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OKAMOTO'S『BOY』(2019年)

●佳作だけど古く感じる


オカモトズがデビュー10周年の節目にリリースする8枚目のオリジナルアルバム。本作『BOY』は、まさにロックの純粋結晶。野生味あふれる歌唱、ニュアンス豊かなギター、スリリングなリズム隊。ロックのダイナミズムが詰まっている。録音もとても良い。スッキリと聴きやすいし、細かなニュアンスが伝わってくる。ドラムの抜けが素晴らしい。


「Higher」のようなレッチリ味を感じる曲や、派手なホーンセクションが入るカラフルなポップスもあれば(「偶然」)、レゲエを思わせるロックソングもあり(「NOTHING」)、様々なアイデアの曲がこの一枚に収録されている。


おすすめ曲は、「Dreaming Man」と「Dancing Boy」の二曲。


オープナーの「Dreaming Man」。野太い歌唱が聴こえてきたと思ったら、疾走する楽器隊。ヒラウタではボーカルがリズミカルな丁々発止。バンドサウンドの愉悦がここにはある。


エンディングを飾る「Dancing Boy」、これが良曲。The Policeの「見つめていたい」を連想させるイントロから、往年のスタンダード曲のような名曲感あふれるヒラウタとサビへ。


しかし、ルーツ・ミュージックや60〜80年代のロックを取り入れて今の日本で鳴らそうとするバンドのコンセプト自体が古臭く感じてしまう。90年代のロックへの憧れを日本で鳴らすことは未だ新しく感じるのだけどね。オルタナティブロックやポストロックが盛んになり、ロックの表現に革新が起こったのが90年代だからだろう。


また、アルバムタイトルのとおり、「BOY」という感じがして、大人のアダルトで危険な匂いがしない。サウンドは大人びているので、そう感じさせる大きな要因は、ボーカルの垢抜けない声質にあるのだろう。もっとも、今の日本で大人の成熟したロックを聴かせるバンドは滅多にいないので、これはマイナスポイントにはならない。少年性を感じるロックは、僕も好きだ。


たまにはこういうロックも聴きたくなるね。本記事の前半で書いたように、ロックの良いところが詰まっているし。ということで、評価は★3つ。


評価★★★(星5つが満点)

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