使いを射殺する方針を取ってきた。犯罪を現認した瞬間に射殺、逃走した瞬間に射殺、降伏する意思を示しても射殺してきたのだ。しかし、犯罪の状況によっては犯人を生きたまま逮捕しなくてはならないことの必要性も感じていた。そこで設立されることになったのが「ワッパ」なのだ。
「各部の部長たちは何かあっても責任取りたくないし、副総監だって上を目指せるのに責任取って辞めたくはない。結局どこに所属しても責任取ることになる総監が覚悟を決めたっていうことだな」
「あなたもなんですか?魔法犯罪対策部部長殿」
「もしもの時は外野から援護するぞ。まあ、書類上は総監直属でも実際には俺の部下だしな」
こうして首都警察に魔法使いの逮捕を目的とした部隊が設立された。今までは魔法を使った犯罪者、魔法犯に対する対応といえば射殺しかなかったが、この部隊がどのような一石を投じることになるのか、それはこれからの活動次第といったところだ。




