18.死闘・後篇
テスト勉強が予想以上早く終わったので投稿。
いつも以上に長い文となっていますが、ご了承ください。
本当はこれの3/4くらいの長さの予定だったのにどこで狂ったんだろう?
眼を開けると、そこはどこまでも広がっている荒野と、雲一つない蒼天が見られた。
風が吹き、俺の身体を撫でて行く。どうやらここが魔法球の中のようだ。外とはまったくと言っていいほど地形も変わっている。
「さて、準備はいいかの?」
「いつでも、な」
何時の間にか眼前に現れていた爺さん。
その手にはもう魔力が漂う。手のひらがしだいに発光し、その光も大きくなっていく。
「ならこれが開戦の合図じゃ。簡単に沈むでないぞ? “エアロストーム”!」
「早速無詠唱かよッ!? “煉獄の嵐”!」
暴風と炎の嵐が互いを食い散らす。だが、炎は風の力を受け、より一層とその力を増して爺さんに襲いかかった。しかし爺さんはそれも予想していたようで、詠唱を済ませて発動した。
「火に対するは水じゃの。“アクアウェーブ”!」
範囲を増した炎の嵐は大波に飲み込まれる。それを俺は魔力障壁を立てやり過ごす。
今までの戦闘をして確信する。間違いなく今まで闘ってきた三人より強い。
もし爺さんが戦争などで戦線のトップに立てば、一人で相手の戦線を崩すことも簡単にやってのけるだろう。
「大した腕だな……。流石は“魔神”」
「一也もようやるのぅ。さっきから使ってる魔法全て無詠唱で尚且つオリジナルじゃろ?」
「あぁ。てか俺はこの世界の魔法を使うことが出来ないから、仕方なくこうなった訳だが」
そう言い合いながらも簡単な魔法の応酬。
大小様々な魔法を矢のように打ち出し合い、相殺し合う。火の矢が飛んできたのなら火の矢で、雷の矢が飛んできたのなら雷の矢で相殺。見た限り爺さんも上級と精霊以外の魔法は全て扱えるようだ。
「ここらで一発大技を行くぞ? その胸に怒りあるなら 地に眠る者達 大地の激震となれ 穿て巨石よ 全てを潰せ!“アースクエイク”!」
その瞬間、大地が震えた。
その震えはしだいに増し、大地震へと発展する。それにつれ大地に亀裂が走り、それが意思を持っているかのように俺に襲いかかる。
「チィッ! “光翅の翼”!」
俺は背中に光の翼を出現させ、空中に逃れた。
あまり空中で闘うは慣れていないので、少しだけ不安に思うが、今更そんなことを言っている暇はない。
「ほれ。休んどる暇はないぞ?」
「なっ!?」
空中に逃れれば安心と思っていたが、それは大きな間違いだった。いつのまにか大地で崩れた巨石が、宙へ浮かびあがり俺を取り囲む。
「糞ッ!」
それが一斉に俺に襲いかかる。
上下左右様々な方向から、俺を押し潰そうと迫る。俺は逃れようとしたがその考えを即座に廃棄。時間が足りなさすぎる。だから俺が取る行動は一つ。迎撃。
「“塵芥の竜巻”!」
俺の周囲に風を纏う。纏うと言ってもそれは鋭利な風。迫ってくる岩石を瞬間的に砂へと変える。これで安心かと思ったが、まだまだ守勢は続く。
「台風かの? ならそこに攻撃はどうじゃ? “プロミネンス”!」
「マジかよッ!?」
台風の中に居る人物を攻撃するにはどうすればいい?
