五話の「私」
特別支援学校について
特別支援学校とは、障がい者等が「幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準じた教育を受けること」と「学習上または生活上の困難を克服し自立が図られること」を目的とした日本の学校である。
引用は、ウィキペディアです。
以前は、聾学校・盲学校・養護学校に別れていて、「私」は養護学校と言われていた種類の学校に通っていました。その中でも、複数の障がいに対応出来る併置校と呼ばれる学校でした。
特別支援学校が扱う障がいの区分というのは、聴覚・視覚・知的・肢体不自由・病弱が主な物のようです。
さて、ここで問題です。「私」は、発達障がいなのです。発達障がいはどの区分になると思いますか?
視覚や聴覚では無いですよね。肢体不自由でも。知的障がいもありません。体力も無く、体の使い方が下手で疲れやすかったりはしましたが、病弱とも違います。
ちなみに、病弱者とは、慢性の呼吸器疾患、腎臓疾患及び神経疾患、悪性新生物などの疾患で、継続して医療下生活規制の必要な人をいい。病弱者の区分には身体虚弱者も含むそうです。
身体虚弱とは、明確な病気および病名の診断はないものの、継続して病弱者に准じた対応の必要な人を指すそうです。
そうなると、この中の区分としては、一番身体虚弱が近い気がします。実際、確か、「私」はこの区分で入学したんだったと思います。
重複障がいがある場合はちょっと違うみたいで、軽度でも知的障害がある子は知的障害の区分でその併置校に入学していて、その区分によって入学試験を受ける生徒と受けない生徒がいました。
特別支援学校は学校によって違いますが、幼稚部、小学部、中学部、高等部、高等部の専攻科があります。
クラスの人数は「私」の通っていた高等部の場合、多くて五人くらいまでで、学年に四クラスくらいだったと思います。
特別支援学校の高等部を卒業しても基本的には高卒扱いにはなりません。特別支援学校高等部卒業、という資格は取れるようですが、高卒とは全く違います。その資格でも大学受験は出来ますが、支援学校の授業は生徒それぞれに合わせた物なので、高卒資格に必要な単位や授業時間が足りないのです。
ただ、高卒資格を得られる課程もあって、ほとんど一般の高校と同じような時間割で授業を受け続ければ高卒資格が得られます。特別支援学校なので、ある程度の支援は受けられるので一般の高校が難しくてもこれなら行けるという場合もあるでしょう。
「私」は不登校からいきなりは無理だと、その課程は選びませんでした。実際、休み休み、遅刻や早退を繰り返しながら徐々に学校に通えるようになっていったのでその選択は正しかったと言えるでしょう。
その後、ほとんど毎日通えるようになってから、やっぱり高卒の資格が欲しいと思って、高等学校卒業程度認定試験(旧・大検)を受けて資格を得て、それとほぼ同時に卒業して支援学校ではない高校に通っています。
さて、前話で少しだけ触れましたが、「私」は元々特別支援学校には入りたく無かったのです。これだけ言うと後悔とかしてるように聞こえるかもしれません。ですが、今は「私」にとって必要な事だったのだと納得していて、特別支援学校での日々を大切な時間だったと思えるようになりました。
その辺りも含めて「私」が特別支援学校を忌避していた理由を綴りたいと思います。