最初のヨル
最初のヨル
あの頃、僕は沢山の夢を見ていた。
寝ている時に見る夢も、頭の中で繰り広げる妄想も。
どんな夢も、僕の理想だった。
現実ではできない事が出来て、自由に動き回れて。
たまに、怖い夢や妄想をするけれど、
それはそれで、頭の片隅に棄てるだけだったんだ。
鴉が鳴いてる。
もうすぐで朝が来る。
夜が明けてしまう。
頭が重い。
きっと、疲れてるんだろう。
糖分を摂ろうかな。
煙草を吸おうか。
こんな単調な言葉繰り返して、
自分は何を言ってるんだろう。
最期はどうせ、朽ち果てて海に沈むだけなのに。
沢山歩いたね。
私は脚を沢山使ったよ。
波がいっぱいの海まで歩いたよ。
ざぶんざぶんって、強い波打ちで、
作った砂のお城が崩れちゃった。
また夕陽が沈むね。
今日が終わっちゃうんだね。
夜はこれからだって言うけど、
私からしたら、もう#オワリ__・__#だよ。
音楽を聴いていない俺は、ただの雑魚。
インスピレーションの一つすらも湧かぬ。
完璧な文章など存在しないと、
かの有名な村上春樹は言っていた。
確かにその通りだ。
全てが都合の良いように出来ていて、
まるで、歯車みたいだね。
平凡な日常を送りたければ、眼を一つにしろ。
なんて、そんな事言われても無理だよ。
オマエだって、判ってるだろ。