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テーマ詩集:ROCK'N'ROLL

ひとりぼっちのROCK'N'ROLL

作者: 歌川 詩季

 自戒。

 逆さまに吊るして こいつは盲点だったろ

 意外にも喝采(かっさい)を浴びる

 味しめたおれは 奇をてらうのに身を砕いてさ

 異端の妙案 振るうよ

 妄言とうわごとを書きなぐった紙束(かみたば)を積み上げて

 悦に()ってたんだ


 耳を傾けねぇなら 好きにすればいいさと

 こっちからドアを閉めたつもりになって

 心地良い理解者の言葉に浸ってたけど


 そんなのは ひとりぼっちのROCK'N'ROLL

 そこらのぼろきれのほうが

 誰かの涙を(ぬぐ)えるだけましさ

 そんなんじゃ ひとりよがりのROCK'N'ROLL

 当然の報いなら恨みなどするまい

 グラスが(から)だからこそ ()める酒もあるだなんて

 強がりで()える傷はないぜ



 裏側を()かして こいつが焦点なんだろ

 死骸にも精彩 満ちる

 図にのったおれは お辞儀するにも趣向こらして

 瀟洒(しょうしゃ)傑物(けつぶつ)ぶってた

 気取り屋の虚仮威(こけおど)し飾りたて

 堂に()るくらいに


 舌を()めずらせねえなら よそにあたってくれよと

 こっちから線を引いたつもりじゃいるし

 都合(つごう)いい誤解者の言葉を選んでたけど


 そんなのは ひとりぼっちのROCK'N'ROLL

 そこらの土塊(つちくれ)のほうが

 なにかの種が根づけるだけましか

 そんなんじゃ ひとりよがりのROCK'N'ROLL

 当面の敵になら助言などするまい

 ブラフが効いたからこそ 告げる口もあるだなんて

 横槍が刺さる胸はないぜ

 だから、友達いないのかも。

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― 新着の感想 ―
[一言] 胸に刺さりますし、自戒する気持ちにもなります。 胸に置きつつ進みたいものです。 書いて頂きまして、どうもありがとうございました。
[一言]  孤高とひとりよがり。  どう違うのか考えてみて。 『信念』があるかないか、なのかなぁ、と。  同時に。  誰かから見ての孤高も、他の人からすればひとりよがりなのかもしれない。  線引が…
[良い点]  冬野も自戒です。    こういう想いを吐露できる主人公さんは、  ある意味、純粋だと思います。    言葉の引き出しがとても魅力的です。 [一言]  でもね。ほめられて伸びるタイプなんで…
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