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日常会

長いです。

一部の試験的な書き方を試しています。


お見苦しい点多いと思いますがよろしくお願いいたします。



11月12日の投稿は新作書き溜めのためお休みです。


抱えていた仕事もひと段落し、今日はたまたまみんなで晩御飯を食べることになった。

ウーバーイーツとやらで、各々がイチオシする飲食店のさらにイチオシメニューを家にデリバリーしてもらい、みんなでご飯会だ。



そうそう、そういえば我が家にテレビが来た。

ひなちゃんが意外にもテレビっ子で、初任給でテレビを買ったためだ。


とにかく大画面のテレビが欲しかったらしく、買ったが家に置き場がない。

ということで私の家にある。


ご飯も食べ終わり、食器も食洗機に入れたところで、一息ついてリビングのソファでゴロゴロ。

何の気なしにテレビを見ていると、いわゆる売れっ子にあたる作曲家たちが最近注目の若手を挙げていくという企画をしていた。



「へぇ、注目若手作曲家ねぇ。」


「ヒロ呼ばれるんじゃない?」


にやにやとしながら幸祐里がからかってくる。


「いや、これ収録だから。」


「あ、そっか。」


相変わらず少し抜けている幸祐里だ。


「ほら、でも名前は挙げられるかもよ?」


「どうだろ?あんま表立って熱心な活動はしてないからなぁ。」

からかう幸祐里と違い緋奈子はどうしても私をテレビに出したい様子。


「出たいなら私から番組に伝えとこうか?」

既にプレイヤーとして名前が売れ始めている実季先輩は言うことが違うね。


「大丈夫だから。」

ここだけの話この番組からのオファーは何度か来ている。そして、毎回断っている。

理由は仕事したくないから。

テレビタレントになりたいわけじゃないから。


実季先輩に淹れてもらったルピシアのお茶を啜りながらぼーっとテレビを眺める。

最近ぼーっとする時間もなかったなぁなんてしみじみ感じながら。


『そして!注目の第一位は!…』


テレビの声は空虚に耳朶を打つ。



『藤原吉弘!!!!』


はっ?

って

あっちぃ!!!!


ダイニングテーブルを拭いていた実季先輩の手は止まりテレビを食い入るように見つめ、

食後のデザートであるケーキをいよいよ頬張ろうとしていた幸祐里の手は止まり、だらしなく口を開けてテレビを見つめ、

テレビ前の特等席を陣取り、最初から食い入るように番組を見ていた緋奈子は目をキラキラさせながらテレビ画面と私の顔で視線を行ったり来たりさせている。


『いやいや!ちょっと待ってくださいよ!

私と同じ答えじゃないですか!!!』


ドンという効果音とともに出されるフリップに書かれた私の名前。


『やっぱり本物ってこういうことなんですよ。』


ドンドン!という効果音とともに出されるフリップに書かれた私の名前。



『まさかの満場一致で!!!……』


「ま、まぁさすが私たちの彼氏というか?」

おい、幸祐里、お前の鼻は天狗の鼻か?

伸びに伸びた鼻が見えるようだぞ?


「さすがヒロくん!!!!

やっぱりすごい!

見てる人は見てるし、気づいてる人は気づいてるんだなぁ…。」


しみじみとさも当たり前のことのように受け入れる緋奈子。


「まぁ順当な結果よね。」

苦笑い気味にも、全面肯定の実季先輩。


「まぁ、落ち着けよ。」

私の一言も聞こえておらず、

テレビなから垂れ流される私を手放しで褒める内容にいちいち感想を述べて、3人だけでドンドン盛り上がっている。


「こりゃまだ終わらんわ。」



そんな夜もある。





〜〜〜〜〜〜ある日のテレビ番組


「今日は今をときめく、売れっ子作曲家三名の方に来ていただいておりまーす。


まず、未来了介さん!」


「どうも〜。」


「続いては山田総一郎さん。」


「今日はよろしくお願いします!」


「そしてまあお馴染み、準レギュラーみたいなもんですね!

蔦屋悪位置さん!」


「何をおっしゃいますやら。」


〜〜〜

〜〜〜


「それでは、注目の第一位は!!

未来さん、お願いします!」


「ズバリ!藤原吉弘さんです!」


「…ね!

会場誰も存じ上げない。」


「いや、ちょっと待ってください。」


「えぇ?」


「僕も同じです。」


「なんと!!!!

山田さんも同じ!!」



「すいません…小倉さん。

僕も同じです。」



「まさかの3人一緒!!!

これで会場の皆さんもわかるでしょ。

どんだけすごい人なんか。

ほら、どよめいてはるわ」


「たぶん、会場の皆さんも、曲はご存知だと思う。」


「あ、でも僕らの業界では結構最近名前聞きますよ?」


「そうやなぁ、最近よう聞くかもわからへん。」


「そうかもしれんけど、お2人はもうアーティストやもん。」


「お前もやろ!」


「いやいや、もう。

もう僕は。僕なんかとてもとても。」


「こいつやらしーわ!!!」


「で、この藤原先生とお呼びした方がええんかな?

