聖女の狂信者と残党の暗殺
狂信者の集結
ルシアンとエリアーナによる秩序が回復しつつあった帝都。
しかし、イザベラを「真の聖女」と信奉していた、一部の元貴族や神官たちの間では狂信的な信仰が残っていた。
彼らはルシアンを「魔王」。エリアーナを「魔女」と呼び、憎悪していた。
彼らは、悪魔王が残した僅かな憎悪の残滓に、精神を侵食され暗殺を計画した。
「エリアーナを殺せば聖女様は戻る」
彼らの瞳は充血し、理性を失っていた。
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公務中の襲撃
ルシアンとエリアーナが、摂政公執務室で復興計画の書類に目を通し、議論を交わしていた。
彼らは公務中も、常に互いの傍を離れなかった。
「この地域は資源が枯渇している。北の資源と交換すべきだ」
ルシアンが提案した。
「ええ。代わりに、帝都の技術者を送り込みましょう」
エリアーナが応じた。
その時、執務室の外の回廊で、警備兵の悲鳴が上がった。
数名の狂信者が摂政公の警備を突破し、執務室のドアに押し寄せてきた。
彼らの手には、短剣と悪魔王を模した禍々しい装飾品が握られていた。
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ルシアンの制圧
「ルシアン!」
エリアーナが叫んだ。
ルシアンは、執務机から跳ね上がり、瞬時に狂信者たちの間に割って入った。
「貴様ら 何者だ!」
「偽りの摂政公! 聖女様を穢した罪は重い!」
狂信者たちは、憎悪と狂気に満ちた声で絶叫しながらルシアンに襲いかかった。
ルシアンは剣を抜き、狂信者たちの動きを瞬時に見切り、致命傷を避けて無力化させた。
彼の剣の腕前は、帝国最強であり、狂信者たちは抵抗する間もなく地面に組み伏せられた。
すぐに警備隊が駆けつけ、狂信者たちを拘束した。
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残滓の確認
ルシアンは拘束された狂信者たちの瞳を覗き込んだ。
彼らの瞳は不自然なほど紅く、そして憎悪に満たされていた。
「彼らは幻影に憑かれている」
ルシアンが結論づけた。
「イザベラの狂信ではなく、悪魔王の残滓が彼らを操っている」
エリアーナがルシアンの傍に立ち、狂信者たちを見つめた。
「ルシアン。悪魔王は私たちの幸福を監視し、外部から邪魔をしているのよ」
「私たちの愛を攻撃の標的としている」
ルシアンは剣の血を拭い、固くエリアーナの手を握りしめた。
「なら、奴が攻撃できないほどの強固な鎖で結ばれてやる。エリアーナ」




