2.魔法という名の力
早く学園での話しを書きたいと願う作者です。
そういえば今日学校で英検のテストがありました。
しかし作者は英語が苦手。てなわけで適当にマークシートを埋めてきました(笑)
そんな鬱憤を晴らすべく本編をうpします。
鬱憤とうpをかけたわけじゃないよ?www
あの意味がわからない現象を見た俺達は無言で外に出てきた。周りを見渡すと運動場くらいの広さをした場所だった。
「ここは?」
「ここは城の兵達の錬武場です」
レイラが何かを悟ったかのような顔で教えてくれる。
「一也さんの魔法については正直『意味がわかりません』」
「ぐはっ……」
ジト目で告げるレイラ。
俺だってそう思ってるんだから言わなくてもいいじゃないか。
「なので一回魔法を使ってみようというのが私と師匠の見解です」
「なるほど……」
確かに一理あるな。
わからないのなら試してみる……か。
それは良い考えかも。
「んじゃさっそくやってみるか。なんだかんだで俺も使ってみたかったし」
「クスクス」
「おまっ、笑わなくたっていいだろ……」
俺が子供のようにはしゃいでいるとレイラに笑われた。少し視線をずらすと爺さんまでもが顔に笑みを浮かべていた。
恥ずかしい……
「…すいません。さっきはあれほどお父様達に怒っていた人が魔法一つでここまで変わるものかと思って……」
そういいながら俺の微笑みかける。
「儂はいいことだと思うぞ? 子供は笑顔が一番じゃからな」
爺さんに至っては子供扱いされた。
俺だって魔法って聞いたら心が揺れ動く。何度も言うが魔法っていうのは男の憧れだからな。
けど俺を子供扱いすんじゃねぇよ。俺はもう17歳だぞ?高校2年生なんだぞ?
「チッ、もういいよ。んで魔法の使い方は?」
「えっとですね、まず魔法に必要な力が何だったか覚えていますか?」
「確か魔力と精神力だったか?」
「そうです。一也さんの場合、精神力は問題ないと思います」
「まぁな」
これでも剣術何かをやってると自然に精神を鍛える修行だってあったし? まぁあの馬鹿爺さんの修行は現代人がやるようなもんじゃなかったけど……
そのせいで人外クラスの身体能力が手に入ってしまったしな……
「問題は魔力です……」
「だな……」
検査器がぶっ壊れるほどの俺の魔力。
それははたして魔力の量が多いせいなのか検査器が壊れていたのかはわからない。
「なので一番早いのは試してみることですね」
「あぁ。けどレイラ、話しが最初に戻ってるぞ?」
「あぅ……///」
顔を真っ赤にして俯くレイラ。
肌の色が白いので赤くなっているのがバレバレである。
かわいいなぁ~。
「そ、それでは魔法の使い方を説明しますっ!///」
「よろしく頼むな」
てか爺さん空気だな。どこにいるんだ?
俺は辺りを見渡すといつのまにか爺さんはいなくなっていた。
ふむ、近くにはいないな……
俺は気を集中させ周りにいる生物の反応を捉える。しかし俺の周りから数百メートルの範囲に人の反応はレイラだけだった。
まぁ気にしないで大丈夫だろ。後でひょっこり帰ってきそうだし。
それよりも……
俺はレイラの話しを聞きながら平行思考を駆使して考えを纏める。
何故か気の量、密度ともに上がってる? これはどういうことだ? もしかしてあれか?
異世界に来ると重力の関係で身体能力が大幅に上がるという現象か?
いや、でも待て。もしかしたら身体能力は上がっているかも知れない。けどそれは気には関係な……あるのか?
