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知らせを受け取る兄弟

ども、ルークだ。


例の兄上の魔法訓練から2ヶ月が経ち、肌寒い秋の季節になった




いやーサツマイモか、柿かを食いたいなぁ


この世界にもあるのかな?




ま、この世界の一年は短いから、あと15日くらいしたら鍋が美味い季節の冬になるけどな。




まーいいや




「うーむ、どうするか……」




 ――と、いつもの書庫のテーブルの向こう側にいる兄上が唸っている。


 因みに今度はセッテがいる。


 例の爆発魔法で父上が息子達の管理をちゃんとしろとのお怒りを他のメイド達とともに受けたからだ。


 




「どうしたんだ、兄上?」


「いや、2ヶ月前に使った魔法の名を考えててな。」


「名前?……ああーあれ、火の玉ファイヤーボールと呼ぶには威力が強すぎるもんな。」




 あんな大爆発を起こすぐらいだしな。




「うむ、それとあれは火と風の混合魔法だ。あれをただの火の玉ファイヤーボールと呼ぶのは相応しくないと思ってな。」




「ふーん」




「何か良い名はないか?」




 お?これって俺の出番?




 良いだろう!カッコいい名前を授けてやろうZO!




「『ボンボン爆弾丸』っていうのはどうだ?」




「ぶふっ!…………失礼しました。」




 セッテ?なんで笑うんだ?




「…………………………セッテ、何か良い名はないか?」




 あれ?俺の提案した名前は無視?




「そ、そうですね………ふむ、話に聞きますと……着弾と同時に大爆発を起こす火の玉のような球体でありますね?」




「うむ。」




「では、他の球体系魔法に乗っ取って『爆裂弾ブラストスフィア』とは如何でしょう?」




「爆裂弾か……うむ!それにしよう!」




「なんだ、俺のボンボン爆弾丸もカッコいいと思ったんだが……」




「それはない。」




 さいですか。





 


 コンコンコン……




「「ん?」」




「私が出ますね。」




 なんだろうな?




「坊ちゃま方、旦那様がお呼びです。至急、執務室へとのこと。」




 至急とはまた大事だな




 ま、行くか。




 ◇ ◇ ◇





 急いで執務室に来た俺と兄上




 その部屋の空気が重苦しく、そしてめったに会わない母上のルベラもいる。




「なんだ、母上もいるじゃんか。めずらしー。」


 


 宝石を数えてる時にとか、高い絵を見て愉悦に浸ってる時とか、他の貴族の女性とお茶会してる時以外に会うとは珍しい……同じ屋敷に住んでるはずなのにな。




「黙りなさい。あなたのような無能と話す時間はないわ。」




「そんなに邪険にすることあるか?一応、母上の腹から出た子だぞ?俺って。」




「同じく腹から出した子のアッシュと無能のあなたに天と地の差があるからよ。お腹を痛めてまで生まなきゃ良かったわ。今から部屋に戻って首を吊ったらどうなの?」




「その台詞、親以前に人としてどうかと思うぞ?」




「無駄話はそこまでだ、ルーク。」




子に死ねっていう妻になにも言わず、子の話を無駄話で片付けるとは相変わらずな父親だな。




普通の子供だったら夜な夜なベッドで泣くか、そのまま本当に首を吊るもんだぞ




ったく、嫌な前世記憶を思い出しそうだ。


 


…………ま、いっか。




「王都から知らせが来た。」




と父上が話始めた。




「先日、第一王子のエリックが行方不明になったそうだ。」




 ああーエリック王子か。


ゲームではフード被って色々な所で会ってヒントくれるキャラだったな。


2部ラストでは妹のメインヒロインを庇って死ぬシーンで泣いたなぁ、俺。




「第一王子が遠征の帰りで魔族に襲われたようだ。軍隊が壊滅、王子と近衛騎士数人の姿が消えたそうだ。」




「魔族に攫われたとは考えないのですか?」




――と、兄上が問う。 


 


「であれば、そのように知らせが来るはずだ。」




――と、父上が答える。続けて……


 


「軍隊が魔族によって壊滅されたのは本当であろう。だが、あの暗君が王子が死亡したのではなく行方不明という知らせを出したのは、恐らく王子が存命していることを知っているのだ。」




「ま、近衛も一緒だから近衛がコソッと報告しているかもな。」


「貴様の発言を許した覚えはないぞ、ルーク。」


「はいはい…………」




うーん、扱いの差よ。




「…………では、どのようなお知らせで?」




代わりに兄上が聞いてくれた。




「『闇魔法使いに注意せよ』と……闇魔法使いを見つけ次第、直ちにその者を調べ、拘束し、王都に報告せよ。と、この手紙でそう書かれている。」




「闇魔法使いですか。ですが……」




「うむ、闇魔法など人・族・には発現しない魔法属性だ。


そのような魔法属性を持つのは魔族か、龍人族しかおらぬ。」




「このような知らせを聞かされるために、ワザワザ私わたくしを呼び寄せたのですか?」




「そう言うな、王からの言葉を貴族全員が知らねばならぬのだ。形だけでもお前が居ねばならぬのだよ。」




「ふふ、ヴィンセント叔父上を暗君と罵るあなたがそれを言うのですか?」




「そうとも、ワシは伝統を重んじる貴族なのでな。ははは!」




ああー……王に対しての陰口大会が始まったな。




「………………父上、お知らせは以上ですか?」




「ん?うむ、もう出て良いぞ。」




おおーナイスだ兄上。


早くこの場から立ち去りたいんだ。




「では、失礼します…………」




……………………執務室を出た途端、兄上と目が合った。




お互い最後のあれで脱力したらしい。




「「はぁ……………………」」







しかしまぁ………






闇魔法使い……ね…………

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