Lived Load
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お前が、天国に行ってもう4年になる、お前が[生きた道]はずっと消えない、でも、俺、寂しいよ、俺、苦しいよ、俺……会いてぇよ。
それは今から5年前になる、俺らは高校生だった
「嵐、お前は強いよ、名前どおりにだよ、お前は強いよ……」
嵐
「オカア、なんで、俺の名前は嵐なん?」
オカア
「自然の力ってどんなものにも負けないでしょ、自然の力ってすごく強いでしょ。嵐も[嵐]みたいに強くなってほしかったからよ」
嵐
「ふーん……」
嵐は強がりでバカだった。毎日楽しく過ごしていたのに、あの病気は、嵐をえらんだ。
[がん]嵐は16歳の若さで[がん]になった、でも嵐はこの五ヶ月間精一杯生きた。
[がん]になって一週間
嵐
「まさ(俺)、ごめんな、見舞いなんかに来てくれて、すぐなおして、早く学校に行くから」
まさ
「ゆっくりな、早く学校来いよ!じゃあな」
嵐
「おう!」
俺はこの時はまだ、嵐の病気を知らなかった。
嵐の母
「まさ君、ちょっと話しがあるの、嵐の病気の事で」
まさ
「はい…」
嵐の母
「嵐………[がん]なの、もうながくないの」
まさ
「え……嵐が死ぬ?」
俺はあの時はまだ理解出来ていなかった、[がん]の怖さをしらなかった。
嵐が俺に自分は[がん]と教えてくれたのは、嵐が死ぬ二ヶ月前だった。嵐はずっと笑っていた、ずっと笑っていた…。
嵐
「[がん]なんだよ!はは、笑っちゃうよな…、マジうける…」
嵐は無理をしていたと思う、でもそれすらもわからないぐらい、明るかった、嵐は強かった…。
嵐
「まさ、泣くなよ、俺は泣いてないぞ、俺に涙を見せるな!涙は嫌いだ、涙は、悲しいから……」
まさ
「ごめんな、ごめん、」
嵐
「俺、絶対死なねぇから、心配すんな」
まさ
「死んだらゆるさねぇぞ!」
嵐
「おう!」
嵐の病気はどんどん悪くなっていった、嵐が死ぬ一ヶ月前の事だ、嵐が初めて俺にわがままを言った。
嵐
「まさ、頼みがある」
まさ
「なに?」
嵐
「後もう一回でいいから、海が見たい」
まさ
「…………わかった、絶対連れて行ってやる!」
俺は泣きそうになった、最初で最後のわがままが海が見たいだなんて、もっとわがまま言えよ、もっと頼れよ、もっと弱くなれよ…、俺は病室を出てから泣いた、涙がとまらなかった…。そして三日後海に行った。嵐は子供のようにはしゃいだ。そしてその日を俺は絶対に忘れない、だって嵐が初めて弱くなった日だから…。
嵐
「……まさ、」
まさ
「なに?」
嵐
「俺生きたい、生きてぇよ、なぁまさ、生きたいよ死にたくねぇよ、なんで、なんで[がん]は俺を選んだんだよ、なんでだよ、死にたくないよ………生きたいよ」
まさ
「嵐………」
嵐が初めて俺に泣きついた、嵐が初めて泣いた、嵐が初めて弱くなった………。
でも次の日には強い嵐に戻っていた、それからずっと嵐は笑っていた、
嵐が死ぬ三日前、俺は病室に見舞えにいった、病室の前に行くと、病室の中から嵐の泣き叫ぶ声が聞こえた。嵐はずっとお母さんに謝っていた。
嵐
「オカア、ごめんな、強くなくて、名前どおりじゃなくて、オカア弱くてごめんな」
母
「もう言わないで、嵐は強いよ、嵐は[嵐]になれたよ、強い[嵐]になれたよ、嵐は強いよ」
嵐
「オカア、ごめん、ごめんな」
俺は泣いた、病室の前で泣いた、嵐の[ごめんな]が胸に響いて、胸が痛かった。
次の日嵐にこんな事を聞かれた
嵐
「俺の[生きた道]ってちゃんとあるのかなぁ、ちゃんと……道、あるかなぁ」
まさ
「あるさぁ、嵐が笑えば、道は強くなっていく、[嵐]のようにね」
そして嵐は天国にいった。最後はずっと、笑っていた。
嵐の[生きた道]は強くて[嵐]のように強かった。
嵐、俺はいつも泣いてたよな、泣き虫でごめんな、嵐、俺全然強くなれないよ、俺にはまだ自分の[生きた道]が見えないよ、俺の道は強いですか?俺、[生きた道]あるかなぁ、嵐、会いたいよ。
それから、俺はあの海にむかった、そして海には
嵐が居た。
嵐
「よっ!まさ」
まさ
「おう……」
嵐
「ちゃんと笑ってるか、泣いてないかぁ、涙は嫌いだぞ」
まさ
「わかってるよ、嵐はどうよ?」
嵐
「俺は、[生きた道]を誇りに思ってむこうで上手くやってる」
まさ
「俺にも、[生きた道]あるかなぁ?」
嵐
「あるぜ、ちゃんとまっすぐ」
まさ
「その[生きた道]を、俺は強くしたいよ」
嵐
「なら、…………」
ぱっっ
俺は砂浜で寝ていた、夢だった、俺はわからなかった、強くなりたい、でも俺は前に進む、前に進み続けて、いつか答えを自分で見つける。
「人は強い」
でも本当は、
「人は弱い」
だから、強くするんだ、
自分の………………………………………………………………………………………………………………………[生きた道]を
最後まで読んでくれてありがとうございます。 またよろしくお願いします。へたですみません