気ってのはもともと身体の中で構成される目には見えない物質なわけだ。これはヨーロッパで呼ばれるエーテルと同一のものでもある。
気の総量を増やそうと思ったら一般的に(気って言っている時点で一般からは遠く離れているかも知れないが)長い時間少量ずつ気を身体の中で作りだすことだ。これによって気の通り道“気道”と呼ばれる見えない管がだんだん大きくなっていくわけだ。まぁこの方法で量を増やそうと思ったらかなり時間がかかる。
もう一つの方法はかなりの荒業で身体が作りだせる気を限界まで作りだす。これによって“気道”に負担をかけて大きくするものだ。
しかしこれは荒業。しかも大変危険なもので下手すると死ぬかもしれないというおまけ付きだ。
密度を上げようと思ったら、それは単に気を作りだすと時に圧縮するイメージで気を作りだすと密度が上がる。これはイメージしにくいので密度を上げることは難しい。
密度に限っては勝手に上がってもらうのを待つしか方法はない。
……まぁ俺は自分で密度を調整出来るようになったけど。
まぁ何が言いたいかと言えば、この世界には魔法がある。魔力ってのは気とは別の物体なんだろうけど性質は似ているっぽい。だってこの世界の空気は何か密度が濃い感じがするし。ということは俺はずっと気に近い物質を体の中に送り込んでいるわけだ。今までの世界ではそんなことは絶対になかった。人間っていうのは初めてやることは効果が高いことが多い。それは良し悪し関係なく。
それが今回はプラスに働いたんじゃないかと思う。
いきなり口から気に近いものを身体に送り込んだため、体はそれを気と判断して“気道”に通してしまったんじゃないかと。それは気に似ていて気ではない。
普通はそこで拒否反応を起こして“気道”が傷ついたりするかも知れないが、今回はそれによって“気道”が大きくなったんじゃないかというのが俺の見解だ。
適当に考えたことだから間違ってるかも知れないが、あながち間違いじゃなさそうな感じである。
俺が気について纏め終わると同時にレイラの説明も終わったようだ。
俺はマルチタスクでレイラの話しを聞いていたためバッチリだ。
え? なんでマルチタスクなんてものが使えるかって?
それはな……俺の剣の師匠である爺さんは化け物みたいに強いんだ。ほんとありえないくらい。
それに勝とうと思ったら瞬間的な判断も必要だが、複数の思考を展開して爺さんの行動を先読みしたりしなくちゃ勝てないからな。わざわざ勝つためだけにこのスキルを手に入れたわけだ。
……結局マルチスキルを手に入れたはいいけど爺さんには勝てなかったが。
「わかりましたか?」
「あぁ。まず魔法を使うためには魔力と精神力が必要。次に魔法を発動するための式。これは詠唱を唱えるか魔法陣を書いて、それに魔力と精神力を流せば発動する。基本的な魔法は詠唱により発動し、高度な魔法、または広域系統の魔法は魔法陣を使うことが多い。同じ魔法でも魔力と精神力の注ぎ具合によって威力も効果も増減する……であってるか?」
「はい、完璧です」
だいたいゲームみたいな発動方式なわけだ。
しかし魔法も気と同じようで練り具合で威力が変化するのか。なら気を扱うように魔力を扱えば出来そうだな。
「それじゃさっそく魔力とはどのようなものか肌で感じ取ってもらいます」
「どうやって?」
いきなり魔力を感じろだなんて、流石の俺でも無理だぞ。
「最初は私が一也さんに魔力を流します。それで魔力を感じとってください。感じとった後、もう一度自分一人で魔力を感じとれれば成功です」
「わかった」
俺の返事を聞いたレイラは「それではいきますね?」といいながら後ろに回り込んできた。
って! 当たってる! 当たってるよ! 何がとは言わないが当たってるよ!
