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迷宮下っ端育成生活  作者: ゴロフォン
3/9

スライは儂が育てた

 ゴクシ レベル26 最大レベル60 魔道人形

 力 19

 敏捷 20

 魔力 19

 生命力 23

 所持スキル

 能力閲覧 成長能力値選択可能 スライム召喚5レベル 寄生主 水魔術5レベル

 残り未選択能力値0

 残りスキルポイント14


 スライ レベル1 最大レベル60 生命型スライム

 力 15

 敏捷 18

 魔力 52

 生命力 88

 所持スキル

 身体水質常時浄化15レベル 魔力再生21レベル 溶解 捕食 溶解強化(5ポイント) 成長資質微強化(10ポイント) 生命強化 魔力再生強化 魔核保護1レベル 魔核増加1レベル 取得スキルポイント増加

 残り未選択能力値0

 残りスキルポイント14


 どう見てもスライの方が主に見えるが運がいいのか気性が穏やかなのか俺に対して反乱を起こす気配は今のところなかった。


 というより進化でスキルポイント増加があったのが驚いた。10。とりあえず進化したので現在取れるスキル一覧を見てみると


 生命水生成 2ポイント

 浄化水生成 2ポイント

 生命吸収 2ポイント

 生命譲渡 2ポイント

 魔力常時微回復 4ポイント


 いかにも生命型という名前から受ける印象に合ったスキルが多い。ポーションとステ異常回復薬らしい衛生環境が間違いなく良くなりそうな感じの上二つは俺の健康的に欲しい。常時微回復も欲しい。俺の怪我治療の意味で譲渡も欲しい。まあ全部取っても問題無い。

 俺のスキルは保留。もうこのまま行けばスライに寄生するだけで進化できそうな気がしないでもない。と思った俺はたぶん悪くない。


 無理だった。


 ゴクシ レベル59 最大レベル60 魔道人形

 力 45

 敏捷 45

 魔力 41

 生命力 45

 所持スキル

 能力閲覧 成長能力値選択可能 スライム召喚8レベル 寄生主 水魔術7レベル 筋力成長微増

 残り未選択能力値0

 残りスキルポイント36


 3か月でここまで来れたのは間違いなく早い。だが59から一向に上がらない。一つ結論が出た。最後は自分の手で経験値を得なければならないと。たぶんネズミでもゴーレムでも良さそうだがネズミを倒して進化とか今より弱い奴になりそうな気もしてきて怖い。だから今まで戦ってこなかったある程度の力を持つ敵を倒したいと思った。


 スライ レベル32 最大レベル60 生命型スライム

 力 29

 敏捷 28

 魔力 151

 生命力 311

 所持スキル

 身体水質常時浄化21レベル 魔力再生31レベル 溶解 捕食 溶解強化(5ポイント) 成長資質微強化(10ポイント) 生命強化 魔力再生強化 魔核保護5レベル 魔核増加3レベル 取得スキルポイント増加 生命水生成 2レベル 浄化水生成 2レベル 生命吸収 3レベル 生命譲渡5レベル

 魔力常時微回復 7レベル 生命成長資質強化・高(35ポイント) 魔力成長資質強化・中(30ポイント)

 残り未選択能力値0

 残りスキルポイント11


 生命成長資質強化・高 生命成長率100%増加

 魔力成長資質強化・中 魔力成長率50%増加

 どうも生命関係に適性があるようで必要ポイントが低かった。だから取った。次に高いだろう魔力も取った。能力値は今の俺から見れば桁違いの高さだ。



 まあこんな恐ろしいほどに頼りになるスライがいるしな。

 ……保護者同伴ともいう。やっぱりこれ以上スライム召喚出来ないな。スライ二体とか成すすべなくバリバリ食われてしまう。精神的に二体以上は使役とか無理です。



 巨大ミミズの討伐。それが今回の俺の仕事兼進化目的の狩りだった。

「そうか戦いたいか。まあ、スライの奴におんぶにだっこだもんなぁ。お前自身が頑張りたいって気持ちも分からんでもないの。おお、丁度良さそうなのがあったぞ」

 と言って研究室の隅に乱雑に積み重ねられていた紙の束を漁っていたゲラーさんがその束から取り出した一つの紙。それに書かれていた内容は巨大ミミズののデータが書かれた紙だった。

