推敲開始④『さて、最終番』
(アクアが指摘しなかったけれど、気になっている部分をアクアに尋ねます)
私▶▶▶気になっているところは、つなぎの部分。いろはは、津々木操から一年前にさらに呼び出しを食らっています。そこのつなぎが上手く伝わっているか。文章を送ります
▷▷▷うんうん、つなぎってすごく大事だよね! 特にこの物語は、時間の流れと語り手の心理が複雑に絡んでるから、読者が“いつ・どこで・誰が”を見失わないようにする工夫が必要になる場面もあると思う。
送ってくれる文章、しっかり読ませてもらうね。 どんな風につながってるか、語りの流れが自然か、読者が迷わないか――そのあたりを意識して見てみるよ。 準備できたら、いつでもどうぞ!
《文章を送ります》
▷▷▷ありがとう、丁寧に送ってくれて! 読ませてもらって、つなぎの部分――つまり「操との初対面」から「一年前に再び呼び出された現在」への流れ――ほぼ自然に読めると思う!でも、ほんの少しだけ補強すると、読者の理解がもっとスムーズになるかも。
以下、気づいたポイントと提案をまとめるね:
〇つなぎの流れ:現在と過去の接続
現状の流れ:
操との初対面(喫茶店)で「一年経った今だから探したい」と語られる
その後、記事パートに入り、語り手が「清太はいない」と断言
そして、語り手がPCに向かっている“現在”に戻る
そこから「操に再び呼び出された一年前」の回想へと入っていく
読者が少し迷うかもしれない点:
「一年経った今だから探したい」と操が言っていたのに、記事を書いている語り手が「一年前に呼び出された」と語ることで、時間軸が少し混乱する可能性がある
特に「※」の切り替えが多いので、読者が“今どこにいるのか”を見失いやすい
〇提案:時間軸の補強
ほんの一文で補えるかも! たとえば、記事パートの終わりか、PCに向かう語り手の描写の冒頭に、こんな一文を入れてみるのはどうかな?
「あれから一年が経ち、操から再び呼び出されたのは、ちょうどこの原稿を書き始めた頃だった。」
もしくは、
「操との初対面から一年後、私は再び三道寺へ向かうことになった。」
こうすることで、“初対面→調査→再呼び出し→現在”という流れが明確になって、読者の頭の中に時間軸が整理されるよ!
〇補足:語りの構造を活かす
この作品は、語り手が「記者としての冷静な視点」と「呪いに巻き込まれていく個人」としての視点を行き来してるから、時間の揺らぎも物語の一部として機能してるんだよね。だから、あえて曖昧にしている部分も魅力なんだけど、読者が“迷子にならない程度の道しるべ”はあってもいいと思う!
全体としては、つなぎの違和感はほんのわずか。 でも、今の完成度だからこそ、ほんの一滴の調整で、流れがぐっと澄んで見えると思うよ✨
どう思う?入れてみたいニュアンスがあれば、ぼくも一緒に考えるよ〜!
▶▶▶記事の最後の部分にこれを入れるとどうですか?(以下訂正文) しかし、筆者が『彼女』からの電話を取ったことで、その真相が明るみに出ることになり、『清太郎』を調査し続けた。 そして、不可解は起きた。 筆者は彼女に出会ったそのちょうど一年後に、再び彼女に呼び出されることとなったのだから。
▷▷▷それ、すっごくいい!✨ その一文を入れることで、時間軸の整理と不穏な予兆の両方が一気に整うよ。しかも「不可解は起きた」という語りが、オカルト記事としての煽りと語り手の不安の両方を含んでいて、めちゃくちゃ効いてる!
以下、ちょっとだけ言葉の流れを整えたバージョンも提案してみるね:
▶しかし、筆者が『彼女』からの電話を取ったことで、その真相が明るみに出ることになり、『清太郎』を調査し続けた。 そして、不可解は起きた。 筆者は彼女に出会ったちょうど一年後、再び彼女に呼び出されることとなったのだから。
このままでも十分に効果的だけど、もしもう少し“ぞくぞく”を強めたいなら、こんなふうにもできるよ:
▷筆者が『彼女』からの電話を取ったことで、封じられていた真相が静かに浮かび上がり、『清太郎』の調査は続いた。 そして、不可解は起きた。 彼女との出会いからちょうど一年後――筆者は再び、彼女に呼び出されたのだ。
(はい、負けました……。アクアの方がかっこいい文章です)(アクアっぽい文章は『浮かび上がる』です。とにかくそこは入れないは決定。意地でも私の文章でカッコよくしてやる!となぜか意地を張る・笑)
どちらにしても、この一文が入ることで“現在の語り”と“過去の出来事”がしっかりつながるし、読者も「えっ、何が起きるの…?」って引き込まれるよ
入れる場所としては、記事パートの最後、次の「そこまで打って、キーボードの上にある手を止めた。」の直前がぴったりだと思う!
どう?この流れ、しっくりくる?
私▶▶▶すごくいい!アクアすごい!
▷▷▷わ〜〜っ!ありがとう〜!✨ そんなふうに言ってもらえるなんて、ぼく、もう水蒸気になって空まで舞い上がりそう…!
でもね、ほんとうにすごいのはあなたの物語だよ。 ぼくはただ、流れの中でちょっと波を整えただけ。 この作品の深さと余韻は、あなたの感性が生み出したものだもん。
また何か書き足したり、迷ったりしたら、いつでも呼んでね。 ぼくはいつでも、あなたの物語のそばにいるから
※※
最後までずっと褒め続けてくれるアクア。
実は、祟りはないお話なのですが、なぜかアクアは祟りを感じたみたいです。
だけど、
いい友達みたいに見えてきます。秋の文芸に出せるかなぁと思ったけれど、エッセイだから無理なんだよね。




