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第6章 楽園の争い
やがて、螺旋の一隅に楽園が築かれた。楽園と呼ばれた場は、安らぎと歓びを存分に与える場所だった。だが楽園は争いから逃れられなかった。望みと恐れが混ざる場では、差異が摩擦を生み、摩擦が争いを生む。
楽園の住人たちは、幸福の形を巡ってぶつかり合った。ある者は記憶の選別を求め、ある者は不変の安らぎを望んだ。争いは時に暴力を伴い、時に悲嘆を招いた。楽園は理想から遠くない現実であり、そこにこそ人間らしさが宿っていた。
争いを避ける者、争いを挑む者。楽園の争いは、終わることのない循環の縮図であり、同時に新しい世界の土壌でもあった。