「巨大ミミズ? ですか」

「今のお前……ではなくスライなら何とかなるだろ。迷宮に穴開けて崩落の危険もあるってんでな各所に見つけたら倒せるなら倒す、無理そうなら報告って知らせが来てたんじゃ。まだ新しい知らせが来てないってことは見つかってないんじゃろうなぁ」

「なるほど……確かに丁度良さそうですね、スライが」

 うんスライに丁度良さそうだ。

「お前も少しは戦うんじゃぞ。というより自分自身の経験を積みに行くのではなかったのか」

「そうです……まあいざとなったら先生にお出ましいただきますよ」

「そうなる前にお前の手で倒せるといいの……最初っから頼る気持ちを持って行くのはやめておくようにな」

「も、もちろんです」

 釘を刺された。


 1週間が経ったが見つからなかった。その間移動用ゴミ捨て場扱いされた俺のそばに付き添っていたスライにものが投げ込まれること投げ込まれること。俺のレベルは上がらなくてスライのレベルが上がった。さらに面白がってさらに遊び半分で物投げ込まれるという。弱い俺はやめろよ、と言えないです。まああらかた溶かして吸収するんだからスライの吸収チートは本気ですごいと思う。やっぱりスライムは成長率高かったんだよ。最弱扱いされてたけど将来性抜群だったのさ。代わりに俺は正直微妙そうだが。



「出たぞ!」

 さらに三日が経って方々を歩き回ってようやく当たりを引いたらしい。おそらく近くにいると思われる迷宮住人の切羽詰まったような叫び声が聞こえてきた。

「よし来た!」

「ジュッ!」

 近づくほど振動が大きくなる。震源らしき大部屋の一つ。駆けつけた時そこには暴れまわる巨大ミミズがいた。鉄の棒を構える。魔術で水鉄砲をミミズの体に叩き付けてその後ヒットアンドアウェイで慎重に叩きながら水鉄砲。怪我をしたら生命水。

 行こう。良し、行こう。

「ジュッ」

 スライさんがあっという間に体を包み込んでミミズの大部分を溶かしました。びくびくとのたうつミミズ。

 ……瀕死のミミズ。簡単にとどめを刺せそうなミミズ。

「もう、これでいいな」

 安全第一だよな。



 身体が軽くなる、突き出ていた腹がへこむ、妙によく見える目。すぐに気づいた変化はそんなものだった。


 ゴクシ レベル1 最大レベル80 使役者

 力 45

 敏捷 45

 魔力 41

 生命力 45

 所持スキル

 能力閲覧 成長能力値選択可能 スライム召喚15レベル 寄生主 水魔術7レベル 筋力成長微増 使役生物召喚術1レベル 召喚生物進化誘導 召喚生物取得能力ポイント増加 召喚生物行動可能範囲拡大

 残り未選択能力値19

 残りスキルポイント53


 使役者。名前はそれなりに凄そうだ。ただ一つ気になることがある。ざっと見た感じ俺自身の攻撃手段が増えた気配が無い。スライさんの強化は凄そうだが俺自身の成長強化が無い。反乱は無いと信じたい……が、これは完全に他人頼りの能力じゃないか。怖いです



