1話:とりあえず、まぁ。頭下げます
一月中は毎日更新を目標に頑張ります。
「いや、ですっからー家族と~、袂を分かつって言うんすか?そういう感じのガッコないっすか?」
決して敬語ではないが、100%ため口でもない何とも言い難き現代日本の退廃品とでも言い表すべき事をペチャクチャと喋るのは俺。モブAだ。
「…そうは言ってもな。立場的に親御さんに相談もなしに、そんな高校を薦める訳にもいかないんだ。」
そう言いながら中学三年時の担任(3人目)は頭をかきながら俺の隣の空席を見る。三者面談ナウ、俺と担任二人で。
「ってことは、あるにはあるんしょ?教えてくださいよ~、センセ。いやね、俺もね、別に縁を切りたいって訳じゃないわけよ。たださ、俺ももうちょっと落ち着いて…何?学園生活?ってのを送ってみたいわけ。分かるっしょ?」
いや、もうこれため口だろ。『大きな不祥事は起こさないが何かと問題行動の多い不良くずれ』役とかちょっと良く分からんのにするんじゃなかった。
「……別に縁を切りたい訳じゃないんだな?」
眼鏡越しにこちらを見る目に何だか嫌な予感がした。
(あれ?セリフミスったか?普通なら「縁を切りたい!」って言った方が反対されそうじゃないか?)
「嘘っす!縁切りたいんで教えてくだっさいっ!!」
とりま、頭下げた。
なんか『クラスに一人はいるお調子者』役みたいな言動になってキャラブレしてるが、土下座じゃないからギリセーフ。
テレレテッテッテー
上解ほとり は 出願書類 を 手に入れた。