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妖怪遊戯  作者: 兎鬼
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『一話 その者、現人神』

或時―――突如として出現した『妖怪』。時代が進むにつれその存在は薄れていったが現代になり再び復活を成し遂げた。


妖怪は人々を襲い、その数を減らしつつあった。しかし妖怪の出現に合わせるかのように現れたのは『神』。それらは選ばれた人間に自らの力を与え、今の世界の均衡を保つ存在と成った。神に力を得た人間は『現神人』と呼ばれ、『タカマガハラ』と呼ばれる組織に集められた。そのタカマガハラでは妖怪を『退治』し人々を守ることを目的としている、そんな組織にまた一人新たな現神人が入ることになった。










「ここがタカマガハラ………凄いわ……」


タカマガハラ内部に感動する少女がいた、彼女の名は『天野(アマノ) (ヒカル)』である。今日彼女は、現神人ということでこのタカマガハラに呼ばれたのだった。


「あのー……もしかして天野さんですか?」


「はい?」


そこに一人の女性が話しかけてくる。


「ああ、よかった。間違ってたらどうしようかと。あ、始めまして!私タカマガハラ案内人『大白(オオシラ) 様実(サマミ)』です!」


「あ、始めまして!」


深々とお辞儀をする。


「ではこちらへ、貴女の『神力』を見させてもらいます。あ、ついでに私の神力は『オシラ様』、ですから案内人になりまし、ああ神力と言うのは文字通り神様の力ですね、貴女はどなたから力を受け取ったのか楽しみですね!」


にこやかに様実は笑う。光は彼女の後ろを着いていく。


すると巨大な部屋に着いた、周りはよく分からない機械が並んでいる。


「やぁ、よく来たな。ここは神力を調べる施設……まぁそんなところだ」


歳が近い少年は頭を掻きながら言った。


「あー、俺は『夜須――」


ピピピ


そこに携帯のアラームが鳴る、夜須はなんだ?と不機嫌そうに携帯を開いた。


「……わりぃ、急ぎの用事だ。さっさと始めるか」


と手早く光の腕に札を貼る。


「さぁて、この娘の神力を示せ!」


パチィ!


一瞬、静電気のような痛みが走った。札を貼り付けた腕を見るとじんわりと文字が浮き出てきたではないか。


「ふむ……『ホノイカヅチ』か……まぁまぁじゃないか」


ホノイカヅチ?イカヅチと言うならば雷だろうか?光は手のひらに電気を出すようかイメージをした。


バチィ!


「キャッ!」


目映い光に驚き尻餅を着く。


「お、使い方は分かったか?なら早速行くぞ、低級妖怪が出た」


何が何だか分からないうちに私は夜須に連れていかれた。










「…………さてここだ、ふむ感じるな、低級なのが三体か……」


夜須はコンパクトのようなもの開いて呟いた。


「あの、それは?」


「ん、ああこれは妖力レーダーだ。妖怪の力に反応して場所を表示する、無理矢理連れてきたからな、渡すのは帰ってからだ」


その時、ガサガサと何かの足音がし、獣とも言えない異形が三体、二人を囲むように現れた。


「さぁて、やるか。神力解放!『ヤタガラス』!」


「えっ…ええっと神力解放!『ホノイカヅチ』!」


二人を熱気と電気が纏う。


「えい!」


光は異形に手のひらを向け、電気を放った!


「ギイイイ!」


異形のそれは焼け焦げ塵となった。


「コロナ!」


ボンッ!


夜須の周りから熱気が放たれ残りの異形を燃やし尽くした。


「……終わった……?」


「ああ、終わりだ、よく逃げ出さず戦えたな、それだけで十分だ。さ、帰ろう」


こうして私の初任務は終わり、与えられた部屋のベッドに転がっていた。


これからあの様な戦いが始まるのだろう、そう思うと不安で仕方がなかった。


コンコンッ


そこに誰かがドアをノックする。光が返事をするとその人は入ってきた。


「やっほー!新入りちゃん!よろしく!」


「あまりはしゃぐなバカ」


「んな!バカ!?誰のことだ!」


「お前だバカ」


やけに元気な小さな女の子と私より歳は上であろう男性が入ってきた。


「あの…貴方たちは?」


「ああ!私はね!『諏訪部(スワベ) (モリ)』よろしく!そんでこっちの無愛想が――」


「誰が無愛想だ!俺は『南方(ミナカタ) (タケル)』よろしく」


「ほら無愛想!」


「るせ!お前は黙ってろお喋り!」


「ふふ、仲いいんですね」


そんな様子に思わず光は笑ってしまった。


「……ったく、まぁいい。新しい仲間が入ったからな、祝いとして来たんだ、これから同じく仕事をするかもな、よろしく」


「よ、よろしく」


「私の神力はね!『モリヤ』!すっごいんだよ!」


「俺は『タケミナカタ』。少なくともモリヤよりかは強い」


また二人が睨み合う、やれやれ、喧嘩するほど仲がいいとはこの事か。


「あの……ここの偉い人というか……そんな人は誰ですか?」


挨拶ぐらいしておきたい。


「ああ……それがな……」


健はばつの悪そうな顔をしている。


「いない……んだよね、正確にはあまり姿を見せないの」


「姿を見せない?」


「うん、何してるか分からないけどあの人に会えるのはここの中でも限られた人だけ、しかも口外禁止。謎だらけ」


やれやれと森は首を振る。


「ああ、ただ分かるのは三人いるんだ」


と健


「三人?」


「ああ、三人、神力は『スサノオ』『ツクヨミ』そして『アマテラス』。どれも最高ランクだ」


「へぇ……」


「ま!いいや!食べよ!お菓子持ってきた!」


森はドサッとベッドの上にお菓子を置く、買いすぎだ、これは夕飯いらないな。


「そうだ、これ食ったらタカマガハラを案内するよ」


「え、いいの?」


いつの間にか敬語では無くなっていた、健は気にせず頷いた。









そして森は眠ってしまい、健は立ち上がった。


「さて行くか、こいつは放って置くよ」


あまりに気持ち良さそうに寝ているので起こすわけにもいかない。光もそれに賛成した。


そしてタカマガハラを案内されることになった。


「まずはここ、情報処理を行う通称『カウンター』。妖怪の退治依頼とかはここで受ける」


何人もの人が話し合いここは混雑している、そのなかに様実の姿もあった。


「あら健、その娘?例の」


カウンターにいた女性が話しかけてくる。


「ああ、そうだ、今案内している。彼女は『(ココロ) 想兼(オモイ)』。神力は『オモイカネ』彼女は神力の通りカウンターで情報処理だ」


「よろしく」


とにこやかに笑う、光も会釈をし、次へ向かった。


「ここは食堂だ、まぁまだ使わないだろうけど」


そして、色々回ったあと、健と別れ、部屋に戻った。


「むにゃ~健ぅ~」


森はいまだに眠っていた。やれやれ、私はソファに寝転がるとそのまま目を閉じた。

新しく始めました、今回は妖怪が敵です。至らぬところがあると思いますがどうか宜しくお願いします。

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