 召喚生物進化誘導

 自分の召喚生物の進化系統を選択出来る。

 つまり複数の進化先から好きな進化を選べる能力。強力なのは間違いない。


 召喚生物取得能力ポイント増加

 召喚生物のレベルが上がる毎に追加で任意の能力値に+1

 スライムで伸びにくい力と敏捷、溶解能力的に素早く敵に張り付けるように敏捷に大目に降れば素早いスライさんが完成するよな。でも俺との力の差がさらに広がるよな。これ。


 召喚生物行動範囲拡大

 召喚主を中心とする行動範囲拡大。離れて行動可能って最大戦力をわざわざ引き離す意味が無いです。


 使役生物召喚術1レベル

 スキルレベルに応じた生物を媒体無しで魔力消費で無作為に召喚する。最大魔力を超越した生物は召喚されない。

 これさえあればどんな貴重な媒体だって使わなくていいんだよ! と言っても魔力消費の時点で高価な大量の魔力含んだ媒体ありの方が術者の負担ははるかに低いし高ランクの生物呼び出しやすいよな。ついでに無作為の時点で博打過ぎる。スライさん一人でも怖いのに他の生物とか……



 まあ魔力大目に筋力は低めに、敏捷そこそこ、生命そこそこで行くか。後52。つまりようやくあれが取れる!


 ゴクシ レベル1 最大レベル80 使役者

 力 46

 敏捷 48

 魔力 50

 生命力 50

 所持スキル

 能力閲覧 成長能力値選択可能 スライム召喚15レベル 寄生主 水魔術7レベル 筋力成長微増 使役生物召喚術1レベル 召喚生物進化誘導 召喚生物取得能力ポイント増加 召喚生物行動可能範囲拡大 取得スキルポイント増加

 残り未選択能力値0

 残りスキルポイント2


 ここに来るまでスライに寄生しかしてない気がするけど召喚特化だから仕方ないよな! それでいい。それが良いんだ。うん……

 あ、そういえば進化の報告がまだだったな。


「早いのぉ!  おめでとう! そうか確かに肥え太っていた腹も引っ込んだし顔は不細工のままだが体は引き締まった良い体になった。まさかこんなに早く進化するとはの。1年はかかると思ったのじゃが案外早かったの。スライは……スライムの中でもかなりの優秀さを誇ると思うぞ。お前自身は全く強くは無いがスライを育てたのは間違いなくお前が優秀な証拠じゃよ。魔物育成士にむいておるかもしれんな」

 驚いたように目を見開き、それでも祝福の言葉を送ってくれるゲリーさんに礼を言う。だが魔物育成士の話は断る!

「ありがとうございます。ありがたいお言葉ですけど、召喚生物じゃないと無理そうです。というよりスライでかなり一杯一杯です」

「まあスライの制御は厳しいだろうなぁ。まあお前ももう1人前だ。基本儂の研究室の助手扱いじゃが戦闘ももしかしたら呼ばれるようになるかもしれんな。スライが」

「スライは強いですけど人間相手の経験無いですよ?」

「そうじゃな。もし戦闘要員になるのならまずは冒険者の中でも弱いのから当てて経験を積むことから始まるじゃろう。短期間でここまでの強さを持つようになったということで迷宮内ではなかなかの評判じゃぞ。スライは死なないように慎重に実戦経験は積ませるじゃろう。細かい部分はお前が頭を働かせる部分じゃな」

「頭悪いので厳しいですよ。まあ出来るだけやってみますが」

「それで良いんじゃよ。まあ何も考えないような脳筋だってうちの幹部やっとるんじゃ、失敗しようが命令を聞かずに突撃ばかり繰り返すようなあいつがいる時点でそこまで問題にはされまいよ」

「まあ、スライがいれば俺はいらないよね。なんて言われないように何とか頑張ってみます」

「おう、ただ可能性としては出したがまあおそらくは戦闘より別の用途にスライは使われるじゃろうから危ないことは殆どないじゃろう」

「あー」

「まあわかってると思うが廃棄物処理じゃな」

 ですよね。



スライさんは非常に優秀な廃棄物処理生物です。有害物だろうと厄介な呪物だろうと大概短時間で溶かして経験値にしてくれます。

ゴクシ? ああ、デブな身体のスライの世話係でしたっけ(迷宮住人談)

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