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処刑台の皇妃、回帰して復讐を誓う ~冷酷公爵と偽りの婚約者~ おまえたちは許さない!  作者: 秦江湖


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二正面作戦

皇宮への「道」


「よし これで 市街地の 魔物は 粗方 掃討したわね!」


私は 馬上で 帝都の 地図を 確認していた。


ルシアンが 皇宮へと 突撃してから 半日、 私は 父の 私兵と 正規軍の 後方部隊を 指揮し 、帝都の 民衆の 避難と 、魔物の 残党狩りを 完了させていた。


民衆は 全て 大聖堂の 地下へと 避難している 。


「残るは 皇宮だけ」


私は 馬首を 皇宮へと 向けた 。


(ルシアン……無事で いて)


私が 彼の 後を 追おうと した その時 、「エリアーナ様!」 アンナが 血相を 変えて 馬を 走らせてきた。


「アンナ? どうしたの! 民衆の 避難は!?」


「それが! 大変です!」


アンナは 涙ながらに 叫んだ 「大聖堂が……!」


「!」


「イザベラの 残党を 名乗る 者たちが 地下の 備蓄庫に 火を 放ちました!」


「何ですって!?」



***************



究極の「選択」



頭を 鈍器で 殴られたような 衝撃だった 。


(大聖堂に 火を?)


(地下には 帝都の 全ての 民衆が 避難しているのよ!)


(悪魔王……あの男の 仕業ね!)


(アランは 陽動で 、私と ルシアンを 引きつけ)


(本命は 私たちの 拠点であり 民衆の 命綱である 大聖堂!)


「エリアーナ様!」 アンナが 私に 縋りつく。


「大神官様が 民を 守ろうと しています! ですが 火の手が 早くて……!」


私は 二つの 方向を 交互に 見た。


一つは 皇宮 。


今 私が 愛する ルシアンが たった 一人で 怪物と 戦っている 場所。


もう一つは 大聖堂 。


私を 守ってくれた 大神官と 、私が 守るべき 帝都の 民が 炎に 飲まれようとしている 場所 。


(どっちを 選ぶの エリアーナ?)


ルシアンを 取るか)


(正義(守るべき者たち)を 取るか)


私は 唇を 噛み切った



***************



ルシアンの「声」と「決断」



「父上!」


私は 父に 叫んだ 。


「兵を 二つに 分けます!」


「エリアーナ!?」


「私は 大聖堂へ 向かいます!」


(ルシアン……ごめんなさい)


(私は あなたを 信じる)


(あなたは アランなんかに 負けない!)


(でも 民は 炎には 勝てない!)



私が 馬首を 大聖堂に 向けようとした その時 、「待て エリアーナ!」 背後から 聞き慣れた 声が した。



私が 振り 返ると 、そこには ルシアンと 合流するはずだった 正規軍の 本隊が なぜか 待機していた 。


そして その 中心に 「ルシアン!?」


馬上で 私を 見据えている ルシアンが いた。


「なぜ あなたが ここに!? 皇宮は!?」


「馬鹿め」


ルシアンは ため息を ついた。


「お前が そんな 顔を していたからだ」


「え?」


「お前が 『皇宮』と 『大聖堂』 どちらを 選ぶか 迷うことなど お見通しだ」


「……」


「だから 先に 手を 打っておいた」


ルシアンは 皇宮の 方を 指差した 。


「皇宮へは 私の『影』たちと 正規軍の 突撃部隊だけを 向かわせた」


「ルシアン あなた……」


「俺の 役目は アランを 討つこと だけではない」


彼は 私の 隣に 馬を 並べた 。


「お前を 守ることだ」


「!」


「イザベラの 残党が 相手なら こっちの 方が 面白そうだ」


(この人は……私が 悩むのを わかってて)


(皇宮を 部下に 任せて 、私を 選んで くれた)




***************



二正面作戦



私は 涙を こらえ、 彼に 頷いた 。


(ありがとう ルシアン)


(でも)


私は 1周目の 知識と 、回帰した 理由を 思い出していた。


(アランを 討てるのは あなたじゃない)


(イザベラを 討てなかった 私が、 最後に やらなければ ならない)


(私の「憎悪」に 決着を つけるのは)


(私 自身でなければ ならない)


(それでも……!それでも……!!)


「ルシアン!」


私は 彼に 叫んだ 。


「二正面よ!」


「何?」


「あなたは 皇宮へ 行って! アランは あなたが 討って!」


「エリアーナ!? お前 一人で 大聖堂を!?」


「一人じゃないわ!」


私は 父と 正規軍の 後方部隊を 見た。


「ここは 私が 守る! あなたは あなたの 復讐を、ご両親の仇を 討って!」


「……!」


ルシアンは 私の 決意が 固いのを 悟った 。


彼は 私の 肩を 掴んだ。


「いいか 死ぬなよ!」


「あなたこそ!」


ルシアンは 正規軍の 本隊を 私に 預け、 自らは 手勢の「影」たちだけを 率いて 皇宮へと 駆けていった。



二つの 戦場が 始まった


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