表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/237

樽じいさんとの約束

本日2投稿目です。

樽じいさんの過去はさておき、目の前の作業に協力してほしいところです。


「それで、薬として使うわけではないので心苦しいんですが、絶魔体の材料提供に、協力していただけないでしょうか。」


「いいじゃろう。ただし、条件がある。」


「いいんですか!?」


「聞いておいてなんじゃ。お前さんがここを出ていくとき、ワシを一緒に連れていけ。」


知恵袋としては大変な価値のある精霊です。

僕としてはありがたい話ですが……


「僕にはここの品物を扱う権限はありませんから、みなさんと相談してみます。それにしても、なんで僕と?」


「決まっておろう。口が聞ける。」


「それだけですか…… まあ、ご協力いただけるだけでありがたい話です。」


ちょうど、ケーヴィンが戻ってきました。

残念ながら、手ぶらです。


「ケーヴィンさん、樽のおじいさん、協力してくれるそうですよ。」


「おじいさん? 確かに年代物っぽい意匠だけど、不思議なことを言うな。」


「あはは、まあまあ。」


ケーヴィンが、樽の魔道具の操作に気をとられていたので、笑ってごまかします。


「お、ほんとだ。ちゃんと反応するな。

そういや、イーオットとミステレンが、封印隔壁の一部を仮に組んでみるらしい。見せてやるって言ってたぞ。」


「本当に!? 今ですか?」


「えらい興奮してるな。作業は夕方までかかるみたいだったから、まだまだ形になってないと思うぞ。」


正直、絶魔体は材料さえあれば、僕はいつでも作れますからね。

例の兵器本体の方が、圧倒的本命なんですよ!


「ちょっとだけ、様子見てきます! すぐに戻ってきますから。」


言うなり、後ろも見ないで駆け足です。

例の兵器の保管庫は、最下層からすぐ。

いつもは封印されている扉が、確かに開いています。


「イーオットさん、入りますよ。」


返事を聞く前から中に足を進めてますけどね!


人間らしくない声が聞こえてきます。精霊でしょうか。


「機体に対する行動阻害行為を確認。警備活動を開始。」


ん?


ヒュイーンという風切音とともに、中で巨大な魔力が発動しています。


んん?


キュイッ、キュイッというわずかな金属音がしたかと思うと、イーオットの叫び声が。


「ミステレン!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