そんなのは簡単で、台風の眼である上空から直接その場所に叩きこむ。これでいい。
だが、それをやられた方はたまったもんじゃない。風により強化された炎竜が俺を飲みこもうと迫りくる。まぁそれでも冷静さは見失わない。
「ならこれだな。“八岐大蛇”!」
日本の有名な八つの首を持つ大蛇を模して、水の大蛇を作りだす。そのまま二頭の竜と蛇が互いに衝突しあう。拮抗し、蒸発。俺も風を止め、下の大地を見下ろす。爺さんは笑いながら声を上げた。
「強いのぉ……。こうまで魔法を魔法で返されるのは久しぶりじゃよ」
「俺は純粋な魔法戦闘はこれが初めてだからな」
「初めてでここまで出来るのは流石じゃのぅ」
爺さんの手がまた輝き、俺へと翳す。
俺もまた魔法の準備をする。想像し構築する。それが俺の魔法。異色でありながら、絶大。
「そろそろ儂も本気を出していくぞ? 属性合成!“フロストフレイム”!」
爺さんの手から繰り出されたのは凍える炎。
間違いなく炎属性の魔法と氷属性の魔法を合成した魔法だろう。
「メドローアかよッ!? 仕方ねぇなッ! “神の鉄槌”!」
色王相手に繰り出した魔法で応戦する。
属性が二属性あるため弱点属性で攻めることも出来ない。なら単純に威力で上回るしか方法はなくなる。土の塊で出来た大きな鎚が凍える炎と衝突しあう。
しかし土は凍りながら燃え尽き、拮抗することもなく容赦なく俺へと襲いかかって来た。
「おいおいおいッ!?」
明らかに威力は上回っていた俺の魔法があっさりと敗れる。
流石にそれには肝を冷やしたが、即座に第二派を放つ。二波目でようやく相殺出来たが、俺の予測を大きく上回られた。
「どういうことだ? 俺の間違い? いや、それはない筈……」
俺自身、自分の感覚には自信がある。魔力だろうが気だろうが、測り間違いなどある筈がない。それなのに……
俺は訝しみながら、爺さんを睨みつける。
そこにあるのは何時も通りの飄々とした笑み。中々にイラッとさせてくれるじゃないか。
「間一髪じゃったのぅ~」
「あれぐらい何ともねぇよ」
「ククッ、強がりおって……」
なら試してみるか?
「それが本当かどうかは自分の心に聞くんだな―――“氷柱時雨”」
大小様々な氷柱が爺さんへと降り注ぐ。爺さんはあるものは避け、あるものは相殺し、受けきれない分は防御魔法で防ぐ。それにより一時的に砂塵で前が見えなくなっただろう。俺はそこに追撃を仕掛ける。
「水分よ集まれ―――」
粉塵が纏っている場所の水分を俺の手に集中させる。これだけには大した意味もない。
俺は手に集まる水分は必要ないので、すぐさま霧散させ、次の行動に移行する。
「はびこれ……」
相手は未だ仕掛けてこない。俺を警戒しているのだろうか。
それならこちらも好都合というもの。気付かれないよう、少しの風を発し続け砂煙を維持。その中に可燃性である石炭の粉塵を土属性の魔法で創り上げる。そしてそれを砂煙と一緒に散布。
「余裕をかますのもいいが……今日は乾燥注意報が出てるんだぜ?」
俺は満遍なく行き渡った粉塵に小さい火花を打ち出した。
「爆発には注意しましょう―――てな」
重度に乾燥した場所に加え、可燃性である石炭の粉塵が大量にばら撒かれているその場所は瞬時に轟音を立てて爆発していく。風による俺の制御で、酸素不足に陥る事もなく連続で爆発する。
「決まったか……?」
俺は外の世界に繋がる鏡を見る。
そこには未だ爺さんの姿はない。どうやらあの攻撃を凌いだようだ。存外しぶとい。
