村を出ると
孤児院を出て、村の入り口に向かう。
「いってらっしゃい」
「いってきまーす」
「頑張ってね」
「うん」
「寄り道せずに行くんだぞ」
「はーい」
途中、すれ違う村人達から声をかけられる。
それに答えながら歩く。
入り口に着く。
最後に村を見ようと、一度止まって後ろを振り返る。
何人かこっちを見ていた。
笑顔で手を振ってくれた。
手を振り返しておばあさんの家に向かって歩き出す。
歩いて行くと、分かれ道になっている所に着いた。
1本の道の先、道沿いに目印の小さな古い小屋があった。
言われた通りに、その道を進んでいった。
小屋を通り過ぎて少し歩くと、風に乗って花の香りがしてきた。
この前赤ずきんになったお姉ちゃんから、森にはきれいなお花畑があるという噂を聞いたことを思い出した。
お姉ちゃんは、お花を摘んで行ったのかな?
私も摘んで行ったほうがいいのかな?
香りがしてきたほうを見て考える。
そう言えば、シスターが、おばあちゃんは風邪を引いていると言っていた。
なら、お花を持って行こう。
道を外れて香りがしたほうに歩いて行く。
歩いて行くと、お花の香りが強くなってきた。
もうすぐだ。
走り出したら、小石に躓いて転んでしまった。
「きゃっ。・・・・・・痛い」
体を起こす。
籠が見えて、中身が心配になった。
被せてある布を取って中を見る。
パンもワインも無事だった。
よかったと安心して、立ち上がる。
籠を地面に置いて、両手を使って服に着いた土を払う。
スカートを払うと、スカート越しに何か固いものに触った。
「なんだろう?」
スカートを捲ると、右足の太ももにナイフが結び付けてあって、左足の靴下、太ももの所には細い紙が挟んであった。
何で足にこれがあるんだろう?
ナイフは固く結びつけてあって取れそうにない。
挟んであるだけの細い紙を手に取る。
「何? これ?」
顔に近づけてみる。
においがした。
・・・・・・このにおい知っている?
「これ、タバコ?」
タバコなんて吸わないのにどうして持って・・・・・・。
「ん? いや、いやいやいや、吸う。めっちゃ吸うじゃん」
1日1箱吸うのに吸わないと思うなんておかしい。
タバコを元の場所に戻して、顔を上げる。
森が目に入る。
「ここどこ?」
赤いずきんログアウト。




