表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蒸気大革命  作者: あさま勲
三日目
31/50

31

 昔、ソラから見せて貰った統連の地図。その記憶を頼りに空を飛ぶ。

 確かラセルの工房は空港近く。だから、街と空港を結ぶ道に沿って飛べば、あの特徴的な汽械馬車なら、すぐに見つかる、そう思っていたのだが甘かった。

「若旦那……一体、どこにいるの?」

 箒は小型飛行汽故に、そう長時間、飛べるわけではない。早く見つけないと、船に帰れなくなってしまう。

 それに、こんな雨の中、飛行汽を飛ばせば自ずと目立つ。もう教団に、目を付けられてしまったかもしれない。

 何よりも、空港近くにあるラセルの工房から炎が立ち上っている事が、レイハの不安を煽る。

「まさか……」

 レイハは呟く。

 クーはラセルの工房に向かった。そしてラセルの工房から炎が立ち上っている。つまり、これはどういうことか……

 レイハは、ラセルの工房に機首を向け、一気に気体を加速させた。

 レイハの視界に、空港から飛び立つ一隻の飛行船が目に入る。その気嚢には、錬金術の象徴である尾を食む蛇の紋章。

 教団の飛行船かもしれないが、飛行汽が鈍重な飛行船に遅れを取ることはない。

 まずは、一刻も早くクーを見つけることだ。

 燃えるラセルの工房の上を旋回し、様子を伺う。何人かが固まっているのは見えるが、クーらしい人影は見えない。

 そして、見える人影は、様子から察する限り、教団の手の者ではなさそうだった。

 レイハは、一瞬躊躇した後、ラセルの工房へと降りることに決めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