「ケホケホ……」
煙の中から姿を現す魔導師。観客からは歓声。
姿を見やるが、汚れはしているものの負傷の様子はない。隠しているという線も考えられるが血の匂いはしない。まぁこの世界で血が流れ、それをちゃんと確認出来るのかどうかは知らないが。
「まさかあのような攻撃を仕掛けてくるとはの」
「粉塵爆発くらいこっちの世界にもあるだろ?」
「まぁの」
「ならそれをちゃんと予測しろよな」
俺はこういうが、正直あの瞬間瞬間で予測出来るヤツなんて滅多にいないだろう。
てか居たら焦る。ソイツはどんだけ観察力と危機察知力があるんだ。
「さてまぁ……仕切り直しじゃな?」
「この勝負は終わるのか……?」
再度魔法を撃ちあう。
互いの力を極限まで出し切る。それは一つの極致であり、魔を極めんとする者が望む最果ての場所。瞬時に構成、発動。無詠唱に二重詠唱。
この世界の魔導師が一生を掛けても会得出来ないような技術などの大盤振る舞い。
「殲滅せよ―――“真実の涙”!」
「駆け上れ白鳴―――“ラグナブラスト”!」
豪流と烈風の共演。
水は切り裂かれながれも前へと進み、風は切り裂き続ける。
地は変形し、今では原型を留めない。それほどの戦闘。火が水が風が土が雷が氷が草が互いを侵食し合い、波動を撒き散らす。
観客もその戦闘に目を奪われ、息すらすることを忘れる。
先ほどまで激戦を繰り広げた二人さえも、眼の前で広がる光景には息を飲まずにはいられない。
そして少年を心配する二人は―――
「そろそろ疲れてきたのぉ……」
「ならリタイアしろよ……」
「それは嫌じゃのぉ~」
「ならどうするんだ?」
俺は光速で空を掛けながら耳を傾ける。今も先ほど発動した光の翼を駆使している。
それに対し爺さんは地上で光速に駆け、俺と同じ戦法を取っていた。
だから俺は失念していた。爺さんが“ある形”に動いていたことを。上から見ていたら普通気付く筈なのに、俺に対抗していると勝手に思っていたから。
「―――こうするんじゃよ」
「なッ!?」
俺の動きが急に止められる。それも強制的に。
下を見るとさっきまでは描かれていなかった図形―――
「魔法陣―――ッ!」
「一也もまだまだ甘いのぉ」
今では光り輝く巨大な陣。
魔法陣の効果はわからないが、俺を拘束していることから、相手の行動を封じるものなのだろう。実際、俺は身動きも取れず、尚且つ魔法も発動することが出来ない。
「チッ! 魔法封印の陣かッ!?」
「これで終わりじゃの?」
爺さんは声高に魔法の詠唱をしていく。その足元には新たな魔法陣。魔法陣を二つ同時展開をすることもさながら、上位―――いや、古代クラスの魔法を発動するつもりだろう。
「ま、今回は儂の勝ちじゃの―――ッ!」
俺はこのまま何も出来ずに負けるのか……?
「宇宙の生誕よ それは遥か昔の話―――」
絶対に負けないと誓った筈なのに。
見守る二人に笑いかけたのに。
「神が創り上げた無の世界―――」
確かにここで負けても問題はない。
だけど―――
「それは遥か昔の話―――」
―――――――……一也さんッ!…………―――――――
―――――――……一也様ッ!…………――――――――
「ただ一つの衝撃により生まれた世界―――」
そうだよな。
俺には待っててくれる人がいる。今でも泣きそうな顔で俺の無事を、俺が勝つことを信じてくれている人達がいる。
それなのに―――
「一つの爆発により生まれ落ちた世界―――」
―――こんな無様な姿なんか見せられるかッ!
