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#27 ダリア進軍小隊




 「みんな、ここにいたんだ」



俺たちが涼んでいる所に蘭が来た。

レッダたちとの話が終わったらしい。



 「明日からの作戦を話したい」



と蘭が俺たちを広間に集めた。



―――――



 「まず、このダリア侵攻の目的なんだけど。レッダたちをダリアのメトロポリタンまで運ぶということが一つあるんだけど…。もう一つが、俺たちの『異能の適応化』なんだ」


 「黒がいったとおりじゃないか。…コンテナの荷物の中に武器が一つもなかったんだよ」


 「あぁ。俺たちの身体に植え付けられた力だけでここを突破しないといけない。そのために、もう一回みんなの能力を教えてほしい。あまり気が乗る話じゃないかもしれないけど。」


蘭が紙とペンを取り出してメモを取り始めた。


 「レッダとスカイが言っていた異能の種類は3種類、『ナイフ』『パワー』『アルカロイド』とやつらは名前を付けていた。」



そういって蘭は話を進める。そして、ここにいる18人の異能がどのようになっているかがわかった。


まず『ナイフ』の異能を持つ者。

俺、シュウ、蘭、一二三さん、ケイ、空、烈、有綺さん、瑛愛さん、ダン、朱里そして麻貴。

ただ、麻貴は俺たちとは少し違う発現らしい。


次に『パワー』

ベル、フレッド

この二人だ。


そしてこの二つを同時に発現しているのが

凛奈、ガク


最後にチョーカーを付けていない『アルカロイド』が

流星、リブ

の二人。



ふと、流星が

 「異能の適応化って、俺とリブの異能は適応も何も攻撃するための異能じゃないだろ」


といった。その言葉に蘭は遮るように

 「だから、君たちには僕とここでコントロールの役割をやってもらう」

と二人に告げた。



蘭は話を続ける。



 「基本的に3小隊で前進する形になると思う。一つの隊を先頭にその少し後ろを左右に分かれて二つの隊が付いていくイメージ。まだ全員の体力とか戦闘に対する能力とかがよくわからないから僕の独断と偏見になっちゃうけど。いいかな」


 みんながうなずいた。



 「まず先頭を行く第一小隊が3人。リーダーがシュウ、あと黒と烈。」



…意外なところで俺の名前が呼ばれた。



 「第二小隊が3人。リーダーが一二三、あと空と麻貴。


  第三小隊が3人。リーダーが凛奈、そして朱里とダン。


 残りのメンバーはここで待機にしよう。特にコントロールが難しそうなパワーの異能を持っているベルとフレッド、あと同時発現してるガクは先にこれから戦わなきゃいけないためにも自分たちの生活のためにもコントロールできるようになってほしい。


 あと、ここに残るベルにとリブにはもう一つお願いがある。



 ベルはニューリドルで教師をやってたんだよね?」


 「あぁ、そうだけど」


 「ケイに言葉を教えてほしい。おそらくこのメンバーで一番素の戦闘能力が高いのはケイだ。ナイフだって僕たちはどちらかの腕でしか発現しないけどケイは両腕で発現してると聞いた。僕たちが全員でメトロポリタンに向かうのに大事な要素になる気がする。」



 「よし、任された。リブも手伝ってくれるなら何とかできるかもしれない」


 「手伝うの!」


 「あとは、それぞれの小隊について。第一小隊はゆっくりでいいからとにかく前に進んでほしい。黒と列は何があってもシュウから離れるな。シュウも…任せたからな」


 「了解」


 「本当は第二小隊も僕みたいなダリアの人間がリーダーに立てればよかったんだけど、ここは一二三に任せる。あとの二人も自分のことを守れる面子だとおもって選んだ。この戦闘に徐々に慣れていってくれればいいと思ってこのメンバーにした。


 その代わり第三小隊のバックを固めてる。凛奈は同時発現をコントロールできてるから問題ないだろう。第二小隊からなるべく意識をそらさないまま後方支援を頼む。朱里も凛奈とダンのことを見ながらついていってくれ。



 とりあえずこの9人で何日か様子を見て時々人員を入れ替える。これでいいかな?」



「了解」と全員が返答した。





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