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三十路から始める撞球道  作者: 想々
第一章 ビリヤードを始めよう~C級編
18/52

沙樹ちゃん視点 日吉さんはズルい。

ここの所書く人じゃなく、読む人になってました。600話越えの話を読み始めると、追いつくまで他の事が何も出来なくなりますね。そして読んでいる最中にも続々更新が有ったりして、すごいペースで書いていてビックリ。その話の影響か若干砂糖多め、多分今までで一番短いです。


 初めてのB級公式戦、結果は「負け・負け」で一回も勝つことが出来ず終了。


 まあ、、対戦相手の人たちも上手だったし、精一杯やった結果勝てなかったのはしょうがない。



 早々と敗退が決まってしまい、仕方が無いので同じ店から参戦している日吉さんの様子を見に、「プールタイム」に向かった。


___________________________________________________




「残ってる!」



 トーナメント表を見ると、昼食時に言っていた通り、一回戦でいきなり負けては居るものの敗者ゾーンで1勝を挙げ、勝ち残っていた。現在試合中の様なのでテーブルの方に目を向ける。


2-2で迎えた最終セット、ラストの9番。かなり難しい配置で、手番は日吉さんだがむしろ不利と言っていい状況だった。


 日吉さんもすぐに構えには入らず、考え込んでいる。


 そうしていた日吉さんだが、しばらくすると吹っ切れたような表情で構えに入る。迷いは消えたみたいだ。


 攻めに行くみたいなので「入れ!」と念を送りながら見守る。


 若干白く見える顔色、フォームを気にする仕草からも緊張しているのが解る。そんな状態でありながらも、放たれた縦バンクはゲームボールの9番を見事にポケットした。



「おお!ナイス・ショット!」思わず声が出る。


 その後も日吉さんは順調に勝ち残り、ついに決勝トーナメント進出を決めた。


 プレイを見る限り、前に対戦した時よりもかなり上達していると思う。調子の良い状態をキープできるならB級ともいいゲームができるかも知れない。まあ、好不調の波が激しくて、安定感が無いのがB,C級なんだけど。


 同じ店から出場している人が勝ち残っているのは凄く嬉しい。


 でもですよ?ちょっとだけジェラシーと言うか・・・思ってしまうんです。私、わりと真剣にビリヤードをやり始めてから、B級に上がるまで1年半以上かかってるんですけど、何で日吉さん、始めて半年位なのに、初めての大会でいきなり決勝に残ってるんですか!?


 いやまあ、土日に一生懸命練習してるのも、仕事帰りに寄ったりとかしてるのも知ってますけど、努力の結果だとしても上達早すぎませんか?


 現在日吉さんは、ベスト8の試合中。相手はもしかしたらキャロム出身なのかもしれない。C級にしてはかなりの実力者に見える。


 先にリーチを掛けたのは日吉さんだけど、相手に追いつかれて接戦に。


 最後に勝負を分けたのはフロック、運も味方に付いてるみたいで遂にベスト4。出来すぎだと思うけど、ゲームには流れと言うものがあって、勝てる時っていうのは勝てる流れになるものだって、叔父さんも言ってた。


 準決勝がコールされ、やや緊張しながらテーブルに移動する日吉さんを追って、試合が見やすいところに移動する。


「私も、観客じゃなくてプレイヤーとしてここに居たかったなぁ・・・」


 真剣な表情でバンキングをする日吉さんを見て、またジェラシーが沸いてきた。その姿は、初出場とは思えないほど堂々としている様に見えて、ちょっとカッコいい。



 ・・・・うん、やっぱり日吉さんはズルいと思います。



多分それは「主人公補正」と言うものです。


普通、店員の様に毎日みっちり撞ける環境でもない限り、C級>B級には1年以上はかかると思います。

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