世界が灰に染まった日-1
初めまして。METAです。
中学2年の時に書こうと思っていたものが今ならかけると思ったので書き始めました。
血の匂いがした気がした。
けれど、実際には感じていなかったかもしれない。
その一瞬で、俺の世界から“匂い”という概念は消えてしまったのだから。
あの日、俺はいつも通りの“仕事”をしていた。
そいつが倒れた時、風が吹いていたせいか。
それとも神が俺に与えた天罰だったのか……
血の雫が頬を滑り、躊躇いもなく唇へと流れていった。
ほんの、数滴。それだけだった。
喉の奥で鉄のような味が重たく膨らみ、ゆっくりと熱に変わっていった。
次の瞬間、俺の世界はーーーー急速に消えていった。
音が消えた。
色が消えた。
先程まで感じていた温度が、感情が、味が、匂いが。
俺の中で何かが急激に変質していく感覚があった。
俺は思わず膝をついた。苦しいわけではない。ただその感覚に体が耐えれなかった。
これは “死” ではない。
むしろ “死” から遠ざかっていくようなーーーーー
そんなおぞましい実感だけあった。
ナイフで刻んだ肌は、瞬きする間に綺麗に戻っていく。
自分に向けた銃の衝撃すら、頭の奥に届かない。
まるで全て “無かったこと” にされたかのように身体は平然としていた。
“死”という概念だけが俺から取り除かれたようだった。
しかし、その力と引き換えに失った代償はあまりにも大きかった。
気づくのはずっと後のことだ。
また次回も読んでいただけると嬉しいです。
不定期更新ですが、絶対続けます。




