はじめ。その1
どうも。昔に戻りたくて。なんか書きました(笑)
今の生活は楽しいですか?もし昔の自分と話せるならいつの自分と話したいですか?幸せだった時?辛かった時?何か大切なものを失った時?このお話はそんなお話。
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「はじめー!弁当箱出しなさいよー!」
今日もはじめの親の怒鳴り声が聞こえる。
「はぁ、中学生に戻りたいなー。」
はじめは高校の部活にうんざりしていた。微妙に距離感があるしミスした時の目線が痛いし。何を喋ってもふーんとしか言われない。その様子は中学の頃とは正反対だ。時より合唱祭の曲を聴いて枕を抜かしていた。
…寝てしまった。多分思い出に浸ってたのだろう。目が腫れぼったい。だけど、、、ここはどこだ?
微妙に狭い部屋でパイプ椅子が対面に置いてある。でも俺だけだ。この様子は、面接みたいだ。
ガラガラとドアが空いた。見覚えのある制服、髪型、顔、声etc.
そう、中三の俺だ。
「え、なんで?」慌てる2人。
まあ、お互いに俺なんで適当に話し始めて盛り上がった。
「彼女出来ましたー?」
「もう、最高よ」
「えー?誰すかー。うちのクラスですかー?」
「どうだろうな(笑)」
…そろそろ時間らしい。俺の第六感に伝わってくる。
「お前、今楽しいか?」
「そりゃ、未来の自分なら答えは分かるんじゃないすか。最高ですよ。」
「だよな。そうなんだよ。最高なんだよ。でもな、それが一生続くわけじゃねえ。これだけは言っとく。高校は中学より楽しい。それは全くの嘘だ。今でも俺はお前が羨ましいよ。この時間、大切にしろよ……」
時間だろうな。夢から覚める。じゃあな昔の俺。楽しかった…よ
随分楽しかったな。これでまた何日かは元気を保てそうだ。ってあれ?机の配置がちがう。親が掃除した?そんなわけない。慌てて机の上を見る。教科書を覗く。え、中学2年生の教科書…?