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二人のブレス ゼータの鼓動  作者: ビッキー


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第四十四話 イリヤン④

 魔獣、魔獣っと・・・魔人でも良かったのだが、魔人に認められなければ魔石を頂けない。

 基本、魔獣は魔人よりも戦力は劣る。魔獣でも一部例外もあり、ティナたち三竜姫は別格の強さをほこる。まぁ、今のティナは想定外で弱いがな・・・

 おっと、この先でバトルが勃発しているな・・・大きな気が渦巻くエリアを感じ取ったので危険を察知した。わたしたちがひょっこり訪れて、バトルに巻き込まれたら、たまらんからな・・・

ティナとイリヤンにその旨を伝え、回避することも考えた。しかし、アイちゃんの提案で少し距離をおいた岩陰に隠れて、事の次第を見守ったらどうか?というのに乗ってみた。

 理由としては、もし強者がいたとしてスカウトするに値する存在であれば、それは我々にとって望ましいからである。まぁ、そんなに簡単にいくとは思っていないが、こういったことを数多くこなしていけば、いずれはアタッカー的な存在に出会えるかもしれない。


 わたしたちは極力、気を抑えて存在感をかき消した。まぁ、ティナとイリヤンは気が大きくはなかったのだが、敏感なヤツなら気付く可能性があるので一応な・・・

 少し距離をおいた岩陰に身を隠し、気が渦巻く方向を注視する。

「クフフッ君の身体、素晴らしいね。是非とも、わが肉体として欲しい。素直になった方が身の為だよ。」

「冗談じゃないよ。誰が好き好んで、自分の身体を差し出すっていうんだ。お前、頭がぶっ飛んでないか?」

「ボクは正常だよ。ちゃんとした目的があるからね・・・そっか、合意が一番だけれども、ムリであれば強引に頂いちゃうから心配しないでね。」

 そんな会話があったが、わたしたちからは距離が少しあった為、ティナとイリヤンには聞き取りにくかったと思われる。

 わたしには魔人のような魔耳は無いが、魔剣としての超感覚があるので、多少遠方でも会話は聞き取れるのだ。それに今はアイちゃんがいるので予測演算を用いれば、相手の状況もある程度把握出来る。


 会話の主は・・・

 一人は魔気があるから、魔族だな。でも、この声、あいつに似ているが、まさかな・・・

 もう一人は・・・気が感じられない。アイちゃん、これって・・・

《うん、これは精神生命体と推測出来るね。実体が無いガスみたいな存在って言えば解るかな?だからこそ、話に出てきた【身体】が欲しいんじゃないの?肉体がなければ、ガスでは何も出来ないよね。》

 そうか、そういえば精神生命体って昔にも出会っていたな。スキル神がそうだったけど、今回のヤツは何か邪悪な感じがひしひしとする。

 わたしたちは、そのまま行く末を見守ることにした。余計な茶々を入れて、こちらに飛び火しても面白くないからである。

「では、君の身体、頂くとしよう。」

「させるか!」

 短い言葉のやり取りであったが、次の挙動は素早かった。謎の精神生命体は、謎の魔族に突進する・・・

「プロテクション!」

 謎の魔族がスキルを発動したようだ。

 こ、これって・・・魔糸?魔糸なのか?

 謎の魔族からは大量の糸が放出され、その糸は魔気をまとっていたのだ。

 魔糸は、気のレベルが一定値を超える者にしか放出出来ないし、観えないという。わたしも使用可能ではあるが、久しく使ってはいない。

 本来、魔糸とは相手の魔気を吸収したり、自らの魔気を与えたりする際に使用するもの・・・

 しかし、目の前の魔族にそのような兆候はない。魔糸に魔気をまとうこと自体、考えもしなかったことだからだ。恐らく、攻守にて使用する為にそのようにしているのであろう。

 魔族は魔気、魔力、魔糸が存在し、人間は波気、波動力、波糸が存在する。


 よく、魔力魔力といわれるが、実際は魔気が圧縮されて変換されるものが魔力なのだ。

 魔気とは気そのものであり、気が高ければそれを攻撃にも防御にも使うことが出来る。


 アイちゃんに聞いて初めて知ったが、この世には三つの力が存在するらしい。

 一つは【気】・・・魔気や波気をストレートに放出する力。そして、気を用いて特殊なことを行う力。

 二つ目が【物】・・・気を用いて物を変換させたり、物自体を気の力を合わせて放出する力。

 最後の三つ目が【波】・・・気を用いて波動の力生み出す力。

 ん?待て待て・・・

 これって、よくよく考えたら、そういうことなのか?

 【気】の力は、ゲンとキールの次元竜としての力。空間転移は空間を切り取って繋げるといっていたが、気を瞬間的に転送し、それを巧みに遠隔操作して行うらしい。

 アイちゃんによると、キールの予知夢も気を使ってのことだとか・・・

 莫大な気を使用し未来へと瞬間的に転送させ、それをフィードバックして未来にて起こる現象を知る。

 まぁ、寝ている時に行っての予知夢だから、本人は無意識領域でのことだとは思うがな・・・

 そしてゲンのスキル、昇龍波や阿修羅の力も気の放出や気のバランスがあってのもの・・・気に特化していなければ出来ないし、だからこそキールが認めし者なのだろう。


 【物】の力は、ヴァンとリンの万力竜としての力。物理攻撃はヴァンの十八番だし、インパクトスキルも大自然の力を使ってのスキル。

 火の力やブラックホールの力を巧みに使えるのも【物】としてうまいこと扱っているからだな。


 そして、【波】の力はカイとティナの破壊竜としての力。特に【波】に特化した光・音・剣・天空の力が結集しての無限の力は圧倒的だった。

 剣は物にも相当するが、キャンティの剣技は波動の力が圧倒的に強く、他者では到底真似できないもの。

 また、赤の一撃、青の二撃、ロゼオンは波の力としては別格であった・・・

 三竜姫でうまいことバランス良く、【気】【物】【波】の力を担っていたんだな・・・


《レイ、今までに神撃と神撃二を見たけどさ・・・この二つのスキルは気・物・波の混合スキルで間違いないよ。》

 アイちゃんがとんでもないことを言い出した。彼女の予測演算での回答だろうが、改めて神撃のスゴさを感じる一言にわたしは絶句した・・・

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