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エッセイ

なろうで使えそうな一人称のイメージ講座(個人の感想です)

作者: 風音紫杏

 初めまして、もしくはこんにちは。風音紫杏と申します。

 エッセイを書くのはかなり久しぶりですね~。

 

 なろうエッセイストと名乗ってはいますが、最近全然書いていなかったので、エッセイ民の方々からは忘れられていそうで、地味に心配です(笑)

 

 さて、今回は、“なろう”で小説を書くうえで、キャラクターが使用する一人称と、そのイメージについてつらつら書いていこうと思います。

 

 ……一人称。

 

 それは、話し手が自分を、または自分の仲間を指して言う言葉を指します。

 日常的によく使う例を挙げると、「私」・「俺」・「僕」などですね。

 

 まずは、「わたし」から説明したいと思います。

 

 「私」は、男女ともに多くのキャラクターが使っていて、色々な性格のキャラクターに使用することのできる、便利な一人称ですね。

 男性なら、少し知的なキャラクターに使うといいかもしれません。それで、ヒロインと二人きりのときは「俺」に変わるとか、萌えます。

 

 注意点として、使いやすいがゆえに多くのキャラクターの一人称を「私」にしてしまうと、その人物の個性が目立たなくなってしまうことです。

 一人称は、そのキャラクターを掴むための重要な要素なのですから。

 

 次に、「わたし」について。

 

 「わたし」は、「私」ほどではないにせよ、ある程度万能な一人称です。

 特に、薄幸系であったり、おっとり系の女性キャラクターがよく使っている一人称だと思います。

 また、優しかったり草食系男子が使っている作品もよく見かけます。

 幼い女の子が、「私」とはっきり言えず、やわらかい「わたし」という一人称になっているという表現をすることもできますね。

 といっても、しっかりしているキャラクターが使っていても、そこまで変な印象はありませんね。

 

 ただ、俺様系男子が使っていては違和感があるので、注意です!

 

 「私」、「わたし」と来たので、次は「ワタシ」について。

 

 高飛車な女性キャラクターが使っているイメージの一人称です。

 悪役なら、例えば主人公を虐げる母親とか、姉とか、妹とか。(義母・義姉・義妹のことも多いですね)

 味方なら、ツンデレ女子が似合いそうです。

 

 あと、これは男性キャラクターが使うと、結構違和感があると思います。

 ですが、オネエなキャラクターが使ってる分には全然そんなことはありませんし、むしろ人柄がいい人ポジでも大丈夫だと思います。

 

 次は、「おれ」について。

 

 基本、男性キャラクターが使っている一人称で、たまに男勝りな気質の女性キャラクターが使っていることもあります。(その場合結構な確率で男装してる気がします)

 どちらかというと俺様系や自分に自信のあるキャラクターに多い気もしますが、気弱だったりおとなしい男性キャラクターが使っていても、特に引っかかったりはしませんね。「僕」とかの方がいいとは思いますが。

 

 先ほども書きましたが、普段は「私」なのに、ヒロインの前でだけ取り繕えなくなって「俺」になっちゃうとか、めちゃめちゃ萌えます。こんな描写されたらコロッといきます。

 

 「俺」が来たので、「オレ」

 

 「俺」よりちょっとチャラいような気がしますが、概ね変わりないような気もします。

 若干女性キャラクターが使いやすくなってるのかな……?

 自分であまり使わないので、申し訳ありませんがよくわかりません。

 

 そもそも、全体的にそこまで使われていないような印象です。

 私の中ではオレオレ詐欺のポスターの人の一人称というイメージで定着してしまっていたりします(笑)(キャラクターに「オレ」を使わせている方、申し訳ございません)

 

 はい、お次は「ぼく」です。

 

 おどおどしていたり、気弱だったりする男性キャラクターの一人称、という印象です。

 女性キャラクターが使っている場合もあります(その場合、「ボク」の表記の方が好きですが。。。)「俺」よりも女性キャラクターが使いやすい気もしますね。

 「俺」よりもストライクゾーンが広く、自信家の男性キャラクターでも普通に使えると思います。

 

 ですが、俺様系男子が使っていては(以下略)

 

 「僕」が出たなら、「ボク」も出します!

 

 いわゆるボクっ娘という、「ボク」を一人称として使う女性キャラクター専用といってもいいような気がします。

 もちろん、「僕」と同じ感覚や、一人称が被ることを防ぐために男性キャラクターが使っても大丈夫だとは思いますが、どうしてもボクっ娘のイメージから抜け出せぬ作者がここにいます。

 

 さて、次はみんな大好き、「わたくし」です。

 

 なろうでは定番のこの一人称。主に貴族令嬢が使っていますね。

 ただ、先ほど「私」でも挙げたとおり、登場する貴族令嬢たち全員が「わたくし」を使っていては、キャラクターの個性が削られてしまうので、おすすめできません。「わたし」や、「私」などを織り交ぜてみてはどうでしょうか。

 

 また、男性キャラクターに使うと、どんな性格でもかなり違和感があるので、止めておいた方が良いと思います。

 

 ですが、オネエなキャラクターなら、全然アリだと思います。

 

 また、「わたくし」という読み方があるので、一文字でも大丈夫ではあるのですが、その場合、ルビをいちいち振ることをお勧めします。

 あと、これは私の好みですが、なんとなく、平仮名で「わたくし」の方が雰囲気が出る気も……

 まあ、私の過去作では、一度ルビを振ったきり、あとは漢字のままで表記してたものがあるのですけども。(おい)

 

