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ダウンロード  作者: 深々
10/18

9話

 


 琴音とPTを組むことになった次の日。

 学校が終わり、能力のことを知ろうと、さっそく琴音にメールをした。


from:KAIRI

to:Kotone

-------------------

ちょっと話があるんだ。

どこか話せるとこない

か?


 しばらくして返信が来た。


from:Kotone

to:KAIRI

-------------------

駅前の喫茶店は?

ロールってやつ



 “ロール”聞いたことがある。駅前で結構人気のある喫茶店だ。 

 メールで待ち合わせ時刻を決め、ロールへと向かう。


 学校から歩いて15分ほどの駅。海璃は電車通学ではないので、友人と遊ぶ時くらしか来たことはない。

 ロールのドアをくぐって店内を見回す。やはり、人気店で放課後ということもあり店内は学生で賑わっていた。

 店内を見渡してみると、隅っこの方に琴音が座っていた。

 目線が合ったので琴音が手を振ってくる。

 海璃が席につくと同時に琴音が聞きだした。


「それで・・・話って何?」

「そうせかすなよ。」


 そう言って手をあげてウェイターさんを呼び、アイティーを頼む。


「いや、別にたいしたことじゃないんだが・・・」

「何?・・・どうでもいいことなら帰るけど。」

「まぁ待て。・・・実はな・・・」


 別にといった割りに深刻な顔で話出す海璃を不思議に思ったのか、琴音は身を乗り出して話を聞こうとする。


「・・・・琴音のメールってさ。絵文字ないし、文短いし・・・お前、友達とかちゃんといるのか心配に―――」


―――ガッ


 言い終わらないうちに海璃の顔面に琴音の拳がめり込んだ。


「あ、あんた。こんなことを言うためにわざわざっ―――」


 顔に怒りマークをつけながら琴音が言う。 


「イテテテ、まぁそれは置いといて。ここからが本題なんだが・・・」

「先にそれを言えよ!」

「いちいち五月蝿いぞ。そんなに注目されたいのか?」


 気がつけば、周りの客がこちらを見てクスクスと笑っている。

 思わず浮かせていた腰を下ろし、琴音は真っ赤になりながら言う。


「・・・あんたねぇ・・・・」

「『あんた』はやめろって、そんで本題なんだが・・・」


 琴音の怒りをスルーし、海璃は話はじめる。

 琴音と違い、能力を使うようになってまだ1日しかたっていない海璃には知識が足りなさすぎた。

 頼んでいたアイスティーが来たので、海璃はそれに口をつける。


「まず聞きたいのが、なんでこんなことさせらてるのかってこと。」

「あのメールに書いてたじゃん。“進化”するためなんでしょ。」

「何言ってんの?そんな話まじめに受けてんの?バカかよ。まぁ、それはどうでもいいんだけど。」


 はぁ。と呆れ口調で言う海璃に対し、琴音はイラつきを隠せなかった。


「・・・何?あたしに喧嘩売りに来たの?」

「それでだ、琴音はいつからこの能力が使えるようになったんだ?」

「人の話を聞けよ!!!」

「Lv3てことは結構前からやってるんだろ?何か知ってるんじゃないのか?」

「・・・・・おい。だから、人の話を―――」

「今は、最高で何Lvの奴がいるんだ?」

「・・・・・・・・・・・」


 全く人の話を聞こうとしない海璃に対し、ついにあきらめたのか


「あたしが始めたのは今から2週間くらい前だよ。」

「そんな前からあったのか・・・始まったのはいつごろなんだ?」

「今の最高Lvは4だから、始まったのは、2週間よりちょっと前なんじゃいの?」

「ふむ。あとはどうすればLvが上がるかなんだけど、琴音知ってるか?」

「それなりにならわかる。このことはサイトにも書かれていないからあんま自信ないんだけど。」


 琴音が言った話は至って単純な話だった。

 つまり、戦闘で勝ったときに貰える経験値はLv×10ポイントらしい。

 琴音に言われて気づいたことだが、一度でも戦闘をした後は、サイトの自分のユーザーのところのプロフィールに経験値らしきポイントが表示され、あとどれくらいでLvが上がるかわかるようになってた。

 そして、LvUPに必要な経験値は、Lv1で10。Lv2で40。Lv3で90。とまでは分かっているらしい。どうやら貰えるポイントもLv3までのしか分からないらしいが、話を聞いていると、全てのLvに当てはまるんじゃないかと思われる。


「ふ~ん。なら俺はLv1を一人倒せばそれでOKなのか・・・」

「そゆこと。それで反対に負けた場合なんだけど、これがイマイチわかんないんのよねー。」


 琴音はどうやら今まで負けなしで来ていたらしい。


「まぁ、それは追々考えるとして、とにかく俺はLvを上げたいんだよ。だから、対戦相手見つけたいんだけどさ。」

「なるほど。どうやって対戦相手を見つけるかあたしに聞きたいってこと?」

「そゆこと。」

「あたしが、戦ってた時は町歩きながら適当に能力を試して、使えたらそこで立ち止まって対戦相手が決まるの待ってたんだけど。」

「それであの時は俺と戦うことになったのか。」


 無茶苦茶だ。自分よりも強い相手が来たら、などとは考えてなかったのだろうか。


「そう。まぁ、Lv1がくるとは思ってなかったけどね。にしても不便ね。もっと楽に対戦相手が見つかったりしないのかな。」

「Lv1がそんなことしてたら即負けるな。」


 するとそれを聞いた琴音はイタズラな目をして言った。


「それで一回負けてみてよ。そうすればどうなるか分かるし。勝てれば勝てればそれでいいんだし、名案じゃない?」

「・・・俺で試すなよ。はぁ~。これじゃLvの上げようがないな・・・」


 解決策が思い浮かばず、結局その日は普通に分かれて帰ることとなった。

 最後まで琴音は例の案を言っていたが、それは当然無視だ。

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