俺は全神経を集中させ、拘束している魔法陣を粉砕する。
普通なら手順を踏んで解除をしなくてはいけないのだろうが、俺には関係ない。力技で強引に解除する。
「ぬッ!? 魔法陣を解除したか。だがもう遅いッ!―――“ビッグバン”!」
魔法球が壊れるかのような光と轟音がその世界を襲った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
~side アイリ~
「一也さんっ!?」
壮大な闘いに、とうとう終止符が打たれようとしています。
我が主――一也様が、クレウィス様の魔法陣に捕まり拘束される。
必死でもがき、その魔法陣から逃れようとするが、クレウィス様がそんなヘマをする筈もない。
「一也様……ッ!」
思わず叫ぶ。
いつも自信に溢れていた一也様が、あんな顔をするとは思わなかったから。悔しさと諦めを含んだその表情。
私はそんな一也様を見たくはなかった。
「諦めないでください―――一」
あなたは私の太陽。いつも私を照らし出してくれる希望の象徴。
それがこんなところで曇ってほしくない。
だから私は心を込めて、あの人がいる場所に届くように声を上げる。
「―――一也様ッ!」
~side out~
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
~side レイラ~
「一也さんっ!?」
思わず声を上げてしまった。
今まで対等に闘ってきたのに、ここにきての痛恨のミス。いや、ミスではないだろう。あの一也さんがそんな些細なミスを犯す筈がない。今回は師匠に知恵比べの軍配が上がったのだ。
「あの詠唱はッ!?」
間違いなく師匠が創りだしたオリジナル魔法。しかもその中でも最強の位置にある無属性の殲滅魔法。あれをまともに食らえば、間違いなく敗北するだろう。
「ッ!?」
あんな顔の一也さんを初めて見た。悔しさと諦め。それは一也さんから一番遠く離れたものだと私は勝手に思っていた。
私が自分都合で人生を無茶苦茶にしてしまった人。それなのに私を優しく諭してくれた人。
そして―――
「私が初めて愛を感じた人……」
あなたはいつも私の横で微笑んでくれていました。
例えるなら月。優しく微笑み私に安らぎを与え、どんな時でも傍にいてくれ安心感を与えてくれる。そんな人がこんなところで雲に隠れて欲しくない。
だから私は心を込めて叫ぼう。あの人が目指す場所に一緒に辿り着く為に。
「―――一也さんッ!」
~side out~
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
~side クレウィス~
「勝負あり……じゃな」
間違いなく決まった。それを確信する。
儂が放ったのはこの世界に元から存在していなかった、10個目の属性。下位属性を全て一緒に発動し、互いに相反させ力を取りだす―――無属性。
儂が創りだした至高の術式。その中でも一番威力が高いであろう魔法を放った。人間なら100回肉片に変えてもお釣りが来るくらいの威力を持っている。それを直撃したのだから儂の勝ちで間違いない。
それだというのに……
「一也の姿が見えない……?」
魔法球と外の世界を繋ぐ鏡を見る。
その場所には居なくてはならない、いや居なくてはおかしい一也の姿はいなかった。
「まさか……ッ!?」
ようやく先ほどの魔法で浮かび上がっていた砂塵も薄れて行く。
そしてその中に佇む一人のシルエット。
周りに完全に焼け野原、いやそんな生易しいものではない。完全に地面は抉れ、広範囲に渡って亀裂が走っている。
「クククッ……ハハハハハハッ! まさかあの魔法を防ぎきるとはのッ!」
とうとう姿を現した来度の英雄。
その姿に傷一つついてはいなかった。
~side out~
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「一つの爆発により生まれ落ちた世界―――」
間に合うかッ!? いや、そうじゃないッ!
魔力の収縮が半端じゃなく、今まで放ってきた魔法などとは比べ物にはならない。だが、それでも俺は防ぎきってみせるッ!
「我が右手に有りし星の杯よ 天より授かりし輝きをもって 我らが盾となれ―――」
「ぬッ!? 魔法陣を解除したか。だがもう遅いッ!」
糞ッ! ギリギリかッ!?
間に合えッ!