 「わたくし」が出たら、「ワタクシ」を。

 

 「ワタシ」とほぼ同じイメージですね。より貴族が使っていそうな感じがしますが。

 

 続いては、「わし

 

 偉いおじいちゃんとかおじさんが使ってるイメージです。

 女性キャラクターが使うことは、ほぼほぼないと思います。

 

 次は「あたし」

 

 ちょっとやんちゃな感じの女性キャラクターが使っている印象ですね。

 平民の女の子とか、かなりそれっぽいと思います。

 男性キャラクターには基本使いませんが、オネエなキャラクターにはすごくしっくりくる一人称だとも思います。

 

 「あたし」と来れば、「あたくし」です。

 

 高貴かつ高飛車な女性キャラクターにぴったりな一人称だと思います。

 いけ好かない感じの女性キャラクターなど、かなりその特性を表現できる言葉ですよね。

 

 オネエなキャラクターでも使えますが、そうなると全然嫌味な感じがなくなるの、不思議です。

 

 次は、「

 

 王や皇帝(魔王なども含む)などが使う一人称です。

 基本男性キャラクターが使っていると思います。

 

 「余」と来たら、「われ

 

 説明は、「余」とほぼ同じです。

 というか、そうとしか言いようがありません。。。

 

 「我」の次は、「ちん

 

 「余」、「我」と同じです。

 なんとなく、作品の中では皇帝がよく使っているイメージがあります。

 ですが、ルイ十四世の有名な言葉に、「朕は国家なり」というものがあるので、王が使っていても問題は一切ありません。

 

 さて、次は

 

 「わらわ」と「わらわ」です。

 

 いかにも気位の高い、女性キャラクターが使っているイメージの一人称です。

 ナーロッパなご令嬢が使っていても問題ないとは思うのですが、どことなく古めかしい表現なので、和風な世界観のお姫様によく似合うと思います。

 女王なんかなら、ナーロッパでも和風な世界でもアリじゃないかとも思いますが。

 

 あと、「妾」という漢字ですが、これ、「めかけ」とも読めるんですよね。

 というか、こちらの読み方の方が一般的です。

 ですので、この漢字を使って読ませたいときはいちいちルビを振る必要があると思います。

 まあ、私は一度振ってそれで終わってるのですけども。(おい←2回目)

 

 次は、「それがし」です。

 

 武士が使っているイメージのある一人称です。

 ナーロッパではほぼほぼ使いどころがないようにも思いますが、従者さんとかならまだ使えるかな?

 

 「某」と来たら、「拙者せっしゃ」です。

 

 「某」よりももっと武士な一人称ですね。

 ナーロッパでの使いどころは、一切ないといってもいいと思います。

 

 次は「吾輩わがはい」です。

 

 すいません。どうしても、「吾輩は猫である」と、「アルセーヌルパン(三世じゃない方)」しか出てきません(笑)

 人間が使っていると、かなり尊大な印象がありますが、使いどころが全然ないような気が……。

 

 次に、「本官ほんかん」について。

 

 警察官、士官、裁判官、事務次官などが使用する一人称です。

 なろうで使っている人はあまり見かけませんが、一人称の被りすぎ問題回避のために使ってみてもいいと思います。

 

 次は、「わっち」と「あちき」です。

 

 遊女の使うくるわ言葉における一人称。

 遊郭を舞台にした小説を書かない限り、全く使いどころがありません。

 ただ、ナーロッパの娼館で廓言葉を使わせてみたいという方がいるかもしれませんし。(見たことないけど)

 

 最後に「自分」について。

 

 女性キャラクターでも男性キャラクターでも使えますが、なんとなく、男性キャラクターか性別不詳な感じのキャラクターが使っている印象があります。

 淡々としたイメージですよね。

 

 ここまでたくさんの一人称について紹介してみましたが、どうでしたか?

 今回は完全に私の個人的なイメージでの紹介でしたが、もちろんすべての一人称に、きちんとした定義やどこそこの方言だといった肩書はありますし、紹介できなかった一人称も多くあります。

 

 ですが今回は、そういった硬い説明ではなく、ふんわりとこんな感じのイメージですという説明をしたかったことと、あからさまな方言などはなろうで使いづらいだろうということで、このような形を取らせていただきました。(といっても、使いどころがなさそうなのもちらほら混ざってますが。。。)

 

 興味が出た方は、ぜひ調べてみてください。

 

 なるほどとか、参考になると思ってくださった方は、ぜひご自身の作品に使ってみてください。

 

 いや、この一人称にはこんなイメージもある!とか、あの一人称は、こんなんじゃない!や、こんな一人称もなろうで使えるんじゃない?といった意見をお持ちの方は、感想やメッセージにてお教えいただけると幸いです。

 

 キャラクターを掴むために、とても重要な役割を持つ一人称。

 しっかり考えて、キャラクターに使わせてあげてくださいね~!

お読みいただきありがとうございました!

感想など、お待ちしています。

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[良い点] とても面白かったです! 知的なエッセイでした。 一人称が『自分の苗字』というおばさまに遭遇したことがあります。 おちゃめな感じで可愛かったです(*´`)(笑)
[良い点] すみません、割烹でレビューもらったとのことでしたが、未読でしたので、来てみました。 面白かったです! もう一番共感したのはコレ↓ 『普段は「私」なのに、ヒロインの前でだけ取り繕えなくなっ…
[良い点] ボクっ娘を書きたくなりました! [一言] 自作中だと 国王は余 王太子は予 という妙なこだわりがあります!
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