何でなんだ、僕!
バン、バン、バン!!!
「うっせえ!」
「やっぱいたァー!」
「クソっ!」
こいつを部屋に入れるのは心底嫌なのだ。しかしドアを永遠と叩かれるのも嫌だった。
僕は渋々ドアを開ける。
「失礼しまァーす!」
「礼儀を失うな。ここは俺の部屋だ」
「失います。貴方の部屋でこそなんですヨ」
「意味が分からん」
「分からなくて結構です。忘れてくださァーい」
「どうしてこんなお子様の子守をしなきゃなんねぇんだ。邪魔でしかたない」
「お子様じゃないですヨ。そんなトゲトゲしないでくださァーい。静かに本でも読んでまァーす。貴方も勉強に戻っていいですヨ」
勉強なんて元からしてねーよ。馬鹿にしやがって。男子は頭悪くてもいいのさっ。
しかし格好悪いので僕は側にあったノートを適当に開いた。
「分かんないとこがあったら言ってくださァーい。教えまァーす」
「お前に聞くまでもねぇ! 黙ってろガキが!」
「ガキじゃありませんヨ。立派な1人の人間で・・・・・・もないですネ。立派な、貴方の一部と言いますか?」
僕を見つめるな! お前に対しては感情を持ちたくない。ウザイとかは別として。
ちゃんと向き合えば自分が嫌いになる。自分を好きになってしまう。
「私のことを自分の中の要らない部分だと貴方が言いましタ。捨てた部分だと言いましタ。人から見て『ウザイ』的な? 『邪魔』的な?」
「もう1つは言うなよ、ガキ」
「分かりました。『ガキっぽい』的な?」
「チッ、それにしとけ」
僕は男だ。可愛さは要らない。
オマケ
「背の低さは捨てれませんでしたネ。要らない部分じゃなくて無い部分ですからネ。ぷ」
「うるせー! 黙れチビ!」
「どっちがですカ? 分かってるくせに言うのはやめてくださァーい。ぷ」
「いちいち笑うな!」
照れるとすぐに顔が赤くなってしまうコレも捨てればよかった。あの時はまだ分かんなかったから仕方ないけど。女っぽい自分を完全に気づけてたら完全に捨てれたのに。今になってどんどん気づくのはずるいと思うよ、僕の身体。
「ちゃんと男になりきってますカ? ぷ」
「元から男だバーカ!!」
「何か言われるたび照れるのはとても可愛らしいですヨ。ぷ」
「うっせえ、黙れこのチビバカ」
もう知らん!