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じぶんのこと

作者: あしたには

真っ暗なエアコンの音とブルハがイヤホンから漏れる音、食洗機の回る音。

やりたいことがなんだったのか思い出せないままやりたくないことだけ拒否してきた自分は一人で泣いていた。

今日からまた数字だけ大人になる。

いつまでも嫌なことから逃げている夏休みの子供みたいなじぶん。

こんな姿誰かに見られてもバカにされて笑われるだけなんだと分かっている。

だからいつも通り大人のふりをして生きていく。


もしこんな時間がみんなにもあったとしてこんな自分の話をみんなにしたら

私だってそうだよ

って言われてしまうんだろう。

そんなこと言われた日には自分がじぶんでなくなってしまう。

だからいつも通り大人のふりをして生きていく。


少しでもじぶんを否定されるのが怖いのだろう。

周りが同じだなんて知ってしまったら気持ちを保っていられないだろう。


明日にはこの世界にじぶんなんていなくなっているんだろう。

全部消えてしまえばいいのに。



気づけば陽は自分の真上まで上り鳥は鳴いていてまた今日を過ごすための準備を始める。

昨日の夜のことは夜に滲ませたまま誤魔化して大人になる。

こんな毎日の積み重ねがじぶんをころしていく。



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