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アヒージョ

登場人物


 紫さん…………私だね。


 りゅーくん…………ツナ缶愛好家説が濃厚な旦那様。


 クーシャ…………黒猫だよ、幼女にはなりません。

「りゅーくんアヒージョ食べたい、作る」

「また珍しい物を」

 漫画で読んだんだよね。


 って事でお買い物をしにスーパーへ。

「まずはオリーブオイルとニンニク、鷹の爪」

「そうだな」

「んで漫画で読んだのはタコとジャガイモのアヒージョなんだよね」

「ふむ」

 お値段お高めなタコさんとジャガイモと…………あと何かあったっけ?まあいいや。


「あ、そうそうバケットバケット」

「フランスパンと何が違うんだ?」

「さあ?長さとかじゃない?」

 自分でググってよ。

「あとそれは冷凍のフライドポテトだろう?」

「そだよ、めんどいじゃん皮とか剥くの」

 まあ、皮付きのフライドポテトだけど。

「…………そうか」

 そうだよ。


「おっと、霧島たんもお迎えしなきゃ」

「まだ残っているだろ」

「いやいや、いなくなったら寂しいじゃん」

「…………」

 寂しいの。



 さて、帰ってきたからアヒージョ作るよ。

「まずオリーブオイルでフライドポテトを炒めるよ」

「ニンニクと鷹の爪じゃないのか?」

「あとあと」

 ポテトをこんがりきつね色に仕上げるよ。


 うん、サクサクで美味しい。

「もうそれでいいんじゃないか?」

「ん?味見味見、りゅーくんはダメー」

「…………」

「ちょっと食べないでよ」

 りゅーくんにポテトを強奪された。


「なぁん」

「クーシャか」

「クーシャ前回居なかったよね?」

 なにしれっといるのかな?

「なぁん、なぁん」

「もしかしてこれか?」

 りゅーくんがタコの入ったパックを持つ。


「あげないでよ」

「わかっている」

「なぁん」

 あだっ、ちょっとクーシャ靴下の無い部分をザリザリしないでよ。

「ちょっとクーシャ」

「仕方ない、かわいそうだが捕まえておこう」

「うん」

 クーシャはりゅーくんに抱えられ退場していった。

 抱かれるのが嫌なのかりゅーくんは顔面を肉球でグニグニされてたね。


 さて、またフライパンにオリーブオイル、弱火でニンニクと鷹の爪を炒める。

 ホントはもっと大量にオリーブオイル使うんだけどもったいないから節約節約。

 んで塩で油に味付けしてタコさんのぶつ切りを入れるよ。

 そこに…………あ。


「りゅーくーん」

「なんだ」

「なぁーん」

 いや、クーシャは呼んでないから。

「アンチョビが足りないの」

「…………」

 りゅーくんはコトリと私の横に何かを置いた。


「何かな?」

「ツナ缶だ」

「なぁん」

 いやツナ缶って。


「アンチョビだよ」

「似たような物だ」

 りゅーくんアンチョビ嫌いなんでしょ。

「まあいいか」

「なぁん」

「はいはい、クーシャはカリカリでも食べててね」

 りゅーくんとクーシャはまた退場する。

 りゅーくん毎回足蹴にされてるね。


 さて、続き続き、フライパンにさっき揚げたフライドポテトを戻してツナ缶を油ごと入れるよ。

 鷹の爪は取り出してと、全体的に油が馴染んだら完成。

 バケットを薄切りにしてトースターで軽く焼いて、霧島たんを飲む準備もしてと。


「りゅーくんできたよー」

「なぁん」

「ああ」

「ちょっとクーシャじゃないってば」

 コタツにアヒージョと、トーストを置いてクーシャが狙ってるから威嚇する。


「しゃー」

「…………」

「ちょっとクーシャ何で無視すんのよ」

「…………」

 無視してお皿見ない。


「りゅーくん霧島たんを酌んどいて」

「…………」

「ちょっと何で先に食べてんの?」

「旨いな」

 いや、違うから、美味しい材料しか使ってないから美味しいに決まってるから。


「ぬう」

 霧島たん私を癒して。

 …………ぐう、まだ持ってきてないし。

 りゅーくんめ。


 一人寂しく霧島たんを氷たっぷりなグラスにそそぐ。

「おい」

 ふんだ、準備してくんなかったじゃん。

 ふへへ、霧島たんキンキンに冷えちゃってますねえ。


 まずはタコさんを一口。

「んふふ」

 キンキンの霧島たんをそこに。

「んはぁ…………」

 けしからんね、タコさんの旨味にニンニクとツナが旨味をかけ算してそこに霧島たんがもう。霧島たんがもう。


「なぁん」

 んふふ、クーシャにはあげなーい。

「りゅーくんごはんだってさ」

「てきとうな事を」

 さてフライドポテトはどうかな?

 うんうん、旨味としっとり感でこれはこれは。キンキンの霧島たんが進む進む。


「むぅ」

 りゅーくん何すんの?霧島たん返してよ。

「…………」

「あー、霧島たんに入れられたー」

 水割りにされたー。


「うぅ…………」

 トーストをアヒージョの油にヒタヒタしてパクリ。

 キンキンの霧島たんもグビグビ…………。

「みじゅわり美味しい」




「あー、クーひゃ…………」

「なぁん」

 何かクーシャが二匹にみえりゅ。


「早く寝ろ」

「んー」

 酔いの回った私はりゅーくんに掴まりながらお布団に向かった。

 翌日お風呂に入って無かったのがショックだったよ。



レシピ

 某異世界居酒屋のコミック参照


 ジャガイモの加熱を別にしないとニンニクとかが焦げ過ぎるので、生ならレンチンか先に揚げ焼きした方が楽だね。

 もしくは弱火調理で。

 具材は自由だからいろいろと試したら楽しいかな。

 鳥モモ+ブロッコリー+ツナ缶、なんかもなかなか…………レシピじゃないね。


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