並行次元 TOKYO ~歓楽街~
「とうちゃーくっと、うえぇ気持ち悪い…ごめん帰るわね」
「なんだよ、行き成りするんだな転送ってのは、悪い俺にもここの魔素は合わないみたいだ、帰るぜ。また何かあったら呼べよ。呼ぶんなら短時間で頼むぜ。」
「うわーすごいねぇ、初めてだよ外の世界てのはさ!うん気分悪いから帰るね!」
まぁ、仕方ないか…魔素が合わないのなら仕方がない。そう言い残して三龍は元の星に帰ってしまった。その気になれば無理やりにでも呼べるのだが、必要になるまでは呼ばないでおいてやるか。
それにしても、随分と東京に似ている。似すぎている。まるで日本に帰ってきたみたいな懐かしさすら覚える。ところどころに魔法などと書いてあるのが見て取れる、やはり似ていてもまったく別の世界なのだろう。
パソコンまである。もうここに永住しようかなぁ。ここの情勢は分からないが、しばらく滞在すればここの話のネタにもついていけるだろうか。どうせ無期限の旅だ。文明の香りのするこの世界でのんびりしよう。
「うえー気持ち悪い…いくら生活の為とはいえやっぱきついわ~オエェ」
ホスト風の男が道端で嘔吐していた。見なかったことにしよう。俺はホストやDQNが大嫌いなんだよ。さて長期滞在するなら部屋でも借りるか、パソコンも欲しいしなぁ…なんだか久しぶりにやる気が出てきたぞ!ニートだったが職歴はあるにはあるんだ。今は顔も体もイケメンだし、能力だってあのころとは段違いだ。リア充とまではいかないが、人並み位にはやっていきたいなぁ。
「楽して稼ぎてぇなぁ」
この時、迂闊に独り言を言ってしまったことをまさに後悔後に立たずというのだろう。




