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番外編(2)「百合好きのリリィ」

 

「というか、リジー。なんであんたがわたしのファンクラブなんか作ってたのよ?」


「えぇ? それはわたしがキティのことを好きだからだよっ」


「はぁっ? 全然意味わかんないんだけどっ」


「いや、これは愛していると言っても過言じゃないね。愛ゆえに、だよ、キティ!」


「ええぇ……、いや、愛とか言われてもね……」


「お、照れてる? 照れてるねぇ、キティさん?」


「ちょ、顔近いって……」



「あああ、あの、お二人ともちょっとよろしいですか……?」


「うぉわっ!? ……びっくりした、誰かと思えば同じクラスのリリィじゃない」


「どしたの、リリィ?」


「いいい、いえ、そのっ、さっきから『好き』とか『愛』とか聞こえていたものですから……お二人はやっぱりそういう関係なのですか?」


「そういう関係?」


「そそそ、その、先日は公衆の面前でリジーさんがキティさんに、こ、ここ告白をしたそうではないですか」


「えぇ、そんな噂になってるのかなぁ?」


「なんで嬉しそうなのよ……。というか別に告白ではないと思うけど。それがどうかした、リリィ?」



「つつつ、つまり、その、お二人は愛し合っている関係なのか、と思いまして!」


「ちょーっ、急に詰め寄ってこないでってば!? え、何、どゆこと?」


「ははぁ、つまりリリィはわたしとキティの愛が本物かどうか試しているんだね」


「いいい、いえ、試すだなんて……」


「ずばり、わたしのキティへの愛は本物だよ! それはもうガチだよ!」


「ががが、ガチ!?」


「……ちょっと、リジー? なんか誤解されてそうなんだけど」


「誤解の余地なんてないよ! わたしは本気でキティを愛しているからね!」


「だからぁ、顔近いって言ってるでしょーッ!」


「……尊い。――ゔぼっ」


「って、あぁぁぁぁっ、リリィがめっちゃ鼻血噴いてる!? ちょ、大丈夫!?」


「……どうか、私に構わず……続けてください」


「何をっ!?」




 キャラを作ることをやめてから、なんだか変な奴ばっかり集まってくるようになった気がするキティであった。


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