「―――“ビッグバン”!」
「―――“グラールスフィア”!」
瞬時に俺の足元に白く輝く魔法陣が展開される。
その光は俺を包み、一つの膜を形成した。防御魔法をギリギリ展開した直後、俺の視界は白に染まった。轟音により音も消え、俺の感覚は一時的に消える。衝撃は防御魔法が吸収してくれたようでなんともないが、視覚や聴覚が消えている為に、自分が立っているのか倒れているのか今一つわからない。
馬鹿げた威力だな……
そんな感想を漏らし、俺は感覚が戻るのを待つ。どうせあちらもこの砂塵が消え去るまで行動はしないだろう。
ようやくか……
やっと視覚や聴覚が治って来た。だが未だに砂塵は消え去らない。
そろそろ消えてもおかしくないんだが……
やっとのことで砂塵は消え去る。
俺の眼に入る爺さんは肩で息をしていた。どうやらあの魔法は爺さんでも簡単には扱える魔法ではなかったようだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「クククッ……ハハハハハハッ! まさかあの魔法を防ぎきるとはのッ!」
肩で息をしながらも、大声で笑う。
その顔には嘲りなどはなく、正真正銘の畏敬が存在した。
「流石に負けたかと思ったけどな……」
「カカカッ! 儂は間違いなく勝ったと思ったがの!」
「ま、俺もそう簡単には負けられないってことだな」
俺は鏡を見る。
そのところにはちょうど俺が思い浮かべた二人。
「なるほどのぉ……」
「俺も情けない姿を見せて幻滅されたくないからな。だから―――」
俺はニヤッと笑いかけた。
「―――この勝負、勝たせてもらうぜ?」
「何ッ!?」
俺は瞬時に爺さんを拘束魔法で動きを封じる。簡易的な魔法なので解呪しようとするが俺には問題はない。二重三重に拘束魔法を重ね掛けを行い、ある程度拘束出来たら大がかりな魔法陣を発動。これにより完全にさっきと攻守交代の立ち位置となった。
「まさかやり返されるとはの……」
「解呪はしないで大丈夫なのか?」
「今必死でやっているところじゃよ」
「なら俺も早く仕上げに向かわせてもらうか!」
俺は即座にある術式を組み上げる。
今の俺では想像だけでは足りないので詠唱を唱える。
「万物の調停者にして古きもの 全てを従えし烈王の王 風の中心に座す
偉大なる御名において 万物の調停者のまたものたる 竜胆の我は
勅命によりて魔術を使役する 完成せよ!“シオネの円環”!」
俺の眼の前に出現する小さな円環。
それは少しずつ回転する。それを訝しみながら眺めていた爺さんだが、少し時間が経つと驚愕とした声を上げた。
「ま、まさか……その円環は魔力を吸収しているのか……?」
「お、よくわかったな?」
尚も吸収し、その円環は高速で回転していく。
シオネの円環とは、あらゆる魔力を吸収し、その術者に宿す禁術に位置する魔法。
円環は術者が命令を下すまで愚直に魔力を吸収していく。
「あいにくとこの場には馬鹿みたいに魔力があるからな」
最高位に属する二人の魔導師が戦った場所。その場所には大量な魔力が空中に浮かんでいる。しかも、先ほど使った最上位の魔法も後押しとなっている。
「ハハハハハハッ! これは完敗じゃなッ!」
「ならこれで終幕といこうか」
俺はシオネの円環を停止させる。
シオネの円環によって吸収された魔力は今や俺の身体の中にある。その魔力を以て最強の一撃を放つ。
「光輝背負うもの 秩序と法の神 聖なる峰の頂に座す至高の神―――」
俺の天高い頭上に巨大な魔法陣が展開される。
それは白く輝き、太陽よりも辺りを照らしていく。
「世界樹に光を持って請願す 秩序の刃 法の弾 光帯びしもの―――」
その光を圧縮する。
圧縮したその光は俺の手のひらに収まるくらい。だが、その魔力は計り知れない。
「願いを捧げ 無限の光により敵を撃つ―――!」
「今回は儂の負けのようじゃなッ! 一也とはまた闘いたいものじゃッ!」
俺はしばらくゴメンだ……―――
「―――“アイン・ソフ・オウル”! 」
俺は手のひらに収まっていた光の弾を爺さんに投げつけた。
その光は爺さんに直撃し、そして―――
魔法球を壊し、二人を外に強制的に戻した。
「勝者、御薙一也―――ッ!」
テスト前だというのに書いてみた。
今回は何か厨二病全開な感じで、自分で読みなおすと本気で恥ずかしいw
次からは戦闘は休憩になって、レイラとアイリとの話になるかな?
まぁ今度こそはテスト明けに投稿だと思います。
最近は時間が何気に取れてたから投稿出来て良かった。