箱舟 成の始まらなかった奇蹟０４
幼馴染の十山 桜花さんに連行されながら家に帰った男
そうおれ箱舟 成は、いつもの様に洗濯物をやり
アニソンを流しながら家の中を今日も掃除していく、勿論イヤホンを装備してな
イヤホンしてなかったら掃除機の音で何も聞こえないしな
洗濯物と掃除が終わったら冷蔵庫の中身を確認したら、夕飯の献立を考えながら
まだ見てないアニメ達を消化していく
あれ？
こいつ勉強してなくね？
と思っている人が居ると思うが、ここまで作業してもまだ４時半位だからな
学校終わって、桜花と話しながら帰ってもそんな時間掛からないから
掛かっても精々３０分位だと思うし
こう学校から家に帰って来てから一気に家の事をする様にしてる
だけなんだよ、これが家に帰ってから一回休んで家事をするとなると
もうダメだ....まったくやる気が出なくて家事が全然進まなくなる
何回か経験があるから間違いない
その所為で妹に怒られた程だ
だから家事は家に帰ったら今まで動いてたついでの感覚で家事をする様にして
後は、夕飯を作るだけになったらアニメを見ながら夕飯の献立を考え
アニメを２話分位見たら買い物に行き夕飯を作る......
結局勉強してないと思うかも知れんが
そんな、帰って直ぐ勉強なんてする訳ないだろ......
受験生だからってそんな帰って直ぐ勉強なんてしないよ
しないよな？
「ただいま」
おっと、料理をしながらアニソンを流しながら
訳の分からない言い訳をしていたらＭｙＳｉｓｔｅｒが帰って来た様だ
「おかりぃ～」
（じ～～～～～～～～～～～～～～）
うん？何故かＭｙＳｉｓｔｅｒ見詰められている
兄が好きなのだろうか？
今おれを見詰めてるのがおれ箱舟 成の妹箱舟 優だ歳はおれの２つ下の１２歳で中学１年生だ、テンション低めで口数も多い方ではないが兄のおれと違ってちゃんと社交性があるから友達もいるし部活にも入っている、ちなみに部活は陸上部だ
見た目は母さんに似てクール美人だがおれに似たのか表情の変化が乏しいが大体無表情なおれよりは
表情に変化がちゃんとある、髪型は黒髪セミロングのくせ毛、背は１５０ｃｍ位か？
桜花とあんま変わらない気がする、体型はそうだな中１でそんな発達してる奴なんかいないだろ
身近に居た気もするが知らん、気にするな優よお前はこれから育つんだと言っておこう
大丈夫だ母さんを見てれば分かる遺伝を信じろ君の母親は立派だろ
信じるんだ！自分の遺伝子を！！
何故そんなジト目で兄を見るんだい
その可愛らしジト目はデフォルトかな？
これ以上は藪蛇だ、やめておこう．．．．．
「お、おかえりどうした？優？」
「ただいま、．．．別に何でもない」
何だったのだろう、結局何も言わずに部屋に帰って行った
反抗期か？はたまた思春期だろうか？
おれもまだ若いはずなのに最近の子の事は良く分からん
と物思いに耽っていたらリビングに優が戻ってき
「成、今日の夕飯は何？」
「お、おう今日は生姜焼きと味噌汁な後はご飯が炊けたら食べれるよ、ちょっと待っててな」
「そう、分かった」
ｏｈ
まさかのご飯の催促でしたかちょっと待っててくれな
ＭｙＳｉｓｔｅｒ後はご飯が炊けるのを待つだけなんだ
炊飯器の炊けるスピードをもっと速くする事は兄には出来ないんだ！
すまない！優！！頑張ってくれ！！！炊飯器！！！！！
あれ？
まだご飯出来ないことは教えたのに
部屋に戻らないとは、そんなに腹が減っているのかい？
ＭｙＳｉｓｔｅｒ
まぁ良いか
おれはご飯が炊けるまで部屋に戻って
お勉強でもするかな一応受験生だし桜花さん恐いし
「．．．成」
「うん？」
みんなもう気付いてるかも知れないが家の妹はおれの事を
お兄ちゃんとか兄さんとかそんな愛称みたいなので呼ばない
名前そのまんまだ
昔は呼ばれてた気もするが、もう慣れてしまったので
今更別の呼び方される方が困る
「私が、家事しなくていいの？」
おや？一応受験生だから気にしてくれているのだろうか？
ここは兄として格好付けておくか
「大丈夫だよ、でもありがとな」
「．．．そう、なら良いけど」
「じゃあおれは、部屋に戻って勉強するからご飯炊けたら呼んで」
「分かった、ちゃんと勉強しなね」
「お、おれそんなに信用ないの？」
え？いきなりおれ釘刺されたんだけど兄妹の信頼が薄い！！
「桜花ちゃんから連絡あったから」
「ｏｈ．．．．」
君たち仲良いねお兄ちゃんはうれしいよ（涙）
この後、勉強もして兄妹仲良く
夕飯を食べましたおいしかったです．．．．．．
ちなみに勉強の進み具合もしっかり優に確認され
桜花に報告してました．．．．．．．．
「ちくしょう．．．．．」（小声）
「何、成？何か言った？」
「いえ何も言ってません」
「．．．．．そう」
おれ立場弱すぎない！？