藤原先生はどこがすごいんですか?」



「え、藤原さんはですね、

まずセンスが独特なんですよ。」


「センス。」


〜紹介VTR〜


「はぁ〜。

なるほど。

もう既存の枠に囚われないんですね。」


「そう、あと噂なんですけど

ピアノで作曲されてるらしくて。」


「最近だとデジタルで曲つくらはるセンセも多いらしいですよねぇ?」


「そうですね。

多分なんですけど、藤原さんはピアノで弾いた楽譜をそのままデータに起こして、微修正とかはデジタルでやってらっしゃる感じ。」


「ハイブリッド。」


「まぁ確証はないんですけど、あくまで、そういう印象を受ける!というだけです。」


「根拠はない、と。」


「実はですね、その話が二つ目に続くんですけど…。」


『何もかも全てが謎』

〜紹介VTR〜



「え、待って待って。

こんな謎なん?」


「謎です!」


「何もかも?」


「何もかもです!」


「え、性別とかも?」


「表に出てないからわからないんです。」


「名前男やん!」


「作曲家は名前なんて適当ですから。

私悪位置ですよ?

他にも有名どころだとネコさんとかいますし。」


「あぁ〜。」


「曲聴いてみても、女性的でありつつも男性的だったり、男性的でありつつも女性的だったりっていうテクニックがいっろんなところにある。」


「ちょ、待って?そんなんおかしいやん。」


「そうなんです、だから、業界中が誰だこいつは!って探してます。」


「え、その藤原先生はいつからいたの?」


「そうなんですよ。

そこが問題で。

気づいたら突然この業界にいたんです。

華々しいデビュー、長い下積みがあったわけでもなく。」


「俺やったらぐぁーいって俺ですよー!!いうけどなぁ。」


「そうしないからかっこいい。」


「どーもすんまへんなぁ!!」


「で、藤原さんの代表作こちらなんですけど…」


♪♪♪


「あ!これスカイラインのCMや。

ねぇ!会場の皆さんもご存知の方多いと思いますけど!」


「この曲僕もダウンロードして移動車で延々リピートしてます。」


「うそ!俺もやん。」


「これ仕事終わった後の移動車で、夜の首都高とかで流れてきたらもうたまらんよな。」


「訳もなく涙出るよな。」



「たぶんこの曲が藤原さんのデビュー作です。」


「「「「えぇ〜!!!!」」」


「これも作曲家が表に出てないんですよ。

車の方が先にちゃんときてる。」


「でも我々の業界の一部では衝撃が走りました。」


「そうなんやぁ。」


「でね、何がすごいか、何が衝撃かっていうと、ちょっとキーボード弾きますね。

何がすごいかっていうと、まずコード進行がすごい馴染みがいいんですよ。

なのに毒が所々置いてある。」


「どく?」


「本来メジャーで進むはずなのに、ここ。

ここで一個余計な音が入ってるんですね。

これがあるとないとでは大きく変わってきます。」


「なんかこれだけ聞いたらマイナーコードみたいに聞こえますねぇ?」


「メジャーなのにメジャーじゃない。

でもマイナーにもなりきれないコードなんですよ。」


〜そもそもメジャーとマイナーとは〜


「じゃちょっと通しで行きますね。」


♪♪♪


「「おぉ〜!!」」


「で、これがさっきの余計なやつ抜くとこうなる。」


♪♪♪


「これはこれでええような…。」


「凡曲というよりはむしろ名曲のような…。」


「名曲ではあるんですけど、耳に残らないんですよ。

だからCMには不向きですよね。

車を見たらこの曲が浮かんで、この曲を聴いたら車のことが浮かぶ今の様子には結びつかないんです。」


「「「あぁ〜」」」


「そういうことですか!」


「そう。だからこれがデビュー曲の彼がすごいっていう話なんです。」


「なるほど!」



〜〜〜


「なんか今日藤原先生の話で放送終わったような気ィするわ。」


「まぁね、それだけ熱量が伝わったということで。

スタジオライブはこの曲です。」


「さっきの続きやん!」


「最後まで藤原先生。」


「それでは、また来週〜。」


「もう次は先生呼ぼ!」








127ページ目につきまして


作成途中のページを誤って投稿してしまいました。

申し訳ありません。


現在、作者が執筆を続けることができる状態にないため、しばらく更新を停止させて頂きます。

作品を楽しみにしてくださっております読者の方々には大変申し訳ないと思います。


必ずこの作品は完成させたいと思っておりますので、その日までお待ちいただければ幸いでございます。


よろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 127話の理由が分かりました。 来るべき日まで待っています。
[一言] これはあれだ、すりガラスの衝立隔ててボイスチャンジャーで声変えて出演する奴。
[一言] 普通なら一般人に先に人気が出るわな。 マイナーな歌手への作曲やピアニストならコンクール出身とかでさ。
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