表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/45

ー#0 プロローグ

新章突入です。

よろしくお願いします。



大陸ネイヴ、ニューリドル国のウル市に住む21歳の青年

みなみ泰雅たいがは19歳の妹の菜都なつと両親4人で暮らしている。


近所に住む雄馬・ブラウンは泰雅と同い年の幼馴染で、よく泰雅・菜都・雄馬の3人で小さなころから遊んでいた。


2年前雄馬の両親が交通事故で亡くなってからは雄馬はそれまで以上に南家に居座るようになっている。



泰雅の家は代々続く楽器屋で国外の客も多い名店だ。

泰雅も菜都もそこで働いていて、将来は仲良く二人でお店を継ぐことを決めていた。




だが、大規模な事件によってその目標が一気に霞んだ。




大陸歴2707年9月16日。

彼らが住むニューリドルのウル市と隣接するニューダイブ全土が覆面のゲリラ軍によって攻撃を受ける。


ゲリラ軍はウル市の公機関のほとんどを押さえ立てこもった。そして、そこで働いていた職員はその立てこもりに巻き込まれてしまう。郵便局で働く雄馬も例外ではなかった。


そして、ニューリドル国に対して彼らは声明を発表した。



『我々は、名を新政府軍という。現時点の我々の目的はウル市の引き渡しである。

 要求に従わなければ智の国ダリアの技術を以て国ごと陥落させる。』


たった二つの文だったが『智の国ダリア』の言葉を前に立ち上れる人間はネイヴにはいなかった。


もちろん悪趣味な悪ふざけだという可能性もあった。

しかし、襲われたのが灰の海峡付近のニューダイブとニューリドルのウル市であったことや新政府軍が神殿のポートから現れたという目撃証言、



そして何よりもゲリラ軍の攻撃によって囚われた人たちが一瞬にして姿を消したという証言、ゲリラ軍によって殺された市長が見たこともないような無惨な姿になったという証言でダリアという国の想像できない恐ろしさにニューリドルの中央政府がウルを手放すことを決断した。



実質それからのウルは無法地帯だ。

ゲリラ軍はあれからずっと公機関の施設内に立てこもって動きがない。


ただ市外に出る道はすべて封鎖され逃げることもできない。

新政府軍に占拠されてからほんの数日はまるで人がいなくなったかのように街が静かになったが、数日たってからが地獄だった。


市内では盗みや暴力事件が起き始めた。公機関がストップしてるせいでそれを取り締まる人もいない。


いつまで続くかわからない閉鎖生活におびえた人々がどんどん暴徒と化していった。



そんな中でも泰雅や菜都たちはじっと耐え続けた。


「もうこれ以上は無理かもしれない」という考えが何度も頭をよぎった。

そんな状態が続き約1か月、公機関を押さえただけで動きのなかった新政府軍が動き始める。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