表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

第三話、痛みと我慢。












 自分が幸せだと思うのなら、苦しくたって歯を食いしばって笑ってみせるよ。


 あなたにだけは、見せたくないよ。 私の涙と私の痛み。



 言える時は、「たすけて」を。 言えない時は、あなたを見つめて。


 大好きなんだよ?愛してるんだよ? わかっているでしょ、私の気持ち。



 それでも、それでも、言っておきます。 あなたにだけの「愛してる」―――――。
















 ―――●―――●―――●―――●―――●―――●―――
















私「あ~~~、 完全に2日酔いだぁ・・・」

 「キモチワルイーーー」


彼「お前が酔うまで飲むなんて珍しいな?」

 「何かあったのか?」


私「別に?何もないけど?」


 私はそこで、わざと笑って見せた。




 辛くないはずがない―――。


 自分の体が限界まで来ているのはわかっている。


 でも、今日仕事に行けば明日は休み。


 そして、明日は12月23日だからクリスマスは―――。
















 ―――●―――●―――●―――●―――●―――●―――


 ―――●―――●―――●―――●―――●―――●―――
















 ごめんね、 もう、私ムリっぽいや。


 明日はイヴなのに、吐血までしちゃうなんて―――。


 ごめんね、 こんなに弱弱しい存在で。


 でも、昨日あなたに会うことができてよかったよ。


 たぶん、もう会うことはできないけれど、私はあなたの顔を想いながら死ねるから。


 ごめんね、 自分勝手な私のままで。


 大好きだよ? たった一人だけのあなたのことが―――――。
















 ―――●―――●―――●―――●―――●―――●―――


 ―――●―――●―――●―――●―――●―――●―――
















 私は今日、再び病院に運ばれた。


 家は小さな病院だから、総合病院に父が電話をしたの。



 私の家族は私の病気を知っていたから、私の願いを聞いてくれたの。


 “彼には、絶対に言わない事―――――”


 けれど、私の家族はそれに条件を付けた。


 “絶対に、無理はしない事―――――”


 “我慢をするなら、人を頼る事―――――”という二つのこと。




 私の彼も、私の家族も、私の周りの人は皆優しい。


 だから、私は何の未練も残さないで逝くことができる。






 だから、最後に言わせてほしい。


 皆に対しての、私からの「ありがとう」を―――――。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