あの日から〜
あの日俺はアマネを助けられなかった。
俺が弱いから、、心が弱いから、、
そのことだけを後悔していた。
しかし悔やんでいても何も始まらない。
だから行動を起こす。俺は決意した。
「ミオさん朝ごはんですよ。」
シェフィがきれいに焼けた目玉焼きをテーブルに並べながらミオを起こした。
なかなかミオが起きないのでシェフィが起こしに行くと
「アマネ今助けにいくからなぁ、、」
ミオがベッドから落ち床で寝言を言っていた
「夢の中でもアマネさんを助ける気なんですね。さすがミオさんです。」
シェフィがにっこり笑いながら部屋のドアを閉めた。
「おはよう。」
順を追ってミオが起きてきた。
しかし顔が少し暗かった。そう今日はアマネが拉致されてから半年なのだ。
シェフィも察してるようでそのことには触れずいつも通りに
「おはようございます。ミオさん」
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ここはウェスタード王国東の端の方にあるアノラマという村の小屋だ。
アマネが拉致された後俺は気を失い、必死にシェフィが抱えて近くの診療所に駆け込みミオのことを助けてくれたのだ。
そこで各地を転々とし、この小屋に着いた
しかしミオはもっと強くなりたいと思っていたアマネを助けるために。
そこでウェスタード王国でも指折りの武術の名人に弟子入りした。
過酷な修行だった。しかしミオは師匠から
「お前はようやったぞ。愛する人のためにここまでよく頑張った。その力を使いせいぜいかっこよく決めてこいや!」
こうして俺はついに前より強くなったのだ
さらにアマネのいる場所が分かったのだ。
情報屋のパイソンさんが全面的にアマネの居所を探してくれた。
そしておととい
「ミオ君か?アマアマの場所が分かったぞ。ウェスタード王宮の地下室にある部屋だ。」
「助けたいんじゃろ?愛する者を」
パイソンの温かい言葉に感極まるものがあった。しかしせっかく情報を手に入れたのだ
「はい。今度は負けません。」
ミオはそう言葉を残し助けに向かう準備をした。
シェフィにそのことを伝えると
「私がいては邪魔ですね。今のミオさんなら誰にも負けません。私が保証します!」
元気よく俺を送り出してくれた。
「じゃあ行ってくる。」
小屋のドアを閉めミオは王宮へと向かった
その道中思うことがあった
「俺はアマネのことが好きだ。でもアマネはどうなんだろうか。これで告白して振られたりでもすれば俺再起不能かも、、」
ミオにはそんなことを考えるほど心の落ち着きと余裕がある。
しかしそんなことは今はどうでもいい今は助けなればならない。まずそれが最優先だ。
そんな時後ろから一人の男に声をかけられた。