表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夢の中で暮らす猫

作者: スナドリ

夢に出てきた猫の

ある日のお話です♪

\\ガチャ!//

「おいちゃん帰ってきたな~」

玄関まで行こうかと思ったけど

お土産がなさそうだったので

俺は頭を少しだけ上げて

口元だけで小さく「お疲れ〜」の挨拶


でも、ここ最近はどうしたことか

家にいる猫の数が急増してきた

部屋ごとに猫が埋め尽くされている感じだ

寝室のベッドには

黒い仔猫たちがひしめき合っている

せっかく俺が「ええとこあるで」と言って

この家を教えてやったのに

今では俺のテリトリーさえも

奪われそうな勢いじゃが


「これじゃあ寝るスペースもないやん!」と

おいちゃんは言いながら猫掃除を始めた

部屋から数匹追い出すと

すぐに別の猫がその場所を埋める

でも、片っ端から出していくうちに

やっと部屋の床が見えてきた


挿絵(By みてみん)


最後においちゃんが俺の方にやってきて

俺を部屋の外へ連れ出そうとする

けど、俺は思わず抵抗してしまった

「それは違うっしょ。俺って家族じゃなかったん?」

と言って、俺はテリトリーを死守するために

ソファーに爪を立てて必死にしがみついた


やがておいちゃんも疲れ果てたのか

ソファーの上でゴロンと横になった

\\やったぁ~、俺の勝ちだ//


しばらくすると、おいちゃんは

なんとパジャマ姿で

夜中にひとりで出かけていく

ちょっと面倒くさかったけど

ちょっと心配でもあったし

こんな時間においちゃんが

どこに行くのか興味津々で

俺は後を追ってみることにした


挿絵(By みてみん)


おいちゃんの足の所には

大きなふくらみがあって歩きにくそう

なんか足にくっついているのかなぁ〜?


道の先に大きなサビ猫がいて

毛づくろいをしているのが見えた

足のふくらみが、フッと消えたかと思うと

黒い固まりが一直線にその猫にぶつかって行って

猫同士の大げんかが始まった。


黒猫が絶対的に優勢だった

「もう、この辺でやめたって」って思ってたら

おいちゃんも同じことを言った

すると今度は黒猫が

俺に向かって\\シャー//っと威嚇してきた

猫の喧嘩ってだいたいゲームみたいに

楽しめることも多いけど

黒猫はマジで怒っているみたいや


挿絵(By みてみん)


こんな奴と戦っても楽しくないから

俺は急いでその場を離れておいちゃんを追った


近くの風呂屋さんにおいちゃんは入っていった

銭湯かと思っていたけど

浴槽はそんなに大きくなかった

どこかで猫の鳴き声が聞こえ

浴室のガラスに黒い影が動いている

ミャーとか言いながら

さっきのサビ猫が入ってきた


おいちゃんは心配そうに

猫を抱き上げて全身を調べたけれど

怪我一つしてないみたいだった

その後、サビ猫はおいちゃんの隣で

湯船から首だけ出して

気持ち良さげにゴロゴロ言っている


それを見ている俺も

湯船から首だけ出して目を閉じると

ほんのりと幸せな気分になってきた

いつのまにか喉からは

ゴロゴロが流れ始めていた


挿絵(By みてみん)

お読み頂きありがとうございました♪

夢日記をベースにしたショートストーリーが

他にもありますので、興味があればお読みくださいね♪

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