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異世界人の友達と日本を旅しよう  作者: マノイ
5章 長野「夢」
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18. おやき

 今回の長野県への移動ルートは、上高地や黒部ダムに向かった時のルートと途中まで同じだ。東名で一旦名古屋方面へ向かって中央道を北上するルートで、諏訪湖は残念ながら自然の神秘は訪れなかったということでまたの機会を狙うことにして通過した。


 松本インターの次の安曇野インターで降りた後は、道が少しわかりにくい。近くを流れている犀川(さいがわ)沿いに北上すれば良いのだけれど、川の間近の通りはかなり細い裏道なので少し離れた道を通る必要がある。素直にナビに頼りましょう。北上してしばらく進むと見えてくるのが大王わさび農場だ。


 再び高速に乗りなおして北上し、姨捨サービスエリアに立ち寄って景色を堪能したら、いよいよ長野市に突入だ。


 長野インターで降りたら県道35号線を北上する。すぐに千曲川が見えてくるので、そこを渡ると川中島古戦場が右手に見えてくる。


 古戦場から今度は県道35号線を南下し、インターの先の松代城跡を過ぎたあたりで1本西側の県道388号線に移動する。35号線のままだと別の方面に進んでしまうので注意が必要だ。無事に県道355号線に入れたら、後は南下すればすぐに目的地の松代大本営跡周辺。この辺りは住宅街で細い道が多いので、迷わないようにしっかりとナビをつかうべし。


 とまぁこれまではこんなルートで観光してきましたとさ。


 後は来た道を戻って北上すれば長野駅付近に出るので、車を駅近くに駐車しませう。観光地だけあって、小さな駐車場が至る所にあるので、満車だらけでも探せばきっと見つかるはずだ。平日に訪れるわたしたちは問題なく駅近くの駐車場に駐車できたけどね。うひひ。


「てなわけで、長野駅に着いたのでドライブは一段落かな」

「そうね、普通に運転出来てたじゃない」

「少し雪は残ってたけど路面も普通だったからね」


 途中から練習も兼ねて車の運転を変わったんだけど、普段と何も変わりなかったね。長野市内もところどころ雪が残ってるけど、道路は安全安心モードだ。練習にはならなかったけど……まぁいつか機会があるよね。


「それじゃあお腹も減ってきたところだし、お店覗きながらぶらりと歩こうか」


 ちなみにわたしたちはぶっ通しでここまで来たわけじゃなくて、途中のビジネスホテルで一泊した。今は2日目のお昼時だ。洞窟を歩いたからか、ほどよくお腹が減っている。


「また蕎麦か?」

「蕎麦も良いけど、せっかくだから食べ歩きたいなぁ」


 駅から次の目的地へとのびる通りは、両側にお店が大量に並ぶ観光用商店街だ。店頭で売ってるのを食べ歩くのも旅の醍醐味だよね。


「食べ歩きも良いわね」

「あれ、玲菜珍しいね」


 普段は3食決まった時間にしっかりと食べるように気をつけていて、こういうジャンクな食べ方っていうのは付き合ってはくれるけど、本来玲菜が好きな食事方法では無いはずなのに。


「ふふ、実は食べたかったものがあるのよ」

「へぇ~なんだろうなぁ」

「勿体ぶるわけじゃないんだけど……有名なものよ。ほら、そこら中で売ってるじゃない」

「ああ、なるほど。わたしも食べたい!」


 長野県でのフードとして有名なのはもちろんイナg


「ぐふぅっ!」

「あらごめんなさい」

「ひ、酷いよ玲菜……」

「不穏な予感がしたのよ」


 脳内ボケにまさか腹パンで突っ込まれるとは思わなかったよ。ちなみにボケようとした某昆虫食は、進んで食べたいとは思えないので、自爆しないように口に出すつもりは無かった。


「それじゃあ早速だけど食べよっか」


 あらためて、長野県でのフードとして有名なのはもちろん『おやき』だ。

 長野県以外でもあるらしいけど、やっぱり長野県の食べ物ってイメージが強いよね。


「野沢菜のおやきを1つください」

「じゃあわたしも……ってええっ!?こんなに種類があるの!?」


 茄子とかきのこみたいな野菜はともかく、あんこが入った甘味から、ピザやカレーといったまるで肉まんみたいなものもある。


「え、え、どれにしようっ」

「これは悩むでござるな」

「……お姉ちゃん……はんぶんっこしよ」

「うふふ、もちろんだよ。カレー2つください!」

「……お姉ちゃん……はぁ」


 違う味を楽しみたかったのに同じものを2つ頼むという謎行動をしかけたシャモアちゃんはいつも通りとして、なるほどみんなと分けるっていうのも手だね。でも分けるにしたって、興味あるのが多すぎるよぅ。


「み~ちゃん、ひとまず王道の野沢菜を一緒に食べてから考えよ」

「……うん、そうする」


 おやきってお饅頭の少し大きい版なんだけど、案外お腹にたまるから沢山食べるのはきついんだよね。生地の部分が詰まっててもちもちしてるからなぁ。そこがまた美味しいんだけど。


「あつっ、あつっ」


 ゆ~ちゃんが熱そうにしながら半分に割ったおやきには、野沢菜がたっぷりと詰まっていた。半分を受け取って、早速口にしてみる。


「ほふっ、ほふっ」


 野沢菜の香りが口いっぱいに広がった。普通に野沢菜漬けにするよりか、香りがまろやかで食べやすい気がする。生地との相性も抜群で、野沢菜でご飯を食べているのと似た感覚がするね。程よい塩分が、食欲を増大させてくるなぁ。う~ん、もっと食べたい!


「切り干し大根……歯ごたえがあって食事してるって感じがするなぁ。カレーは……まぁ美味しくない訳がないよね。肉まんより小さいのにこっちの方が重いなぁ。あんこも……鉄板だね。甘いものは正義なのだよ」


 あれ、肉まんに野菜類入れても美味しい気がしてきたぞ。ヘルシー料理として売り出せば売れないかね。


 とか考えていたら流石にお腹が膨れて来た。結構食べたし、そろそろ打ち止めかな。


「味噌ソフトクリームがあるでござる」

「なにそれ食べたい!」


 久しぶりに食べ歩きの魔の手に絡めとられた感じがするなぁ。今日はたくさん歩いてカロリー消費しないと!

さらっと書いた姨捨サービスエリアは夜景が綺麗なんですって。


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