背中に当たる柔らかい二つのものに気を取られていたらレイラが起こってくる。
「一也さん! ちゃんと集中してください!」
「ご、ごめん……」
おまっ、これで集中しろってどんだけ拷問なんだよ……
そうは言っても、これを終わらせなくちゃずっとこのままの体勢か……それもいいかも。何て思いながらもちゃんと集中していく。
せっかくレイラが真面目に教えてくれているのに、俺だけこんな不健全な事を考えていたらレイラに申し訳がたたなくなってしまう。
というわけで集中するか……
そう言い聞かせて俺は集中する。瞑想するような感じで目を閉じ、自分の深層世界に潜り込むような感じで……
すると自分の体の中に今まで流れていなかったようなものがあるのを感じとれる。気に似たようなもの。しかし決定的に何か違う。
これが魔力か……
俺は魔力の流れを確認し、どのようなものが魔力なのかを体で体感する。
……ってこれは!?
俺は自分の中にある魔力にビビる。
量がありえねぇ……
検査器で測ったように魔力1000万くらいは楽に越えてるな、これ……
自分の中にある魔力にビビりながらもレイラに「もう大丈夫だ」と告げ、一旦離れて貰う。
「魔力はわかりましたか?」
「わかったのはわかったんだが……」
「どうしました?」
首をコテッっと倒して思案顔のレイラ。
マジでかわいい。
「なんていうか……魔力の量がありえなかった」
「は……?」
「だから魔力が1000万超えってのは間違いじゃないみたいなんだわ」
ポカンとしたレイラを尻目に俺は集中する。
気を集中することによって相手の気の量がだいたいわかるのなら魔力だって同じように判る筈だ。
そう思い俺はレイラの魔力の量を観察する。
……やっぱり俺に比べたら微々たるものか。
これで確信。
俺には何故か知らんが膨大な魔力が宿ってるらしい。てことは精霊魔法の方もあながち間違いじゃないんだろう。
何故俺がこんな事になっているかはわからないが、あるのなら儲けものと楽に考えておくくらいでちょうどいいか。
それにしても俺も何かチート性能になったな。
気の量も増え、魔力も世界最高。魔法は全種使えて、身体能力も上がってる。まさにチートだわ。
「それって本当なんですか?」
「あぁ。一応レイラの魔力の量も確認してみたけど、比べるのが馬鹿らしいくらいの量だった」
「そうなんですか―――って! なんで私の魔力の量がわかるんですか!?」
何かとても驚いている。そんなに驚く事か?
「いや、集中したらわかるもんじゃないの?」
「わかりませんよっ! 他の人の魔力を見ようと思ったら宮廷魔導師クラスの技術が必要なんですよ!?」
「そんなこと言われたって……」
てか宮廷魔導師がどのくらい凄いのかわかんねぇよ。
意味はわかるけど強さがわからん……
「はぁ……。何か一也さんには常識に当てはめることが馬鹿らしくなってきました……」
「ちょっ、それは酷い……」
溜息をつきながら俺のほうを見るレイラ。
何か「もうどんなことが起ころうが絶対に驚かない」とかブツブツ言っていて怖いんだけど……
「とりあえず魔法を使ってみましょうか……」
「あぁ。けど、何でそんなにやる気が無くなってるんだよ」
「それは……」
まぁ俺のせいだってわかってるけど、そうストレートに表現されたら俺も謝らなくちゃいけないのかな、って思うからやめてください。
「はぁ…もういいです。切り替えましょう」
「そうだな」
「ではまず初歩の初歩の魔法の式を教えます。これは誰もが最初に習う魔法で最も簡単な魔法です」
「どんな魔法なんだ?」
やっと魔法が使えるんだ。
俺、わくわくしてきたぞ!
「拳大の大きさの火の球を作りだす魔法です。それで式は
火の精霊よ 我に宿りて その力を現わせ!“ファイヤーボール”!です」
そういいながら一度魔法を唱えるレイラ。
唱え終わるとレイラの手には拳大の火の球が出現した。
「そんな感じなのか……威力は?」
「なら少し遠くに着弾させますね?」
そう言うとレイラは手に纏っていた火の球を飛ばす。
速度はなかなかのもので地面に着弾すると小さな爆発が起きた。
「なかなかのもんなんだな」
「えぇ……」
俺の言葉に恥ずかしくなったのか少し顔が赤くなる。
「詠唱も短くて便利って言えば便利だな」
「まぁ初歩の初歩ですから。ではやってみてください。コツは詠唱を唱えながら自分の魔力と精神力を練り込むような感じです」
レイラさん……そのコツはわかりにくいです。
そんな愚痴を心で零しながら詠唱する。練り込むって気と同じようでいいか。
詠唱は、確か――――――
「火の精霊よ 我に宿りて その力を現わせ!“ファイヤーボール”!」
その言葉とともに俺の中から魔力と精神力が放出され火の球が現れる。
しかし俺の中から魔力と精神力は消費したのだろうか?正直消費された感覚はない。
これは俺の魔力と精神力が半端ないほど有り余っているからなのだろうか……
そんな感じで現実逃避をしているとレイラから声がかかる。
「一也さん……“それ”は一体何なんですか……?」
レイラの声には驚きと怯えが入り混じっている。
それもそのはず―――――――――
俺の手には何故か拳大の大きさじゃなく、1メートルほどの火球が存在しているのだから。
そういえばいつのまにかPVが一万アクセスを超えていたので何かしようと思います。
とりあえず今回は主要人物の設定でも書こうかと……
またPVやユニークが一定数を超えたら何かをやっていきたいと思います。
メインキャラだけ詳細に書いて、サブキャラは軽く流します。
では設定をドゾ
御薙 一也
年齢 17歳
身長 182cm
体重 73kg
この物語の主人公。
黒髪黒眼の少年。
顔は少し日本人にしては切れ長の眼で威圧感を与えるが自分が好意を持った相手には優しい。
かなりイケメンだが自分が世俗を離れ、爺さんと修行をしていたせいで自分の顔が普通だと思っている。そのため人からの好意に対して鈍感。
性格は基本的に冷静に物事を見るがたまにはっちゃける。
嫌悪を抱く相手には冷徹な対処を取ることもしばしば。
人を斬った経験もあり、人を傷つけることに躊躇しない。しかし人を傷つけるということを理解しているためにそういう場面に出くわすまでは穏便に事を進めようと努力もちゃんとする。
能力はチート。身体、魔力ともに最高レベルで魔力に関しては未だに底がわからない。
特殊スキル
剣術 爺さんから習った剣術。一応免許皆伝を貰っている。
マルチタスク 平行思考のこと。これにより魔法も簡単に?
レイラ・クライトリヒ・アルティウス
年齢 17歳
身長 162cm
体重 ?
スリーサイズ なかなかの凹凸っぷり
この物語のヒロインの一人。
髪は背中あたりまである銀のロングストレート。
眼はパチッっとしていて瞳は済んだスカイブルーで十人中九人は振りむくであろうの美少女。
アルティウスの姫巫女で光の魔法を使える。魔法の資質はなかなか高く、現在でも学園ではトップクラスに位置している。
口調は丁寧だが一也に出会って常識を壊され気味。そのためたまに壊れる。
一也に好意あり?
ラングル・ベルカッタ・アルティウス
アルティウス王国の王様。
一也に叱責されるまでに、一度は異世界の人間に頼らず政治を行おうとしたが失敗。それ以来周りに流されるように政治をしていた。
しかし一也に叱責されたからは人が変わったように政務に取り組むようになった。
現在は城の住人の意識改革に取り組んでいる。
ライラ・セイル・アルティウス
本編では名前がまだ出てきていなけど、レイラの母
クレウィス・アスカルド・ペリオン
ライラの魔法の師匠でありアルティウス王国一の魔導師。
一也を孫を見るとうな感じで見守る。
一也の魔法の師匠にもなる予定(しかし予定は未定)
今のところはこんなものですね。
いつか纏めてうpしたいと思います。
では次回でお会いしましょう。